《クリフエッジシリーズ第四部:「激闘! ラスール軍港」》第十九話
宇宙歴SE四五一九年十二月二十八日
自國宙域でスヴァローグ帝國軍とアルビオン王國軍の小戦隊が激闘を繰り広げる中、それを苦々しく見つめるシャーリア法國軍人がいた。
彼の名はアフマド・イルハームで、シャーリア法國最大の要塞、ハディス要塞を指揮する司令だ。軍での序列は第三位、大將の階級を持つ。
(導師イマームと軍法カザスケルは何をしているのだ。帝國に好き放題され、アルビオンを保護しようとしない。それどころか、ラスール軍港で正義を訴える勇者たちを排除しようとさえしている。これでは帝國に飲み込まれる前に我が國は側から崩壊する……)
彼は宗教によってり立つ自國の狀況を正確に把握していた。シャーリア法國はその名にあるように“シャーリア法”という経典を礎に作られた國家だ。
シャーリア法はシャーリア教の最も重要な経典であり、それはすべての法律に優先する規範であった。その中には神の名において行われた契約はいかなることがあろうと守るというものがあり、導師ウスマーンらはそれを明確に破っている。
イルハームは信心深く、今回のウスマーンらの行いを苦々しく思っていた。しかし、ラスール軍港で反を起こしたスライマーン佐ほど直的ではなく、ウスマーンらが止むを得ず戒律を犯したことに一定の理解を示している。
(帝國の恫喝に屈したことは仕方があるまい。教えを消滅させる、すなわち、我らのアイデンティティを失うことに等しい。それであってもだ。帝國の特使の恫喝は度が過ぎておる。あのような者の言葉など信じるに値しない……それにしても、導師の対応は中途半端すぎる。所詮、知識だけの平時の人であったということか……)
彼の目にはウスマーンの対応はちぐはぐに見えていた。もし、帝國の言いなりになるのであれば、ラスール軍港を掌握できなかった段階で艦隊を出して拿捕すればよかった。
それなのにウスマーンは、帝國とアルビオンの戦いに介することもせず、ただ手を拱こまねいているように見えた。
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ウスマーンにも言い分はあった。
もし、艦隊にアルビオン艦の拿捕を命じた場合、彼の意図とは異なり、帝國軍を攻撃する可能が大いにあった。彼自、教義に反していることは百も承知であり、スライマーンのように反旗を翻す艦隊士が現れた場合、今以上の混を招くと考えたのだ。
イルハームは大型スクリーンに映るアルビオン戦隊の戦いに共を覚え始めていた。
(確か戦隊司令はコリングウッド中佐という若者だったはずだ。彼は自國の王子を守るため、二倍以上の敵に果敢に挑み、勝利を摑みつつある。戴く神は違えど、あの忠誠心には敬意しか湧かぬ。あれほどの健闘を見ても心をかされぬ導師イマームに人々を導く資格はない……)
そう考えるものの、現実主義者でもある彼は帝國軍を積極的に攻撃することをためらっていた。
(こちらから攻撃はできん。帝國艦に直接攻撃することは戦端を開く口実とされかねない……)
イルハームは口を真一文字に結び、大型スクリーンを見つめている。
「アルビオン戦隊の司令より通信がっております。いかがいたしますか」
通信擔當士の言葉に大型スクリーンから目を離すと、「すぐに繋げ」と命じた。
スクリーンに二十代半ばの若い士が映し出される。
「こちらはアルビオン王國軍キャメロット第一艦隊第一特務戦隊のクリフォード・コリングウッド中佐です。國籍不明艦・・・・・からの攻撃をけております。シャーリア法國に対し、救援を要請いたします」
その言葉にイルハームは一瞬意図を摑みかねた。
アルビオン軍は明らかに帝國と分かって戦っており、今更“國籍不明艦”という言葉を使う意味が分からなかったのだ。
しかし、すぐにクリフォードの意図を悟る。
(なるほど。國籍不明の海賊船として扱えば、我が軍も攻撃できると考えたのだな。確かにハディスの要塞砲なら簡単に排除できる。よく考えたものだ……しかし、それでは我が國が帝國に宣戦布告したことになりかねない……)
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クリフォードの意図は理解したものの、直接攻撃は難しいと伝えることにした。
「貴の要請は了解した。しかし、IFFの故障の可能がある。無警告での攻撃はできない」
それに対し、イルハームの予想に反した答えが返ってきた。
「警告砲撃を行っていただければ、國籍不明船も退避するはずです。可能であるなら、全力・・での警告をお願いしたい」
警告砲撃を行うことに異存はなかったが、全砲での砲撃という點に疑問を持つ。
(全力だと? 全砲での警告ということか……何を考えている? 警告なら要塞砲一門でも充分過ぎる。全砲を使えば一個艦隊ですら退けられるほどの威力だ……何か分からぬが、面白い。乗ってやろうではないか……)
彼は理由が分からないまま、それを了承した。
「了解した。貴の要請通り、警告を行うことにしよう。貴艦に神のご加護が在らんことを」
「協力に謝いたします。あなた方の神に謝を」
それだけ言うと見事な敬禮をして通信を切った。
(何をする気かは分からんが、今までの戦いを見る限り、何か考えているはずだ)
そう考えながら、戦擔當士たちに要塞砲の発を命じた。
■■■
デューク・オブ・エジンバラ5號(DOE5)は敵軽巡航艦シポーラと熾烈な戦いを繰り広げ、二度すれ違い、艦首を敵に向けている。同じようにシポーラも艦首を反転させており、シポーラは要塞と向き合う形となっていた。
「敵軽巡航艦がハディス要塞に通信を送りました。アルビオンの要請容は不明ですが、要塞側は了承したようです」
旗艦艦長ニカ・ドゥルノヴォは敵が何か仕掛けてきたと考えたが、艦の指揮に忙しく、深く考えることができなかった。
そして、すぐにハディス要塞から通信がる。
『國籍不明艦に告ぐ。直ちに當該宙域から退去せよ。退去しない場合は実力をもって排除する』
スヴァローグ帝國の司令セルゲイ・アルダーノフ將はその警告を無視するよう命じた。
「警告は無視せよ。シャーリアが攻撃してくるはずがないのだ。それよりもこの機に敵艦を排除せねばならん」
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「了解しました」
旗艦艦長であるニカ・ドゥルノヴォ大佐はアルダーノフの判斷を支持した。
(司令の考えは正しい。攻撃する意思があるなら、既に攻撃している。ここまで靜観しておいて、今更介してくる理由がない。アルビオン側の要請に従って、警告を行っただけだろう……だが、このタイミングということが気になる……)
この時、二人の考えは一致していた。
ドゥルノヴォに今し考える時間が與えられたならば、クリフォードの意図に気づけたかもしれない。しかし、彼にその時間は與えられなかった。
ドゥルノヴォはすぐに主砲の発を命じ、更に艦尾迎撃砲で後方にいるシレイピス545を牽制するよう命じた。
更に生き殘っている二隻のスループ艦にもシレイピスを牽制するよう命じる。この時、スループ艦はDOE5の前方に位置し、再び艦尾を狙うには遠すぎたためだ。
「艦尾迎撃砲は敵駆逐艦を狙え! 當てる必要はない。牽制して時間を稼げばよい! スループも敵駆逐艦を牽制しろ!」
この時、ドゥルノヴォは大膽にも後方に防スクリーンは展開せず、艦尾追撃砲による牽制だけに留めた。
相手が格下の駆逐艦とはいえ、防スクリーンなしで砲撃をければ大きな損傷は免れない。しかし、防スクリーンを分散させることはより強敵であるDOE5に対する防備が薄くなり、より危険が増すと判斷したのだ。
不安そうにする部下に対し、ドゥルノヴォは力強く言い切った。
「敵駆逐艦は主砲を失っている。艦尾迎撃砲しか殘っておらんはずだ。敵も防備が弱い艦尾を曬すことはなかろう!」
その言葉に戦闘指揮所CICに余裕が戻った。
しかし、次の瞬間、CICが凍りつく。
「ハディス要塞に高エネルギー反応あり! 要塞砲が、全砲が発準備を行っています!」
メインスクリーンを見ると、三百門の百テラワット級電子加速砲すべてから、発の兆候である星間質の勵起のが見えた。
ドゥルノヴォはシャーリアの意図を摑みかねる。
(警告で全砲を撃つつもりか? 何が目的だ? 単なる威嚇とは思えんが……)
ドゥルノヴォはじず、部下たちを叱咤する。
「うろたえるな! 撃ったとしても警告にすぎん! 當たらねば要塞砲といえども恐るるに足らん!」
「艦長の言う通りだ。シャーリアが我々を攻撃するつもりなら、いくらでも機會はあった。自らの任務に集中するのだ。敵軽巡航艦のきは鈍い! 一気に沈めるぞ!」
アルダーノフからも叱咤の言葉が吐き出される。
CIC要員たちは巨大な砲で狙われる不気味さをじながらも、自らの任務に集中していった。
アルダーノフはハディス要塞に向けて一方的に通信を送った。
「帝國に歯向かうつもりなら、攻撃するがいい! 我らを殺せば、貴國はこの宇宙から消滅する! それでもよいなら、神にでも何でも殉ずればいい!」
この通信に対し、要塞側からの回答はなかった。通信完了直後に、要塞砲が放たれたためだ。
■■■
アルビオン側でも要塞砲の発準備が始まったことに気づいていた。
「要塞砲にエネルギーが注されています!」
報士であるクリスティーナ・オハラ大尉の聲が響く。
「了解。ハディス要塞からの威嚇砲撃後、反撃に転じる。敵が混した一瞬の隙を突くんだ!」
クリフォードが何を狙っているのか理解した者はいなかったが、自信に満ちた指揮の言葉に「了解しました、艦長アイ・アイ・サー!」という力強い了解の言葉を返していく。
その間にもDOE5とシポーラとの撃ち合いは続いていた。
いずれも損傷を負っているものの、小破といったところだが、防スクリーンが一系列トレインしかないDOE5の方が圧倒的に不利だった。
防スクリーンは一系列でも機能を発揮できる。しかし、防スクリーンでけたエネルギーを質量-熱量変換裝置MECに送って処理する必要がある。
その処理に若干のタイムラグがあるため、防スクリーンに処理しきれないエネルギーが殘り、防能力が落ちてしまう。
通常は二系列で互にエネルギーをけ持つため、処理が追いつかないということはないが、一系列しかない場合は時間と共にエネルギーが蓄積していく。
「直撃! 防スクリーン能力八十パーセント低下! 六十、五十……」
敵からの攻撃の度が上がり、直撃が増えてきた。
これは艦底側のスラスターが損傷し上方への機ができなくなったためで、敵の人口知能AIがそれに対応し、命中度が上がっている。
「MECが厳しくなってきました! あと二回しかけ止められません!」
MECは熱量と質量を可逆変換する裝置で、余剰エネルギーを質量に変換し、逆に貯めた質量をエネルギーに変換して対消滅爐リアクターの補助をする裝置だ。
防スクリーンでけたエネルギーを一旦質量に変換しているが、直撃する回數が増えたことで処理が追いつかなくなった。
「すぐに要塞砲が発される。この辺りは星間質が多い。つまり、強いガンマ線が放出されるはずだ。そのタイミングで敵に攻撃を掛ける」
星付近では重力に引かれた星間質が多く存在する。クリフォードは電子と星間質の対消滅反応により発生するガンマ線を利用しようと考えた。
敵も電子加速砲を撃てばガンマ線が発生することは知っている。しかし、巨大な要塞にこれほど接近した狀態で威嚇砲撃をけることは想定していない。また、味方の艦隊が要塞近傍に待機することはあり得るが、その場合は要塞の後方もしくは側方に位置しているため、ガンマ線の影響は艦の放線防護で充分である。
クリフォードはこの隙を突こうと考えたのだ。
彼がこの方法を思いついたのは砲艦での経験からだ。
彼は砲艦と戦艦の一運用による長距離砲撃を提案したが、その研究の際、艦を近接させすぎるとガンマ線による通信障害が発生することがあり、自制による連攜を行う上での課題になっていた。
通信障害自は陣形の最適化で解決できたが、この現象を何かに使えないか考えていた。結局、艦隊戦で使用することは難しいという結論になったが、この危機的な狀況でそれを思い出したのだ。
「ハディス要塞、砲撃!」
戦士のベリンダ・ターヴェイ佐の聲と同時にCICのメインスクリーンが真っ白に染まった。膨大なエネルギーの表示を処理しきれず、ホワイトアウトしたのだ。
要塞砲の砲撃はシポーラを包み込むように放たれていた。
DOE5も至近距離にいたため、強いガンマ線の影響をけたが、予め準備していたため、即座に対応できた。
クリフォードは即座に砲撃を指示する。
「手回避停止! 主砲発! 冷卻系の制限は無視して連せよ!」
クリフォードはシポーラが混していると確信し、手回避機を停止して人工知能AIによる自砲撃に切り替えた。
■■■
一方、シポーラでは大混が起きていた。
戦闘指揮所CICには、強いガンマ線による障害の警報音が鳴り響いている。
『外殻部、放線量急増。當該區域にいる乗組員は防護措置を行うか、速やかに避難してください。繰り返します……』
『パッシブセンサー系異常。バックアップ系に切り替えます……』
『常用系艦通信システム停止。バックアップ系艦通信システム停止。戦系システムによりバックアップ中……』
人工知能AIの無機質な音聲メッセージが絶え間なく続いている。
ハディス要塞の三百門の主砲はシポーラに直接ダメージを與えるほど至近距離ではなかったが、総出力三十ペタワット、戦艦千二百隻分のエネルギーに一瞬だが包まれた。そのため、戦闘時に使用する多重化されたシステムはともかく、通常の運用に使用するシステムの多くがダウンした。
「何が起きた!」とアルダーノフがぶ。
それに対し、艦長のドゥルノヴォは冷靜に「威嚇砲撃です!」と言い、部下たちを叱咤する。
「敵から目を離すな! 戦闘中だ!」
しかし、彼も冷靜ではなかった。
(これほど至近距離に警告砲撃が撃ち込まれるとは……もう一度撃たれれば戦系システムすらダウンする。シャーリアは帝國と決別すると決めたのか……)
指揮用のコンソールを確認していたが、彼もDOE5にそれほど注意を払っていなかった。
常用系の故障を示す警報音が唐突に停止する。
その代わり、防スクリーンに敵艦の砲撃が直撃し、より重要な設備にトラブルが発生したことが報告される。
『質量-熱量変換裝置MEC制系異常。主砲制系異常。戦闘指揮所空調システム停止……』
未だに混しているCICに、迫度を増したAIの音聲が響く。
「狀況を報告せよ!」
ドゥルノヴォの怒聲にCIC要員が次々に報告を上げていく。
「敵主砲直撃! 防スクリーン一系列過負荷オーバーロード停止トリップ! 予備系自切換え功!」
「MEC自停止トリップしています! エネルギーを直接爐リアクターに注中! 機関長! 早く再起してください!」
「主砲制系二チャンネル故障! 主砲発不能! 急対策所ERCにてバイパスライン構築中! 発可能まで一分ください!」
ドゥルノヴォは報告を聞きながら、艦が危機的狀況にあると理解した。
「司令。このままではこの艦は沈みます。降伏か、自沈かをお選びください」
MECの故障により防スクリーンが早期に使えなくなることは明らかで、更に反撃にも時間が掛かる。
出するにも敵に背を向ければ撃たれて沈められるため、降伏するしかない。しかし、ここまで傍若無人に振る舞ったアルダーノフが降伏するとは思えず、艦と運命を共にするという選択肢を用意したのだ。
アルダーノフは「もう打つ手はないのか」と呟くが、すぐに顔を上げた。
「降伏してくれたまえ。部下たちを道連れにするのは忍びない」
ドゥルノヴォは「了解しました」といい、
「降伏の信號を発信せよ。敵が領次第、主機関を停止し、起用核融合爐によるエネルギー供給に切り替えよ」
アルダーノフは大きく頷くと司令用のシートから立ち上がる。
「艦長にはすまないが、この後の処理を頼む」
ドゥルノヴォは何も言わず、敬禮しながら彼を見送った。
「アルビオン艦から電です」
そしてすぐに回線が接続される。
「アルビオン王國軍キャメロット第一艦隊第一特務戦隊司令クリフォード・コリングウッド中佐です。銀河帝國軍の指揮と話がしたい」
「小が銀河帝國軍特使派遣部隊司令代行、ニカ・ドゥルノヴォ大佐である」
「司令であるアルダーノフ將はいずこでしょうか」
「セルゲイ・アルダーノフ將は戦死された。よって小が指揮である」
ドゥルノヴォは敵の若い司令が一瞬驚きの表を浮かべたことに気づくが、それを無視して降伏の條件を切り出した。
「アルビオン王國軍に降伏するが、その條件は準士以下の帰國である。それ以外は求めぬ」
「貴の申し出をシャーリア法國政府に伝えます」
ドゥルノヴォはクリフォードの言葉が理解できず戸う。
「どういうことだ?」
「現在、貴らは國籍不明の武裝勢力という扱いです。我がアルビオン王國軍はシャーリア星系での警察権を有しておりません。今後はシャーリア法國の法律に従っていただくことになります」
ここに來て未だに敵味方識別裝置IFFを作していなかったことに気づいた。
「私は帝國軍人ではなく、海賊の首領として扱われるのか……フフフ、私には相応しいかもしれん……」
ドゥルノヴォは自嘲することしかできなかった。
アルダーノフはCICを出ると自室に向かった。
部屋にると、機報を処分し始める。
その間にも彼の個人用報端末PDAからはドゥルノヴォ艦長が発する命令が聞こえていた。
すべての報を処分すると、ライティングデスクの引き出しからしい裝飾のブラスターを取り出した。
「これが私の使う最後の道か……そう言えば、陛下から頂いたが一度も撃ったことはなかったな……フフフ」
ブラスターは皇帝から下賜されただった。
彼はブラスターを弄びながら、今回の失敗について考えていた。
(何が悪かったのか……アルビオンの王太子を捕えるという考え自は悪くないはずだ……敵の司令の能力が高かったからか? 確かにコリングウッドは優秀だ……そうか、私が口を出したことが敗因なのだ。所詮、私は艦隊戦の素人だ。最初からドゥルノヴォに任せておけば、ここまで無様に負けることはなかった……)
そして、ブラスターをこめかみに押し當てる。
「陛下、申し訳ございません……」
皇帝への謝罪の言葉を呟いた後、引き金を引いた。
シポーラが降伏をけれたことで、軍法カザスケルであるアル・サダム・アッバースはラスール第二軍港に攻め込む陸戦隊に戦闘中止を命じた。
こうして、ラスール軍港での戦闘はすべて終了した。
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8 50俺の小説家人生がこんなラブコメ展開だと予想できるはずがない。
プロの作家となりかけの作家、イラストレーター。三人で小説を生み出していく軽快意味深ラブコメディ。高校を入學すると同時に小説家デビューを果たした曲谷孔と、同じ高校に入學した天才編集者、水無月桜、イラストレーター神無月茜の三人が織りなす、クリエイターならではのひねくれた純情な戀愛物語。 ※タイトル変更しました
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