《俺と彼と小宇宙とが織りす宇宙人とのラブコメ》しかった

プレイが終わり、賢者タイム。

「とりあえず、どうするの?」

マリスが聞く。

「そうだな、一旦星に帰りたいな。

ゆっくりしてから學校に行きたい」

「じゃあ、そうしましょう」

「麗兎ー!玲浮兎ー!おいでー!」

「「何ー?」」

「お兄ちゃんはこれから星に帰る!

麗兎ちゃんと玲浮兎ちゃんはどうする?」

「「私達も行くに決まってるでしょ!

あんな寂しい思いはもうしたくないもんね!」」

「そうか、そうだよな」

「「そうよ!」」

「じゃあ、早速帰るか!

ってアレ?エマは?」

「つー君、ほらそこ」

マリスが指さすそこには、

「あっ…///らめぇ、らめなのぉ、あふっ…///」

プレイが終わってるのに何故かいでるエマが。

きっと寢落ちしたのだろう。

だけどしたのは恥プレイで寢落ちするような事はしてないんだけどな・・・。

「何コレ?寢てるの?」

「寢てるわ」

「ほら、起きろー」

「ふにゅ?」

「起きたか」

「あぁ〜、ご主人しゃま〜」

まだ寢ぼけているのだろう。

いきなりスカートをめくり出す。

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「こら、やめなさい」

「んにゅ〜?」

ごしごしと目をこすり、意識が覚醒。

エマは自分が今まで何を口走ったのかを理解した。

「────ッ!!!!!」

つま先から顔まで真っ赤になる。

「おはよう」

「おっおひゃよっ」

「もうこっちに用はないから帰るんだけど、

エマはこっちで済ませたい事とかある?」

「んー、無いー」

「じゃあさっさと帰るか、

こっち地球には嫌な思い出しか殘らなくなったしな。

皆、手を繋いで。行くよ、『テレポート』」

パッと視界が移り変わり、場所が城の食堂に変わる。

そこでは丁度カリーナがお晝ご飯を作っていた。

「ただいまー」

「おうっ!びっくりしたっ!

おかえりなさい。

おやっ?

なんだいご主人様、またを増やして。

妾かい?」

ただいまーと言っておかえりなさいが帰ってくる家はとてもいいと思う。

「違う違う。2人は俺の妹。

ほら、挨拶して」

「私は麗兎!」

「私は玲浮兎!」

「「よろしくね!」」

「ご主人様の妹か。

アタイはカリーナ。見ての通りメイドだ。

よろしくな、所でご主人様」

「何?」

「何か雰囲気が変わったな。

何かいい事があったのかい?」

「大したことじゃない。

し、自分に自信が持てただけだ」

「ふーん、いいと思うぞ。

なくともアタイは今のご主人様の方が好きだね。

前のご主人様は無理やり自分を押し込めているじがしてたからね。

今の方がずっと男前だ」

「ふふっ。

ありがとう」

「どういたしまして。

ん、丁度ご飯が炊けたな。

飯にしようか」

「OK、なにか手伝うことある?」

「アホか、準備はメイドの仕事。

ご主人様は座って待ってな」

「分かった、よろしくね」

「あいよー」

カリーナは手をひらひらと振りながら調理場に戻る。

カリーナは作法も何もなってないけど、誰よりも人の事を考える事のできる優しいメイドさんだと思う。

人の事を良く観察してる人は人の気持ちを深く考えることが得意だからね。

俺も見習おう。

なんて考えているうちに料理が來た。

「お待たせ、アタイ特製野菜炒めだ」

「「「「「おぉぉぉ!」」」」」

運ばれてきた料理は野菜炒め。

豚バラとキャベツ、もやし、きくらげ、ピーマン、しめじを炒めて、塩コショウで味をつけただけの素樸な料理だ。

「冷めないうちにお上がり」

「「「「「いただきま〜す!」」」」」

皆で箸をとり大皿に乗せられた野菜炒めを各々小皿によそう。

をご飯に巻いてキャベツと一緒に口にれ、咀嚼。

もぐ、もぐ、もぐ。

「うん、とても味しい!」

「あったりめぇよ!」

野菜炒めは味付けが塩コショウで出來る簡単でシンプルな料理だ。

しかし、それ故に料理の上手い下手がモロに出る。

カリーナの作った野菜炒めはプロのそれと比べても遜無いくらいに味しい。

キャベツの芯はある程度のさが殘るくらいに火を通していて、らかすぎずすぎずをキープしている。

いわゆる家庭の味ってやつなのだろう。

「・・・」

無言に、そして無心になってひたすら貪るように食べ続ける。

お皿にあるご飯と野菜炒めが無くなって初めて自分が満腹だと気づく。

「・・・ふぅ、ご馳走様でした」

「お末さまでした。ただ黙って食って、そんなに味かったのか?」

「うん!すごく味しかったよ!」

「そうか、それは良かっ・・・

ってなんだよ、泣くほど味しかった?

さすがにそれはちょっと重いぞ・・・」

カリーナがちょっと引いた風に言った。

「はあ?何言っ・・・」

その先は続かなかった。

何故なら自分の右の頬には目から流れた一筋の涙があったから。

「なんで?」

なんでだ。

涙なんてとうの昔に枯れたと思ってたのに。

もう泣けないと思ってたのに。

なんで・・・。

「つー君、こういうの作って貰えなかったもんね」

そうだ、

俺はこういうの、『家庭の味』に憧れていたんだ。

自分の両親は俺をしてくれなかった。

寧ろ俺の事を疎ましく思っていた。

セックスの結果でたまたま出來てしまったのが俺であり、俺の親は別に子供を作ろうとしてセックスした訳では無いのだ。

故にそこに『家庭』は無かった。

あったのは裁だけ。

だから毎日のご飯は親が適當に金を置いてそれで飯を食った。

手作りのご飯なんて食べたことなんてなかった。

皆で楽しくご飯なんて食べたこと無かった。

奴等は俺を殺すと自分が捕まるから俺を生かしていただけ。

別に俺が何処で野垂れ死のうと奴等は自分に害が無ければどうでも良かったのだ。

かに夢見ていたこの景が葉うなんて思ってなかった。

それが今、ここで────。

「うっ、ううっ」

気づけば聲が出ていた。

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

ただただ、何も考えずにび泣いた。

みっともないとも、けないとも思った。

だけどそれ以上に嬉しかった、

抑える事が出來なかった────。

「ごめん、取りした」

大聲出して泣いたおかげでやけにスッキリした気分でビックリさせた皆に謝罪する。

「お、おう。ご主人様がスッキリしたならアタイはいいんだけど・・・。

なんであんなに號泣したんだ?」

「実は・・・」

これまでの人生を軽く掻い摘んでカリーナと騒を聞きつけたマミリスに話す。

「────という訳だ」

「ご主人ざまもぐろうじてだんだな〜」

えぐえぐと嘔吐きながらカリーナが共してくれる。

「ありがとう、でも今は君達と暖かいご飯を食べれる、俺はそれで充分嬉しいんだ」

にへら、とらかい笑みを浮かべる月兎。

「おぅ!ここはご主人様の家なんだからな!

いつでもなんでも言ってくれ!」

「ありがとう!」

────俺のしかったは此処にあるみたいだ。

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