《學生騎士と語《パンドラボックス》》第23話 過去の出來事

そう言うと赤月は蛍の過去に付いて自分が知っている全ての事を話す。

「月野はここに學した機は月野の姉、月野燐(つきのりん)がここに在籍していたからだ」

「月野に姉?月野流は一人っ子って世間では言ってましたが…」

「表ではそう言っているけどね本當は月野ちゃんにはお姉ちゃんがいたのよ。まあ燐ちゃんの方は隠し子みたいなものだったけどね」

「五月雨の言う通りだ。本來なら月野流當主である月野大輔は姉妹である事を世間に発表するつもりでいたが、そこである事件が起きたんだ」

「事件?」

「ああ、月野流の門下の者たちが大量に殺害された事件」

あれか。月野流の道場で見つかった大量の死。あれと月野の姉に一どういった関係があるんだ?

「それで姉妹の存在を隠すになるんですか?」

「あれを引き起こした犯人は當時5歳だった月野の姉、燐が起こした事件だ」

「噓だろ!?」

當時5歳だった子供に大人達が殺害されたのか!?

それにしてもおかしいぞ。殺された人の中には腕の立つ者もなからずいた筈、それなのに子供がどうやって大量に殺したのか…全く見當もつかない。

「驚くのも無理もないわ、けど本當よ。5歳の子が起こした最悪の事件。親として、そして月野流當主として月野大輔は事件をみ消した」

「そうだ。だから世間は月野は一人っ子としか知らない」

「まあ知ってる人はほぼいないでしょうね。月野流の門下の人じゃない限りね」

なるほど。ん?月野流の門下の人じゃなきゃ知らない?ちょっとおかしいぞ。

「じゃあだったら何でこの事を先生は知ってるんですか?赤月先生、そして五月雨先生」

そう言って亜紀斗は二人を見つめる。

月野流の門下の人じゃなきゃ知らない。だとしたら何故先生達がこの事を知っている事、まるでその現場を見たかのような口振り。どこからどう見ても怪しい匂いがする。

そんな事を言うと赤月達は苦笑いをする。

「さあ何でだろうな」

そう言ってまたタバコを蒸す。

「濁さないでください。何で世間が知らない事を先生達が知ってるんですか?」

「そうね、今は言えないわ。今は…」

「分かりました質問を変えます、では今、月野燐は何をしてるんですか?」

「それは分からない」

「分からない?」

先生だから生徒の進路ぐらいは知っているだろ。

「分からないも何も燐ちゃんは卒業と同時に姿を消したの」

「消した!?」

まさかの行方不明。何があったんだ?

「それ以降、連絡すら取れてないんだ」

「そうですか…」

姿を消した月野の姉…そして5歳の時に起こした最悪の事件…何か引っかかる。それに月野は何故姉のいたこの學園に學したのか。分かんねえな。

「分かんないって顔をしてるわね」

「ええ。姿を消した姉を探す為にこの學園に學したのか、それか全くの偶然か、とにかく分からないですね」

「ここに學して來た本當の理由は私達も知らない。いくらあの子に聞いても分からない」

「だから本人に聞いたらどうだ月影?」

「その本人は気絶してるから無理ですよ」

「そうか。だったら後ろを見てみろ」

「後ろ?」

赤月にそう言われ、亜紀斗は後ろを振り返る。

「どうも、さっきの試合ではお世話になりました」

「うおっ!?」

後ろに立っていたのは気絶していたはずの蛍がいた。回復早いな。

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