《BioGraphyOnline》第㊙の3の後半 千年あめ

「どうして・・・どうしてこんな事に・・・」

薄れゆく意識の中・・・

俺は目の前の慘狀を引き起こした事件の事を思い返していた

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上空何マイル

フライングで飛んできた矢を一つの炎弾が撃ち抜く

「おお!鷹の目!なかなかやるじゃねぇか!」

「コンドル・マーク、デース!會長ボーイ!お世辭は良いから手をかしてくだサーイ!」

現在時刻14時30分、フライングで飛來する矢を

マークと會長の狙撃を筆頭に、小鳥の會の狼ボウガンが撃ち抜く

「がっはっは!この調子で今回のMVP上位はわしら小鳥の會で埋め盡くすぞ!」

メガホン片手にぶ會長

ちなみにメガホンはそのワールドにいる全員に聲を屆ける課金アイテムだ

この場面で使うのは煽りたいのかバカなのか

まぁバカなんだろうな

俺が半ばお祭り騒ぎになりつつある小鳥の會を冷たい目で見ていると、更に別方向からメガホンでぶバカが現れる

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「はっはっはぁ!それは聞き捨てならないですね!」

そこには何段ものファランクスで方陣を組み

その上で悠々とメガホン片手にぶランズロットさん率いるチーム円卓の騎士

「それは全ての疵、全ての怨恨を癒す我らが故郷。!ローーーーード!!!キャメロットォォォ!!!!」

を鋼鉄かそれ以上の盾で覆った一つの巨

さながらく要塞といった所だろうか?

今が七五三一イベントの途中でなければ俺も天辺まで登りたい気分だ

・・・今度頼んでみよう

そんな事を考えていると再び別方向からメガホンが飛ぶ

「なんやかんやで皆んな楽しんでいて良かったよ」

俺の視界にはグレイを中心に縛り上げ、奇怪な踴りを行う集団

「やめろぉぉ!こんな事して!暴する気だろ!?いつもみたいに!いつもみたいに!?」

「被告人グレイ、貴様はアズたんに不埒な事をした罪により今日一日月占種の標的になる刑に処す・・・決して余の私怨によるものではなく、これはグレイ、貴様の日頃の悪行に対する報いである!!」

あの國王・・・なんて事しやがる!

「おい変態國王!お前なんて事してんだ!」

俺のびに國王がビクリと震え

グレイが期待の眼差しを送り、続く言葉に真顔になる

「リサイクルゴミの日は明日だ!」

「おい?誰がゴミだ、アズこの野郎」

グレイが縛られながらも喚きながらこっちを指さす

「というかお前は何やってんだよ!!」

「ん?俺?」

現在俺は周囲をキープアウトのテープで張り巡らせ

鍋をかき混ぜている

「見ての通り千歳飴の量産中だ」

俺の答えにグレイが困の表を浮かべる

簡単な話だ

「俺には矢は飛んで來ない、仮に間違って飛んできても・・・」

どこからかタイミングよく飛來してきた矢がキープアウトのラインを越える前に真っ二つになる

このようにルピー守ってくれるって寸法さ

俺は矢を撃退したルピー目掛けて千歳飴を投げる

千歳飴はルピーが口でキャッチすると同時に消え去る

恐らくあの一瞬で消化してしまったのだろう

しかしこうしているとルピーの犬耳のせいで完全にフリスビーをしている気分だ

ちなみに彼には一本撃墜させる度に一個の千歳飴を提供する契約をしている

おまけに・・・

「アズたんの千歳飴を舐め・・・つまりアズたんを合法的に舐めれる!」

変な事を呟きながらこちらに近づいてくる國王の足元に炎弾が撃ち込まれる

遠距離からはマークの支援付きだ

完璧な布陣にドヤ顔をかます俺をグレイが冷たい目で見る中

どこからともなくワールドメガホンで煽りがいれられる

「ヒャッハー!どいつもこいつも防一辺倒!馬鹿じゃねぇの?」

メガホンの方向を確認するとそこには赤金の鷲のクラマスが何か巨大なの上で旗を掲げている

なんだあれ?ロケット?

赤金の鷲のクラマスはざわつく俺達に満足したのかニヤリと笑みを向ける

「いいか?俺達はこらからこのロケットに乗って月まで行く!」

なるほど、矢が放たれる前に月占種を倒すって事か

「その偉業をし遂げるのはこの!赤金の鷲のクラマスたるダ「資金力!技力!レイノール商店!レイノール商店をご贔屓に!!」

しかし続くダなんとかさんのセリフはレイノールによって遮られる

「・・・いいか!俺は赤金の鷲のダ「それでは発!!」

再度何かを口にしようとしたダなんとかさんが上位に出される

ダなんとかさんが飛ばされる瞬間子犬のような目をしていた気がするな気のせいだろう

しかし凄い事になった

かつてこれ程多くのクランが共同戦線を組んだ事は數える程しかない

そのは俺以外の冒険者もじたようで

『すごい一じる。』

『今までにない何か熱い一を。』

『風・・・なんだろう吹いてきてる確実に、著実に、俺たちのほうに』

そんな冒険者の聲が聞こえてくる

しかしそんな雰囲気は15時の鐘の音と共に一瞬にして消え去る事になってしまった

「おい!あれを見ろ!」

とある冒険者の聲に全員が上空を見上げる

そこには炎上しながら墜落するロケット

そりゃああんな目立つ、速攻で撃ち落とされるでしょ

しかも今からって・・・仮に月に辿り著いてもイベントに間に合わない

上空では上半だけになったダなんとかさんがメガホンを片手にんでいる

「いいかぁおめぇらぁ!!俺の名はダ」

哀れ、ダなんとかさんは最後の言を殘す事なく追撃の矢で粒子となって消えてしまった

冒険者3大最強プレイヤー、赤金の鷲のクラマスの敗走

その電報が走り冒険者組に激震走る

上空からはロケットの殘骸と共に大量の矢が降り注いでくるのが視認できる

ちなみに降ってくる矢の數は新規IDユーザー全員分だが

現在アクティブかつログインしていてグラフに集結している人は、昨年の新規ID數5300萬から比べればたかが知れている

つまり一人あたりの矢の數は數千以上になるわけで・・・

「オーウ!私、ちょっと用事を思い出しまシター!」

「おい!鷹の目どうしたああああああぁ!?」

遠くでは降ってくる矢を撃ち落としていた小鳥の會の悲鳴が聞こえてくる

「無駄だ!どんな量で來ようともこのロードキャギャァァァァァ!?」

矢の重さに耐えられなくなったファランクスが下から崩壊

崩れた陣営に容赦無く矢の雨が降り荒む

簀巻きにされていたグレイは言うまでもなく無殘な姿にり果てている

「まぁこうなるはな・・・」

15時を數分過ぎ、矢の雨が収まる頃には

賑やかだったグラフ街は一転、ゴーストタウンにり果てている

グラフ住民に対しての被害が0なのがせめてもの救いである

ちなみに俺とルピーさんも無傷だ

これもルピー様様というやつだろう

「いやぁ・・・助かったよルピー」

ルピーは俺の謝の言葉に頬を赤くしてメモを見せつける

[千歳飴、300萬個]

「・・・」

俺はルピーからメモを取り上げる

いやいや・・・まさかまさか

現実逃避にる俺をどう見たのか

ルピーがおもむろにインベトリを見せてくる

<月矢の殘骸 300萬>

兎の如く逃げ出したのがついさっき

そして馬車馬の如く千歳飴を生産しているのが現在

「どうして・・・どうしてこんな事に・・・」

俺は薄れゆく意識の中・・・

新しく急で発したクエストに

かつてBGOを始めたばかりの頃を思い出していた

急クエスト「廚房の悪夢」が発生しました

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