《【ダークネスソウル・オンライン】 ~追放された銀髪のために『極振り』で頑張ってたら、たったの3日で『魔王』にり上がっちゃいました。なので1週間で世界征服します~》1:いきなりの死
──白一面に満たされた空間に、無機質なシステム音聲が響き渡る。
『キャラクター作が完了しました。それではアラタさん、【ダークネスソウル・オンライン】の世界をお楽しみください!』
ああ、本當に技の進歩とは大したもんだ。
目の前が眩まばゆくった次の瞬間──俺は、子供の頃からあこがれ続けてきた『ファンタジー世界』に降り立っていた。
「すっげぇ……! これが仮想現実空間ってヤツかぁ……!」
中世的な石造りの街並みに、変な形のフルーツを売ってるネコ耳のお姉さんに、雑談しながら街を歩く鎧姿の戦士たちなど……まさに考えていた通りの『異世界』の景が目の前には広がっていた。
耳にじる人々の聲や、鼻にじる食べの匂いもとてもリアルで、フィクションのモノであるとは思えなかった。
ああ。これが──
「これが、【ダークネスソウル・オンライン】の世界なのか……!」
──電脳技の発展と普及より早數年。ついにネットゲーム業界は、全覚の電脳接続機能──通稱“フルダイブシステム”を搭載した初の作品、【ダークネスソウル・オンライン】の配信を決定した。
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當然ながら、全世界のゲーマーたちは狂ったように喜びんだ。何しろ剣と魔法のファンタジー世界に自分の足で立てるというのだから、興しない方がおかしいだろう。
そんなわけで話題と期待はとどまることなく膨れ上がりまくり、いざ【ダークネスソウル・オンライン】がサービスを開始した日には、開幕一秒で一億アクセスの絨毯撃が発生して巨大サーバーがぶっ飛びかけたらしい。
……ちなみにサービスが開始された時の俺は、いわゆる『社畜』ってやつだったせいでとてもネットゲームなんて出來る狀態じゃなかった。
々あって辭職した今だからこそ、「どーせ時間もあるし俺もやってみようかな~」と思い至ったというわけである。
そういうじで、スタートダッシュ組より二ヵ月ほど出遅れてゲームを開始してみたのだが──
「うおおぉおおお! 二十數年生きてきてよかったぁ! 辛くても大変でも社畜やってきてよかったぁ! よっしゃぁ! 楽しんでやらぁぁああ!」
想像以上のクオリティを見せつけられて、まだログインしただけだというのに俺はもう大満足である!
俺は近場の噴水にまで駆け寄ると、その水面で自分の姿を確認した。
──そこに映っていたのは、俺が“設定エディット”した通りの黒髪和服な『鬼人族』の青年であった。
「お、おおう……ちょっと髪のを長くし過ぎたせいで目元があんまり見えないんだが……いいじゃないか……! クールな侍ってじだぜ!」
髪のがやたら長いことと、二本の角がちょこんと生えてること以外はリアルの俺とそれほど変わりはないんだが、ゲーム補正のおかげか何だかカッコよく見えやがる!
でも初期裝備の一つである和服が、実際に見るとオンボロで……なんというか侍っていうより『浪人』ってじなんだが、まぁいっか!
それと初期裝備の中に刀がなくって、仕方なくデッカい大剣を背中に下げてることについてもまぁいいか! もはや侍ではない気がするけどこれはこれでよしッ!
細かいことは全部まぁいいかで済ませられるくらいに、今の俺は最新ゲームのクオリティに大興していた!
さぁ、ゲームの世界に降り立ったのならばさっそく行開始だ! モンスターを狩ったりダンジョンを攻略したり戦友を作ったりして、この世界を思う存分楽しんでやろう!
「よぉおおおおおおし! それじゃあさっそく狩りに出るかぁ!」
人とビルでごった返したクソ現実と違って、ここには俺を縛るものは何もない!
「俺の冒険は、これからだぁ!」
そうして俺は、意気揚々と【始まりの街】を飛び出して行ったのだった!
◆ ◇ ◆
そんなこんなで街を飛び出して數分後。
「──どうしてこうなったぁあああああああ!!!」
「「「待てやゴラァァアアアアアア!!!」」」
……俺は現在進行形で、十數人の武裝集団に追い掛け回されていた。
別になにか悪いことをしたっていうわけじゃない。大草原の中を駆け回っていたら、なんか唐突にコイツらが追いかけてきたのである。
それからはもう命懸けの鬼ごっこの開始だ。
後ろからピュンピュン飛んでくる弓矢を必死で回避したり、道中に転がっているスライムっぽいモンスターなどを後ろ腳で蹴り飛ばして連中にぶつけたりしながら、どうにかこうにか逃げ回った。
(ああチクショウ! 隠れるところがどこにもありゃしねぇじゃねえか!)
右を見ても左を見ても草まみれである! 草ァッ!
そうして逃げ回ること約10分間──所詮はレベル1に過ぎない俺は、いよいよ武裝集団に囲まれてしまったのだった。
「ハァハァ……! ちょこまかと逃げ回りやがってゴラァッ!」「初期裝備のくせにどんな逃げ足してんだよオラァッ!」「ホントいい加減に死ねやボラァっ!」
「えっ、えーと……疲労回復ポーションってやつ飲む……?」
「「「てめぇ舐めてんのかッッッ!?」」」
ひえぇ!? せっかくの好意を無下にされたぁ!
怯えすくむ俺に対して、いよいよ武を構えて押し寄せてくるプレイヤーたち。あまりにも圧倒的な數の暴力に、當然ながら太刀打ちできるわけがなかった。
「「「くたばりやがれぇ! このクソ『魔人種』がぁあああッ!」」」
「ってあだだだだだ!?」
全を剣やら槍やらでブッ刺されまくり、ぼろ雑巾のような姿となってぶっ飛ばされていく浪人ファッションの青年鬼──ていうか俺……。
これが、このゲームを始めて最初の出來事。生涯忘れられないであろう、史上最悪のオープニングイベントであった。
プレイヤーたちが『聖騎士』と『魔人種』に別れて爭い合う、全覚接続型VRMMORPG──【ダークネスソウル・オンライン】。
“邪悪なる魂”に満ちた狂った世界の有り様を、俺は死をもって理解することになったのである。
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