《VRゲームでもかしたくない。》第2章3幕 偽裝<camouflage>

的に外裝と同じピンクカラーで最初は可いなぁと思っていましたがだんだん腹が立ってきました。

ここまでピンク一にする意味が分からん! 目が痛いよ!

「ステイシー目は大丈夫?」

「僕は平気ー。でも何から何までピンクだとし気が狂いそうになるねー」

「俺には聞かんのか?」

「ごめん。完全に存在を忘れてた」

「おい」

「うそうそ。ファンダンは?」

完全に忘れていたファンダンにも一応聞きます。

「俺は平気だ」

「あっそ」

そうして廊下を歩いていると、正面に大きな階段が見えてきました。

「階段……だな。これで上に行けばいいんだろうが……」

「言いたいことはわかるよ」

この階段に到著するまで4つの扉がありましたし、階段橫にも2つの扉がありました。ファンダンは挾み撃ちを警戒しているんでしょうね。

「≪探知≫」

ステイシーがスキルを発し、探ってくれるみたいです。

「ご懸念通りだねー。11人いるよー」

「よし、まずはそいつらを殺すか」

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「わかった。ステイシーレベルは?」

「一番高いのがLv.211だね」

なるほど。100以上差があるので余程の相差がない限りは負けませんね。

「なら一つ一つ扉を開けて速攻魔法を撃って始末しよう」

「そうしよっかー」

「まてチェリー。それは危険だ」

「どうして?」

し考えればわかるだろ。一つ部屋を潰したら全部集まってくるぞ」

「それなら大丈夫。むしろ集まってもらったほうがいい」

「どういうことだ?」

「纏めてドカン」

「…………」

「狩りらしは僕が処理するー」

「おっけい。3カウントでファンダン扉開けて。ステイシー一番レベル高かった奴がいる部屋は?」

「階段橫左ー」

「りょ」

階段の橫、左側にある扉の前に私は立ち、魔法の発準備にかかります。

「ファンダン。いくよ。3」

あっ! その前にキューブで閉じ込めておくのもありですね!

「2。≪ホーリー・キューブ≫」

これであとは扉開けなくても行けるんじゃないですかね?

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「≪ダーク・ボルテックス≫」

「は?」

扉を開けようとしていたファンダンが素っ頓狂な聲をあげていますね。ここは作戦だったことにしましょう。

「【聞き耳】とか持ってるプレイヤーいるかもしれないじゃん? 騙すなら味方からってね」

「本當か? 思い付きじゃないだろうな?」

「そんなことないよ。それより扉!」

「おっと」

ファンダンがガチャと扉を開け、中へ侵します。

「誰もいないな」

ツカツカと奧まで無警戒に歩いていきます。慎重なのか怪しくなってきましたね。

「シィッ!」

ほらーでたー。

ファンダンは持っていた盾で何とか初撃をしのぎました。

「あぶね」

「姿を見られては仕方ないねぇ。【大怪盜】リーフル・s・テイル」

名乗りをあげるタイプですか。珍しいですね。

「【聖騎士】ファンダン」

「じゃぁ名乗りも終わったしぃ、一対一でいいのかなぁ?」

「いいよ」

「僕もいいよー」

「じゃぁお前ら、殘黨を狩って來てくれ」

「うん。わかった。負けんな!」

「おう!」

「10日は會えないんだぁ。もっと話しておかなくていいのかぁい?」

こいつ結構余裕がありますね。

「じゃぁ邪魔しちゃ悪いからお先に」

そう言ってその部屋を後にします。

部屋を出たところでちょうど戦闘音が聞こえます。

「ステイシー」

「んー?」

「魔法であの部屋もやそっか」

「賛ー」

「重ねられる?」

「おまかせよー」

「いくね。≪インシネレート≫」

「≪インシネレート≫」

どうせファンダンにダメージはらないですし、部屋ごと燃やすのが手っ取り早いですね。

「はああああああああああああ?」

何か聞こえてきますが無視で行きましょう。

先ほど【大怪盜】がいた部屋の反対側、階段向かって右の部屋から數人こちらにやってきます。

「≪ダーク・ボール≫」

「≪アクア・ニードル≫」

先頭を走っていた人の頭を私の魔法が消滅させ、ステイシーの魔法が頭部を失い倒れるをハチの巣にします。

「今のは警告。それ以上近寄ったらもっとエグイ殺し方にする」

倒れた死を指さし、宣言します。

「う、うるせー! お前ら行くぞ! 貓姫様に栄あれ!」

おおう……これはジャパニーズカミカゼですね。

「うおおおおお」

「≪ダーク・ピアス≫」

「≪サンダー・スピア≫」

二人の頭部を貫き、活を停止させます。

殘りは2人ですね。上階からの援軍が來ないのが怖いですが、いまは気にしている暇はありませんね。

「ステイシー。殘りは魔法職」

「おっけー。ガードよろしく」

「まかせて」

攻撃をステイシーに任せ、防を擔當します。ついでに殘りの部屋からでてくる奴らのチェックもしておきます。

「≪ハイフレイム・ウェーブ≫」

「≪アイス・ショット≫」

向かってくる二人が魔法を撃ってきます。

「≪マジック・シールド≫」

念のため3重くらいでステイシーの前に展開します。

「≪アクア・ルート・サンダー≫」

久々に見ました。ステイシーのオリジナルスペルです。

水で糸のようなものを作り出し、そこを伝う雷を流して殺す結構エグイ魔法ですね。

「ぎゃばばばあ」

「ぐげげげげえ」

おっとまだ息があるようですね。

「んー。元は戦士クラスかなー?」

そう言って円月を取り出し、グサグサと首を斬りつけています。

ブシュっと噴き出したが圧力を失い、次第に弱くなっていくのを見るとちょっと吐き気がしますね。

「おまたせぇ」

そう聲が聞こえ、私はバッと振り向きます。

「!?」

リーフルと名乗った人が後ろに立っていました。

「ファンダンさんだっけぇ? なかなかいい裝備持ってたねぇ」

そう言ってファンダンの剣と盾をぽいっと床に投げ捨てました。

「負けちゃったのか」

勝てると思ってたんですけどね。

「正直君たちの魔法が一番危なかったなぁ。あれがなければ無傷でたおせたんだけどねぇ」

…………。

たぶんこいつLv.300オーバーですね。偽裝関連のスキルがあるかもしれません。

「さて次はどっちからいくぅ? 同時でもいいよぉ?」

「なめられたものだねー。チェリーこいつまかせてもいいかなー?」

「いいよ。殘黨よろしく。あと盾役の補充も」

「おまかせー」

そう言い殘し、ステイシーは駆け出していきました。

「へぇ! おねぇさんがやるんだぁ! 貓姫ちゃんほどじゃないけどぉ……好みだねぇ」

嫌らしい笑みを浮かべ、こちらをじっとりと眺めてきます。

おしいですね。毎度毎度、ハリリンからそういう目で見られてるから慣れてるんですよね。

「おやぁ? 意外に心がお強い」

「さっさと倒させていただきますね」

「それは無理じゃないかなぁ。倒せる確信があったから聲かけたんだよぉ?」

またにんまり笑っていますね。

「言うことはそれだけですか?」

「あぁ。名乗りがまだでしたねぇ。【真・怪・盜・】リーフル・s・テイル」

【真怪盜】……? 【大怪盜】じゃなくて……?

まぁ素直に【稱號】を言う必要はないので適當なの言っておきましょう。

「【闇神】チェリー」

「おっと……噓はいけないねぇ。全部見えてるよぉ」

全部見えてるなら隠しててもいいじゃないですか。

「一応メインに據えてるのがこれなので」

「なるほどぉ。爪は隠しちゃうタイプかぁ。俄然やる気がでたよぉ」

「おしゃべりは止めにしませんか? 私の相棒が戻ってきちゃいますよ?」

「じゃぁ君を倒して、待っていよぉっと」

そう言って姿を消しました。

最初私の魔法を回避した時點で察してはいました。たぶん世界そのものから姿を隠せるタイプのスキルですね。

「後ろががら空きだよぉ」

そう耳元で聲がします。

的に魔法を発しそうになりますが、まだ我慢です。

このタイプのスキルは相手に攻撃をする際、スキルを解かないといけない欠點があるはずです。リーフルが一撃れるまで我慢です。

數分にもじられる、一瞬を過ごしていると不意に髪のに違和が走ります。

「そこ!」

あえて肘うちをしてみます。もちろんハッタリですが。

「いい反応だぁ」

ペシッとけ止められました。

でも私はこれを待っていたんです。

こないだ獲得した【醫師】のスキルにこいつにとっては致命的ながあったのです。

「≪スキャン≫」

≪スキャン≫はれたを有機、無機問わず解析し、報を私に開示するスキルです。

「ちょっとびっくりしたねぇ。でもあまり意味がないんじゃないかなぁ?」

本當にそうかは自分ので確かめればいい。

報さえわかれば……こっちのものなんですよ。

何かをじ取ったのか、リーフルは距離を取って、また姿を消しました。

予想通り。

私は足元に落ちていたファンダンの剣を摑みます。

いくら隠れたって、を構する報が私に流れてくるんですよ。

その一部にターゲットすれば……。

「≪テレポート≫」

私はそう呟き、手に持っていたファンダンの剣をリーフルの心臓の位置に転移させます。

「ガァッツツ」

空間が割れたようにリーフルの姿が現れます。

「殘念でしたね」

私はそう小聲で言い、剣を引き抜きます。

「ああああああ!」

悲鳴が聞こえてきますが私のきはその程度では止まりません。

抜いた剣を振りかぶり、首を切り落としました。

シュッと音がし、次にはドサと倒れる音がしました。

「ふぅ」

ファンダンの剣、よく確認してみたら所有者がリーフル・s・テイルになっていました。【怪盜】の名に恥じぬスキルですね。

相手の所有を強奪し、自分のものにしてしまうとは。

実際、リーフルがこの剣をそこに投げ捨てていなければ、私が裝備を取り出す間に負けていたかもしれません。もちろん【醫師】を持っていなくてもそうです。

今回はたまたま勝てたに過ぎないので過信はですね。

【空間超越者】が転移魔法の無駄な使用のおかげでいつの間にか【時空超越者】に進化していたのもあるかもしれませんね。

【ゲート・ブック】なしで短距離なら転移魔法が使えるようになっててよかったです。

デスペナルティーにより消滅したリーフルと右手に持っていた剣、地面に転がっていた盾を見送り、ステイシーを待っています。

リーフルとの戦闘中なかなかすごい戦闘音が聞こえたので、あちらも結構派手にやったかもしれませんね。

「チェリーおまたせー」

ポーションを飲んでMPを回復させていると、ステイシーがもどってきました。

「おかえり」

「やっぱりチェリーは倒せたんだねー」

「ギリギリだったけどね」

顛末をステイシーに語ります。

「なるほどー。【真怪盜】だったんだー」

「ステイシー知ってるの?」

「一応ねー。まだそんなにたくさんいるわけじゃないけどー」

知りですね。今度ハリリンにも聞いてみよう。

「そっちは?」

「こっちねー。Lv.300超えが居たかなー?」

そっちにもいたんだ。

「たぶんさっきの【真怪盜】が偽裝したんだねー。すぐ見破れたし、相的に僕に分があったからー」

「ステイシーがいてくれてよかった」

「そう言ってもらえると助かるよー。さてエルマに直接手を下した奴は倒せたけど、命令を出したクソオンナの始末がまだだからねー。急ごうー」

「そうだね」

そうして階段を上り2階へ向かいます。

to be continued...

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