《VRゲームでもかしたくない。》第4章1幕 再會<reunion>

永遠にもじる5分を堪え、私は<Imperial Of Egg>の世界に帰ってきました。

一定期間以上開けた狀態でログインする際は復帰地點を選ぶことができます。

なので私はホームの『セーラム』を選択しました。

実家よりも、アパートよりも、心休まる場所へ降り立った私は深呼吸し、肺の中に殘っていたリアルの空気と<Imperial Of Egg>の空気をれ替えます。

「帰ってこれた」

心の聲が自然とれ出してしまいます。

チェリーのを改めてじ、ゲームとはわかっていても、本當ののような気がしてなりません。

初めてVRにログインしたときと同様に、きを確かめつつ、階段を使って1階の売り場まで降ります。

「久しぶり」

私がそう一聲かけると、売り場にいたフランとラビがこちらに駆け寄ってきます。

「チェリー!」

「ひさしぶり!」

よかったラビは無事だったようですね。

Advertisement

他のみんなも無事そうです。

「私が居ない5日間なにか変わったことあった?」

「ううん。特に何もないよ!」

そうラビが教えてくれます。

「なにもなかったならよかった。あっ、ごめん私ギルドの方にも顔出したいからし行ってくるね。戻ったらたくさん話そう」

「わかった待ってる!」

「じゃぁどこかお店予約しておくね」

ラビの肯定の返事に続いて、フランが気を利かせてくれました。

できる娘って素晴らしいです。

目を瞑ってでもたどり著けるであろうギルドまでの道を珍しく自らの足で歩きます。

デスペナルティー期間にリアルやTACでいていたので、この程度は苦も無く歩けるようになりました。

ギルドホームまで到著した私は、みんながログインしてきたら溜まっている広場までやってきます。

「ようチェリー。久しぶりだな」

「ひさしぶり。ジュンヤだけ?」

「おう。エルマとかファンダンとか纏花とかは昨日會ってるんだけどな。今日はまだログインしてきてないぜ」

「そっか」

「今日でデスペナ明け全員か。あとステイシーもだっけな」

「そうだね」

「ログインしてきたら呼んでくれ。あと貓姫も呼んできてくれ」

「わかった。ちょっと迎えに行ってくる」

「頼むわ」

『マオいる?』

私はログインしているのを確認した上で貓姫にチャットを送信しました。

『いるわ』

『今から『虎の子』のギルドホームに來てほしいんだけど場所わかる?』

『わからない、わ』

『わかった。迎えにいくね。今どこにいる?』

『チェリーの、ホーム』

『りょうかい。まってて』

『まってる』

場所の確認が取れたので≪テレポート≫を用いてすぐに貓姫の部屋へと飛びます。

「チェリーだよ」

「開いてる、わ。って」

「ありがと」

ガチャっと扉を開け、貓姫の部屋へとります。

「久しぶり」

私はそう聲をかけます。

「久しぶり、ね。チェリーが、居なくて、退屈、だったわ」

あっちょっと照れそう。

「あの後はどうしたの?」

「チェリーが、ログアウトしたの、確認したふぁんふぉんちゃん、がここまで、連れてきてくれたの、ラビちゃんと、一緒に」

「なるほど。とりあえず無事でよかった」

「心配、させて、ごめん、ね」

「私こそ心配かけてごめん」

「マオは、大丈夫。でも、ラビちゃん、ごはんも食べれ、ないくらいに、なってた」

「あちゃー。よしじゃぁ今晩は味しいお店に従業員みんな連れて行こう! あとエルマもね」

「いいわ、ね。楽しみ」

そう言った貓姫は両手を口の前に持ってきてふふふっと笑いました。

エレベータを使って1階まで降り、売り場にいるフランに伝えます。

「フラン。今晩『セーラム』の従業員みんなとエルマとマオで食べに行くから大き目でおいしいお店予約しておいてくれる?」

「はーい。じゃぁお店何時に閉めればいい?」

「18時には閉めちゃっていいよ」

「わかった」

「よろしくね」

話し終えた私はマオと一緒にギルドホームまで歩きます。

「おまたせ」

「またせた、の?」

「おう。今來たところだ」

「ジュンヤさっきからいたじゃん」

「ちげーって。ファンダンだよ」

「えっどこ?」

「ここだ」

壁に寄りかかり、クールに決めているファンダンがこちらに向かって手をあげました。

「んまぁ。いろいろ聞いた。チェリーお疲れ」

「マオのことも?」

「あぁ。まぁ俺は何とも思っちゃいねぇ」

「ありがとう」

「気にするな。ところでジュンヤ」

「どうした?」

「ハリリンはまだ來ないのか?」

「まだログインしてきてないな。まぁどうせあいつのことだ一日勘違いとかしてそうだな」

「ひどいっすよ! チェリー驚かせるから隠れろって言ったのファンダンじゃないっすか!」

そう大聲をあげてマオの足元にあった影がぐにゃりと歪み、ハリリンが現れます。

「……っ!」

貓姫が聲にならない悲鳴を上げ、ハリリンの顔をガッと踏みつけます。

あぁ。それはあいつにとってただのご褒……。

「ありがてぇっす。ありがてぇっす!」

うっわー。

目の前の汚から目をそらすように、フレンド欄を開くとちょうどステイシーがログインしてきたようですので、チャットをおくります。

『久しぶりステイシー』

『おー。ひさしぶりだねー。元気だったー?』

『うん。ステイシーは?』

『ぼちぼちーかなー?』

『そっか。あっそうだ。今から『虎の子』のホーム來れる?』

『そう言われるんじゃないかなー、って思ってねー、すでに向かってるー』

『さすが! じゃぁまってるね』

「うんー。きたよー」

「うあわっ! びっくりした!」

「向かってるって言ったじゃんー。みんなひさしぶりー」

貓姫の方をちらりとも見ずに挨拶していました。

「ステイシーはチェリーの巻き沿い食ったんだっけか?」

ジュンヤがそうステイシーに聞きます。

「そうだよー。だから最後にのこりっ屁かましてデスペナになったー」

「その結果がこれだ。見ろ」

そうファンダンが一枚のスクリーンショットを見せてきます。

マグマを噴き出す火山とその上空を覆う黒い雷雲ですね。

「しってるか? これ『雷雲火山 ヴォルケイストーム』とかいう安直な名前でマップにも記載されちまったぞ?」

「ダサい。その名前は非常にダサい」

「じゃぁお前らが名付ければよかったじゃねぇか!」

そうジュンヤが言っています。

「そんな時間なかったもんー」

ステイシーの反論に私はうんうんと頷きます。

「じゃぁしかたねぇな」

納得しちゃうのかよ!

「とまぁ冗談はさておきだ」

ジュンヤがそう言って數枚の紙を取り出します。

「まず報奨金の確認だ。これからけ取りに行く。國王直々に授與してくれるそうだ」

「おー」

「だが……いやまぁ……これは行けばわかるからいいか。準備していくぞ。時間までそんなに余裕があるわけじゃねぇからな」

それを聞いたこの場にいる全員は肯定の返事をします。

「エルマがまだ來てないんだけど」

私がそう聞くとジュンヤが疑問に答えてくれます。

「エルマは今日欠席だ。しトラブルがあってな」

「どういうこと?」

「それも行けばわかる」

「わかった」

上手く丸められたがありますが、私は準備を整え、いつでも王城に行くことができる狀態にしておきます。

このメンバーだったら転移門の生は私がすることになるでしょうし。

「みんな準備は良いか?」

各々の言葉で肯定を述べます。

「うっし。いくぞ。チェリー」

ほらね。

「≪ワープ・ゲート≫」

to be continued...

    人が読んでいる<VRゲームでも身體は動かしたくない。>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください