《學生騎士と語《パンドラボックス》》第15話 見えない
「そんな訳無いだろ。だって…もしかして見えてないのか?」
(見えるも何もこっちからは何も見えないぞ)
やはり見えていないのか。キュウは恐ろしく目が良い。俺を中心とした半徑1キロ圏にっているは全て見えている。一応この學園も圏にっている筈だ。蟲一匹逃さないましてや人すら見逃した事もないキュウの目だ。そんなの絶対にあり得ない。
「言っても分からないなら直接見せるぞ」
(了解じゃ主)
「よし、じゃあ行くぞ!能力解放 視界共有(しかいきょうゆう)」
そう言うと亜紀斗の目がだんだん赤く染まる。
「キュウちゃんの目だ!」
はそう口にすると、亜紀斗の手を握る。
(その聲はアルカナ!!主よ、今すぐそいつから離れろ!!)
「もう遅いよキュウちゃん」
笑いながら亜紀斗の方を見る。
「飛んで」
がそう言うと、亜紀斗は何故か自分の知らない場所へ飛ばされる。
周りを見る限り、何処かの廃工場らしい。
「くそッ、やられた」
(すまない主。我とした事が油斷してしまった)
「別にキュウが悪いって訳じゃない。俺も油斷していたからな。まあ何とかなるだろ」
とは言ったもののこれからどうするか。帰ろうにもここが何処かは分からない上にキュウの目も當てにはならない。クソ、一か八かここから移するか?いやそれじゃあリスクが高い。風向きで方角を調べてみるか。風は今…吹いてない?
亜紀斗は急いで自分の指を濡らし、上に掲げる。
「おかしい。風が吹いてない」
(何じゃと!?そんな筈は無い)
「それに雲行きも怪しい」
風通りが悪くて雲行きが悪い場所…まさか!
「ここは先日廃工場になった山川工場じゃ無いか!?」
(山川工場じゃと?そう言われてみればなんとなく形が似ているな)
先日、ヤラセや橫領などの不正がバレて廃工場になってしまった工場だ。もしそれがあの山川工場なら。
「ここは學園の近くだ!」
「へぇ〜頭は意外と回るんだ」
後ろから聲が聞こえ、振り向くとアルカナが笑いながら立っていた。思わず距離を取ってしまう。
「そんなに警戒しなくても良いよ。私はただあのキュウちゃんが契約した人を見に來ただけだから」
「言葉に信用が無いな」
「そう。じゃあこれで信用してくれる?」
そう言うとアルカナはポケットから一つのビー玉を取り出す。見る限りただのビー玉みたいだ。
「ただのビー玉か」
「そう、ただの…ね?」
ビー玉を地面に落とし、足で踏み付ける。ビー玉は半分に割れて消滅してしまう。すると、
(大変じゃ主!!行方不明になった年が學園の中に出てきおったぞ!)
「何だと!?じゃああのビー玉は…」
「そうよ。あの年を閉じ込めてたやつよ。キュウちゃんの契約者を見れたから満足したの」
アルカナは満足気にを左右に揺らす。
こいつ…目的は何だ?契約者を見るぐらいですぐ終わる筈だ。なのにどうして?けど今は深く考える必要もない。自分の対戦相手が戻ってきたのだからここをれて直ぐに離れるか。
周りを見渡し出口らしき所を発見し、急いで向かう。
「どこ行く気?」
その聲と同時にアルカナが目の前に立つ。あまりのスピードに自分の目を一瞬疑う。
「見たら最後、殺すしか無いよね?」
あまりの殺気に思わず腰にぶら下げていた木刀を手に持つ。
(主…奴はそこら辺の雑魚とは格が違うぞ。そんな木の棒一本では役に立たん。死ぬぞ)
「ああ分かってる」
なくともあの殺気を前にしてたらこんな木の棒なんてなんの役にも立たない。けど、
「専用武を取り出すまでの時間稼ぎにはなるだろ?」
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