《VRゲームでもかしたくない。》<従業員の一日 シドニー編>

みんなおはようさん。

『セーラム』従業員のみんな大好きシドニーちゃんやで。

フランとラビが頼まれて自分の一日を書いたっぽくてな? うちも真似してみようとおもったんよ。

うちの起床は13時や。

遅起き萬歳ってとこやね。

まぁ23時……正確には22時30分で勤務が終わりやから妥當な時間ではあるなー。

朝、買い行くときは、早起きせんといかんのだけがつらいわー。

基本買いは休みの日に午後からゆーっくりいくんやけどね。

おっと、仕事の話せなあかんかったわ。

13時に起きて、まずお風呂るやろ? そんで朝ごはんを食べるんや。世間一般だと晝ごはんの時間やけどな。うちにとっては朝ごはんやからね。

そんで食べ終わったら、大、14時30分くらいやな。制服に著替えて、し早めに売り場に顔出すで。

フランとかラビも15分前に來るってきいたわー。

「おはようございます」

いつも通りの挨拶や。最初は違和あったんやけど、もう慣れたな。

Advertisement

「「おはようございます」」

そう二人が返事をくれるのもいつも通りや。

「これ引継ぎの書類!」

そうラビが書類を渡してくれるから、け取って眺めるで。

うーん。そこそこやな。

最初は店潰れるんちゃうかと思っとったけど、この分なら大丈夫そうやな。

ラビが仕事を終え、部屋に帰っていくのを見屆けてやるのも大事な仕事のや。

そういや、うちが來るときいつもこの二人談笑しながら職してるんやで?

けなげでかわいいやろ?

まぁシドニーちゃんの可さには負けるってとこやけど。

この時間くらいからお客さんが増えるらしく、フランも職にかまける時間なくなるっぽいで。

言うて、それほどお客さん來ないんやから、うちが接客してる間にやっとけばええのに。

まぁフランは真面目ちゃんやからそんなことできひんのはよう知っとるけどな。

ぐだぐだとしゃべりつつ、陳列棚の整理整頓と軽めの掃除をしていると、だんだんお客さんが來なくなってくるんや。

Advertisement

ちょーっと心配にはなるんやけど、みんなご飯でも食べに行ってるんやろうな。20時過ぎると普通に來るもんなー。

そんなじで18時が見えてくると真面目に仕事してるフランが気付かないからうちが教えてあげるんや。

「もうじき18時よー」

ってなじで。

「じゃぁこれで上がるね。休憩の時食べれるようにごはん作っておいたから」

「ありがとー」

そう返事するとフランは部屋へ帰っていくな。

いつもご飯作ってもらっちゃって悪いなーって思うんやけど、お返しに作ってあげるとかできひんのがつらいわー。

來月給料もろたら、好きな茶葉でも買うておいたろうかな。

うちの仕事は基本的に接客がメインなんや。

20時くらいまでに商品の確認と整理を終えて、あとはお客さんが來るのを待つってじやな。

うちの休憩は19時からの30分だけなんやけど、その時間はポテトが帰って來てるから任せて大丈夫なんや。まだ混む前やしな。

20時過ぎに、酷いときはどっさり來てもうて、死にそうになるんやけど、最強の援軍ポテトちゃんが來てるから萬事おーけーよ。

ここの従業員はみんな接客に慣れてはいるんやけど、うちとポテトほどの接客はまだないみたいでな。そんなん≪読心≫のスキル持ってれば簡単なんやけど。

たぶんポテトも持ってるで? しかもあれはうちのより度が高いな。うちのスキルレベルは2なんやけど、ポテトは3か4取ってるで。

そんなことより、休憩や。

はよポテトこんかなー?

朝ごはん食べてからそんな時間たってないんやけど、育ち盛りやねん、たくさん食べるで。

うちが客観的に自分を見て十分でかい方やと思ってるんやけど、上には上がいるんよ。

とくにポテト。あの娘のはでかいで。あそこまででかかったら不便やろな。その點うちは、許容範囲ってところや。ほんまは、背がびてほしかったんやけどなー。

チェリーも十分でかいんやけど、なんかあの人、自分が思ってるより小さいんちゃう? たまにスカってるで?

おっと、そろそろポテトが來る時間やな。

おっ。きたで。

「おつかれさまです」

「おつかれさーん」

し早いですが休憩どうぞ」

「ありがとー」

うちの休憩中のポテトの仕事が気になるって?

そんなん言われてもうちは知らんで?

今度ポテトに聞いてや。

今回の一日追跡どきゅめんたりー?から外れたってしょげてたけどな。そのうち機會がくるやろ?

そんで休憩やな。

まず裏に行って、フランが作っておいてくれたご飯を食べて、うちはコーヒーのほうが好きやからコーヒーを淹れるで。

ミルを回して、コリコリと挽かれてく豆の音を聞くだけで、元気がでるわー。

今日もうまいな。このコーヒー。さすがシドニーちゃんブレンドや。

なんて言うたっけな……あのチェリーと仲良しの人形舐めに來る人……。ハリソン? まぁ名前なんて関係ないな。あの人結構コーヒーわかるみたいで、うちのブレンド豆買うて、淹れてくれって言いに來ることあるで。

わかる人にはわかるんよ。このシドニーちゃんブレンドの良さがなー。人気すぎてまいるわー。

休憩時間ぎりぎりまでコーヒーを味わって、売り場に戻るんやけど、市場とポーション棚を食いるように見ているポテトがやけにかっこよくみえるんよなー。

うちも【調薬師】やってみようかな。

まぁ勉強大変やからやらんけど。

そんで19時30分くらいになって、お客さんも増えだすからポテトと一緒に接客やね。

ポテトは21時には部屋に戻ってまうからそれまでは楽させてもろてます。

そんでちょっと人が空く、時間は『セーラムツー』の話をしてるで。どのくらい人が來てるのかとか、誰それに人ができたーとかな。この時間が一番楽しいで。

まぁ好きで本店に來てるから文句はないんやけど、ちょっと気になってしもうてな。

たまには向こうでも働いたげるわ。

誰か休んだ時はすぐに呼んでくれって言ってるんやけど、みんな頑丈で頑張り屋さんだから、休みになることないんやー。

もっとさぼってええんやでー?

「ポテトー。20時45分よー」

「あっ。もうそんな時間でしたか。では作業場の方に戻って、しポーション取ってきます」

「おう。もう暗いし気をつけてなー」

「ありがとうございます」

そうして出ていくポテトを見送り、カウンターに座ってひと休みやね。

夕方、晩飯時が終わってからは外の人達が多くくるんやけど、なんでなんか一度チェリーに聞いてみたいわー。

普通やったら朝準備して、午後には帰って來るやろ?

夜に準備してたら朝になってまうやん。

「持ってきました」

「ごくろーさん」

「いえ。では並べたらあがりますね」

「あーい」

戻ってきたポテトがポーション棚にせっせと補充してエレベーターで上がっていくで。

ここからはハンナ、カンナが來るまで一人なんやけど、なぜかうちが一人の時間ってお客さん來ないんよ。

これは前にハリソン?から聞いたんやけど、リアルでお風呂に行っているらしいで。

ちょっと言葉の意味が分からないけどなー。

リアルってなんや。外の世界のことか?

まぁうちには関係ないな。今生きてるのはこっちの世界やしな。

おっとこの書き方は誤解をうんでまうな。

前世もたぶんこっちやで。前世とかあるのか知らんけど。

うちらみたいな外の人達じゃない組は外の世界のこと異世界やと思っとるんやけど、チェリー曰く、ちょっと違うらしいで。わからんけど。

おっ! そうこう言ってる間に21時30分やな! このし客足の途切れる時間に引継ぎ用の書類を完させておくのがうちの大事な仕事の2つめや。一つ目はあれやな。さっきからやっとる接客やで。

売れた商品の金額と、個數を書いて、ポテトが持ってきた分だけ加算するっていうそんな大変じゃないだからすぐ終わるで。

どうも深夜のハンナ、カンナは一日分のまとめとかもやってるらしく、大変そうやから、し変わってあげたいんやけどな。

もうし暇な時間あればやれるのになー。

「「おはようございます」」

「おはようございます」

21時45分になったようで二人が下りてきたな。

「ほい。これ引継ぎ書類。しっかり渡したで」

「はーい」

「口調どうにかできない? うっとおしい」

「相変わらず手厳しいなー。シドニーお姉さんが人気者で嫉妬してるんか?」

「ありえないから」

いつも通りの會話をしつつ引継ぎ書類に書いていないことを伝達するのもわすれないようにしてるんやで。

「そこに書いてないんやけど、市場の方で、価格が上がっているらしんや。朝のラビに伝えといてほしいねん」

「わかったー」

うちの上がりは22時30分で他の人より30分早く上がれるんやで。

実際は1時間の休憩を30分ずつに分けて、19時からと22時30分から取ってるんやけど、それだと無駄な時間増えてまうからな。フランに言うたらこうしてくれたわ。あの娘こういう管理めちゃめちゃうまいねん。

一人だけに負擔がかからないようにきっちり考えてくれるとこもポイント高いで。

モテるやろうなー。まぁシドニーちゃんほどじゃないけどなー。

3人になり仕事の割合が減ってくるから、チェリーちゃん人形のポージングを変えるで。

朝のラビが作った姿勢のままの時もあれば、フランがポーズ変えたりしてるときもあるからなー。どっちがやったは聞くしかないねん。

とりあえず椅子に座ってる狀態なのを起こし、右手を顔の前に持ってきて、左手を橫にばしてやった。カンチガイのイケメンがやりそうな面白おかしいポーズにできたのでうちは満足や。

「んしょ。んしょ」

そう自然と言葉が出るんやけど、決して歳じゃないで? まだかなり若いで。

こんな重たいものを軽々持ち上げるんはラビとチェリーだけで十分や。

ハンナにも手伝ってもらい店の中にチェリーちゃん人形をしまってうちの仕事は9割おわりってとこやね。

あとは『セーラムツー』の方からポテトが持ってきた昨日の売り上げ金のまとめを書き寫し、帳簿を付けるだけやね。

おっ! 昨日なかなかいい売り上げやな! 多分本店より儲かってるで。

立地もええし、お茶からお菓子、果てはコース料理まであるもんな。

上階の開いてる部屋を貸切って、お偉方が來ることもあるらしいで。こないだ『ヨルデン』の超偉いひと見かけたわ。あれ多分國王様やで。報誌で見たわ。

これをまとめてうちの仕事は終わりや。

時間もええじやからここで上りにしようかな。

「そろそろ時間やし、やること終わったからうちはあがるでー」

「おつかれさまですー」

「おつかれさまー」

「おつかれー」

そうして部屋に戻り、日課の日記をつけるんや。

まず、今日の仕事の容やろ?

次に、売り上げのことかいて、最後にほかの従業員達の様子をかいておくんや。

大事なことやで? みんなもシドニーちゃん見習おな?

それを終えたらお風呂にもう一度って、そのあとはお散歩行ったり、フランと話したり、ラビと話したり、ポテトと話したりして一日が終わるなー。

フランが結構お菓子を買うて來るから、それ食べながら話してると、ザ・の子、みたいで幸せやで。

<従業員の一日 シドニー編完>

    人が読んでいる<VRゲームでも身體は動かしたくない。>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください