《學生騎士と語《パンドラボックス》》第29話 き出した運命

決勝トーナメント戦二日目

今日は二年生の部があるらしい。最初の一日目は一年生の部、二日目は二年生の部、そして最終日には三年生の部と分かれているらしい。

今日は二年生の部にあの副會長が出るらしい。學式の時は結構お世話になったしな。

あいつの戦い方を観て學ぶ必要がある。今後の為に役に立つ戦があるだろう。

試合が始まる五分前に亜紀斗は試合が一番観やすそうな席を確保する。

「空いててラッキー♪」

そう言いながら空いてる席に座ると、亜紀斗の周囲が一気に騒がしくなる。

何だ?もう試合が始まるのか?

時計を見るも、まだ試合開始の時刻では無い。

じゃあ何でこんなに騒がしいんだ?

「貴方が月影さんね?」

隣に座っている生徒から話しかけられる。

誰だこいつ?

一応警戒しながらも答える。

「はい、そうですけど何か?」

「そんな警戒しなくても大丈夫ですよ?月影さん」

そう言われるが亜紀斗は警戒したまま隣の相手を見る。

「あらら〜そんなに警戒しなくてもいいのに」

とほほ〜と泣く素ぶりを見せ、亜紀斗を見るが無反応。

これには流石にガックリとしたかと思いきや急にポケットから飴を取り出す。

「飴をあげるからそんなに警戒しなくてもいいよ?」

いや、拐犯かよ!!しかもで釣るのかよ。

ほれほれと左右に振られるが、飴を貰うと面倒な事が起きるので安定のスルーで。

「ここまでして反応してくれ無いとは…」

やる事がしょうもないからな。

「仕方ない。もう名前を言うからそれで良いよね?」

「どうぞ」

「よし、私の名前は東元瞳(とうげんひとみ)この學園の生徒會長をしてるものだ」

発言がちょっと廚二臭いな。まあどうでもいいけど。

「へぇ〜そんなに偉い人がどうして俺なんかに聲をお掛けに?」

「そんなの決まってるじゃない。貴方に興味があるからよ。個人的にもスタイル的にも…ね?」

これはとんでもない奴に目を付けられたな。普通の人なら全部無視すれば簡単に諦めてくれるが、生徒會長クラスになるとそうはいかない。とても面倒な存在なのだ。

「そうですか。でもここではある程度の事しか答えませんよ」

「ええ、構わないわ。答えて貰えるだけありがたいわ」

瞳はペンとノートを取り出すと早速亜紀斗に質問する。

「貴方の契約している魔獣リリことリリスちゃんは本當にモンスタークラス?」

一つ目からとんでもない事を聞いてくるなこの人。まああの力を見たら間違いなくレジェンドクラスと思う奴もいるだろう。

が、リリは正真正銘のモンスタークラスだ。ただ無駄に力が強いだけのな。

「モンスタークラスですよ。多分、力だけならモンスタークラスの中では一番でしょうね」

「ほう、それは興味深い」

ノートに々書き込むと、瞳は二つ目の質問をする。

「では二つ目だ。昨日の試合、君は何で最初の方は刀を鞘から抜かなかったのかな?」

「あれはただの挑発行為ですよ」

思っていた解答と違ったのか瞳はガクッとを落とす。

「そうなの?てっきりあれは本気を出した時にしか抜かないと思っていたけど」

どこぞの廚二病だ!!しかも昨日の試合思い切り鞘から抜いてたよ!!

「まぁ俺が本気を出せば多分つまらない試合になりますよ」

「ん?それはどうゆう意味だい?」

「そのうちわかりますよ」

亜紀斗はニコッと笑うと闘技場の方に目を向ける。

「そろそろ試合が始まりますよ」

「全く、君は何を考えているのか全然分からないな」

そう言って瞳はペンとノートをしまうと、闘技場の方に目を向ける。

    人が読んでいる<學生騎士と戀物語《パンドラボックス》>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください