《VRゲームでもはかしたくない。》第4章13幕 合流<confluence>
「ではこのパスタとこのワインをください」
「あたしはカルボナーラ」
「僕はペペロンチーノでー」
「かしこまりました」
店員に注文を伝えます。
しばらくして運ばれてきたワインをグラスに注ぎ、ガブッと飲みます。
「あー。あぁー」
命の水を口から補充したことで語彙力が低下しますが、いまこの場には私を含めて三人しかいないのでいいでしょう。
「うわ! このワインおいしい!」
「おいしーねー」
どこどこのワインがおいしいとかを話しつつ、食事の到著を待ちます。
「ほんと々あったよね」
そうエルマが言うと、私も々と思い出します。
三人で回想に浸っていると食事が到著したので無言で食べ始めます。
「そういえばサツキのログインまで何するー?」
「なにしよっか」
「狩りでも行く?」
「狩りはサツキがログインしてからでいいじゃん」
「じゃぁやることないじゃん!」
そうエルマがカチャっとフォークを置きます。
「じゃぁ何かクエストでもける?」
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「クエストかー。あまり遠出しないで済む奴ならうけようかなー」
「どうして?」
「ほらー。サツキのホームは『サイエンシア』でしょー? あそこならここから転移しなくても馬車に乗っていけばいいじゃんー」
「久々に馬車の旅もわるくないね!」
「たしかに。じゃぁ『サイエンシア』のクエストける?」
「それもいいねー。食べ終わったら案所行ってみようー」
「さんせーい」
「いいよ」
『科學都市 サイエンシア』のクエストをけることで同意が取れたのでさっさと食事を済ませ向かうことになりました。
頼んでいたワインは殘ってしまったのでキープしておいてもらい、私達三人は案所へ向けて歩き出しました。
3階のクエストを眺めているといいクエストがありましたので、それを二人に伝えます。
『ベルダート・アンセリアンシアンの護衛』というクエストです。
「これ良くない? 急だし」
「どれどれー。『『商都 ディレミアン』の豪商、ベルダート・レイジガルヘンの娘、ベルダート・アンセリアンシアンの護衛。目的地は『科學都市 サイエンシアン』かー。馬車代もうくねー」
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「名前凄すぎてやばい」
「それ私も思った」
アン、が三つもついていますね。
「このクエストにしよっかー。ほかに同時注できそうなものあったー?」
「んー。私は見つけられなかった」
「あるにはあるけどちょっとめんどくさそうなじのやつだった」
「どんなー?」
「『商都 ディレミアン』から〔スクロール〕を持ってきてほしいってクエストなんだけど。その〔スクロール〕がちょっと問題かな」
「なんの〔スクロール〕?」
「≪エレメンタル・ブリッツ≫だって」
≪エレメンタル・ブリッツ≫、霊使役系魔法ですね。確かに市場などでこれのスクロールを手するのは大変そうです。
「やめておこうかー」
「どうする?」
「一応≪エレメンタル・ブリッツ≫は習得してるんだけどこんな〔スクロール〕何に使うんだろう」
「プレイヤーが新スキル獲得のためにしがっているか、どこぞの金持ちがそれを使って敵対するどこかの家を潰したいかじゃない?」
「匿名依頼だからわからないんだよね」
「なるほど。じゃぁ一応けてみて人を見て判斷する? 違約金は取られちゃうけど」
「あー。それでもいいねー」
「んじゃぁ一応けよっか。〔スクロール〕作らないと」
「空の〔スクロール〕あるよ」
「頂戴」
「はい」
私は空になっていた〔スクロール〕をエルマに渡します。
「あっ。閉じ込めるのにMP足りなそう。ステイシーMP貸して」
「おやすいごようさー」
そう言ったステイシーが〔スクロール〕を手に持ち、MPを注ぎ込みます。
そこに向かってエルマがスキルを発します。
「≪エレメンタル・ブリッツ≫」
空だった〔スクロール〕にスキルが吸い込まれていきます。
「これで一応は完かなー?」
「そうだね。し霊の數は減らしてあるよ」
「まぁ威力の規定とかなかったしいいんじゃないかな?」
「そうおもうー」
「じゃぁ二つともけて行こう」
「そうだね」
パーティーリーダーをエルマに変更し、クエストを2つ注します。
「どこで待ち合わせだっけ?」
「西門ー」
「じゃぁ西門まで歩いていこうか」
「そうだね」
エルマが歩いていくと言っていたので仕方なしに歩いていきます。まぁ先ほど消費したMPが回復しきっていないと思うので仕方ありませんね。
そして西門に著くとすでに馬車が止まっており、その橫に豪華な刺繍が施されたドレスを纏うが優雅にティータイムと灑落込んでいます。
「クエストを注したものですが」
「あっ。これは失禮いたしました。私、ベルダート・ナサリアン・アンセリアンシアンでございます。本日はよろしくお願いいたします」
アン、は4個だったようです。
「では早速馬車にお乗りください」
「では失禮します」
エルマがそう返事をしたので、続いて返事をし、乗り込みます。
「皆様はなぜこのご依頼をけてくださったのですか?」
「たまたま目についたからだよー」
うん。ステイシーはぶれない。
「そうですか。私、いえ、私の一族はどうも他の方々から反を買っているようでして、よく馬車が襲われるのです」
「そうだったんですね」
「ですからいつも依頼を出すのですが、結局誰も護衛について下さらないまま、ひっそりと馬車を走らせておりました。今日は安心できる旅路です」
「まぁ一応みんな強いから安心していいよー」
「ありがとうございます。お言葉に甘えますね」
「ベルダート様、一つ聞いてもいいですか? もちろん答えにくかったら結構ですが」
私はそうベルダートに聞きます。
「サリアでいいです。是非聞いてください」
「ではサリア様。どうして一族が嫌われているのですか?」
私がそう質問すると、しも考えるそぶりもなく答えてくれます。
「それは父が一代で富をなした商人だからです。世は伝統を重んじますから」
なるほど。一代で莫大な富を得たため、金として嫌われていると。
「元は父が地方では捨てられているものに目を付け、大都市で販売したというだけなのですが」
「その商品というのは? 差支えがなければ教えてくださいませんか?」
「え、ええ。こちらです」
そう言ってサリアは足元をガサガサとし、一つの粒を取り出しました。
「真珠といいます。ご存じありますか?」
ご存じも何も、プレイヤーで知らない人はいないはずですね。
「存じております。これは特に綺麗ですね」
しクリーム掛かったで多いびつな形をしていることから、現実で言う天然であることをうかがわせます。
「ご存じでしたか。地方の都市ですと、これは貝にった異として廃棄されていたそうです」
「そうだったんですか」
「それに目を付けた私の父が大都市の貴族や王族に対して販売するルートを生み出したのです。それがどうも他の商人たちからは気に食わないようでして」
あー。これは妬みですねー。
「気にすることないとおもうけどね」
そうエルマがボソっと呟きます。
「どうしてですか?」
「真珠の販売ルートを作ったなら誰でも妬まれちゃうから。それが古來からの豪商でもね。しかも廃棄されていたものを高額で売れるルートを用意したっていうのは謝されることで恨まれることじゃないでしょ?」
「それはそ……っ!」
エルマの答えに、サリアが返事をしようとした瞬間に馬車が大きく揺れました。
「チェリー!」
「わかってる!」
私は馬車の部のことを2人に任せ、馬車から飛び出しました。
「ちらっと見させてもらったぜぇ。護衛がとはこれほどやりやすい仕事はねぇよなぁ?」
そうこちらに向かって下品な笑みを浮かべて話しかけてくる輩が居ました。
「どちら様でしょうか?」
私はそう問いかけつつ、戦力を確認します。後衛1人、前衛6人ですね。
「俺らは『ワイルド・ヘッド』。盜賊ギルドだぁ」
そう素直に答えてくれます。素明かすとか馬鹿ですかこいつら。
「悪いことは言いませんので、この辺で退いてもらえませんか?」
私は一応の警告をしておきます。
それと同時にパーティーチャットでステイシーとエルマに敵の報を伝えます。
「それはできねぇ相談だぁ。野郎ども掛かれぇ!」
「そうですよね。では見せしめに一人消えてもらいましょうか」
プレイヤーの様だったので容赦なく魔法を発します。
「≪シャドウ・ピアス≫」
私が放った魔法が後方の支援係の額を貫きます。
「へぁ……?」
そう聲を発したプレイヤーはデスペナルティーになりました。
すぐ戻ってこないところを見ると罪人判定くらいはされていたのかもしれませんね。無論興味はありませんが。
「て……てめぇ!」
おっ? これはいい流れですね。馬車から気をそらせそうです。
「てめーら一斉に行くぞぉ!」
そう言って私の方に走り出しました。
最初の予想通りみんな近接攻撃に特化しているようですね。
ならば簡単です。
「≪シャドウ・ニードル≫」
一定範囲に針山を作る魔法を発し、こちらに迫ってくる6人を串刺しにします。
「て……てめ…ゴフゥ……」
あら。リーダーは多耐久があるみたいですね。他の5人はすぐデスペナルティーだったのに。
「警告を聞かないからですよ。盜賊をやるなとは言いません。ただ相手は選びましょう」
「何……もン……だ?」
「しがない護衛ですよ。ではさようなら」
私はそう言って彼に近づき、腰に差してある【神 チャンドラハース】で首を切り落としました。
「ふぅ。ただいま」
「おかえりー」
「おかえり」
「おかえりなさい。お強いのですね」
「そこの二人ほどじゃないよ」
「実際、マオを倒せる気がしないけどね」
エルマがそう言って私は気付きます。
「あっ! マオのこと置いてきちゃった!」
「あっ」
エルマも口をポカーンと開けました。
「僕は気付いてたけどねー。むしろ置いて行ってやろうと思ってたー」
「言えよ!」
「えー」
「うふふ。面白い方々ですね」
そうサリアが笑っているのでよしとします。
その後は何事もなく『科學都市 サイエンシア』へ到著し、護衛のクエストを完了させます。
「もしまた機會がございましたらお願いいたします」
そうドレスの裾をつまみ丁寧にお辭儀をしてくれたサリアを見送り、私達はじゃんけんをします。
もちろん、誰が貓姫を迎えに行くかを決めるためです。
じゃんけんに負けたエルマが≪ワープ・ゲート≫で貓姫を連れてきました。
「マオごめん!」
「いいわ。別に、怒ってない、わ。本當に」
「ほんとごめん!」
「別に、怒って、ない」
結構本気で怒っていますね。
「今日一日言うこと聞くから許して!」
私がそういうと、「しめた!」という顔をした貓姫が私に向かって言います。
「じゃぁ、今日、一日、マオと手をつないで」
えっ。それなんていうご褒?
ステイシーとエルマはもう一つのクエストを達しに行くそうなので、私は貓姫と手をつないで『科學都市 サイエンシア』を探検します。
まだ夕方し前なのでサツキのログインまで、6時間以上ありましたので、クエストを完了したステイシーとエルマと合流し、探検を続けます。
しばらく中央通りを進むと味しそうな匂いがしてきたので、私は立ち止まります。
「凄いいい匂い」
「だねー」
「うん」
「焼、ね」
「はいろっか」
「賛ー」
「賛!」
「いい、わ」
満場一致で焼き屋にることになりました。
「開いてる席へどうぞ!」
「はい」
奧の方で空いている座敷の席に座ります。
プレイヤーの経営するお店の様で、現実の焼き屋に比べて、近未來的ですが、それほど大きな差はじられません。
それぞれが好きな部位を注文し、満足いくまで食べます。
夜6時前にお店にったはずなのですが、食べ終わるころには夜10時を回っていました。
現実との違いは食べれる量にあったようですね。ほぼ無盡蔵に食べれるせいで、話ながらずっと食べてしまいました。
「もう10時になっちゃったね」
「そうだねー。サツキがログインするまであと2時間かー」
「何して待つ?」
「じゃぁサツキのホームに行こうかー」
「そうだね。いろいろ買い込んでサツキのログインを待とう」
そう話がまとまったので、軽く買いをし、サツキのホームがある西通りに向かいます。
サツキはこちらでも本屋をやっているので割とすぐに見つかります。
近未來的な『科學都市 サイエンシア』に不釣り合いな古書店のようなので、座標を覚えてなくても迷いませんね。
「二階がサツキの私室だったはずだからそこで二次會だー」
「だー!」
「うん」
「まだ、食べれる、わ」
そうしてサツキがログインしてくる時間までお菓子を食べながら、待っています。
時刻が夜11時50分になるとみなし落ち著きが無くなってきます。
現実で済ませなければいけないこともきっちりと済ませ、いまかいまかとサツキのログインを待っているとついにその時がやってきました。
日付の変更を告げるチャイムが鳴り、サツキの私室に置いてあるベッドが淡くり、ログインしてきました。
「えっ? これはどういう狀況なんだい?」
「見ての通り、宴會中だよ! サツキ歓迎會!」
「ワタシが居ないのになんで出來上がってるんだろうね。まぁ気にしてもしかたないか。さて、ワタシもVR<あいおえ>初飲酒と行こうか」
そう言ってエルマが差し出したお酒を一息に煽っています。
「ふぅ。VR<あいおえ>で最初から驚かされたけど、やっとみんなと一緒に遊べると思うと疎外が薄れていく気がするね」
その後追加のお酒を私とサツキが買いに行き、宴會は続きました。
しかし、みんな飲みすぎてしまい、貓姫以外は、寢落ちしてしまい、サツキはVR初日、どこにも遊びに行けませんでした。
to be continued...
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8 70【意味怖】意味が分かると怖い話【解説付き】
スッと読むとなんてことないけど、よく考えて読むとゾッとする。 そんな意味が分かると怖い話をたくさんまとめていきます。 本文を読んで意味を考えたら、下にスクロールして答え合わせをしてくださいね。 ※隨時追加中
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