《VRゲームでもはかしたくない。》第6章18幕 クイズpart.2<quiz part.2>
一通りの事を説明し終わったもこちねるが戻ってきます。
そのころには列もだいぶ進み、私達の前には10人ほどが殘っているという狀況になりました。
「いやー。すまんすまん。ありがとうな。というわけで連絡先聞いてもええ?」
「いいよ」
そう言って私は攜帯端末をすっと差し出します。
「たすかるわ」
もこちねるが自分の攜帯端末を私の端末にかざし、チロリンという音と共に、連絡先の換が完了しました。
「なにかあった時もこれで安心やな」
「そうだね」
「余計なお世話かもしれへんけど、ICカード準備しておいた方がええで。ここは部と違ってインベントリからすぐだせへんからな」
「そうだね」
私はそう返事をし、ポシェットからICカードを取り出し、手に握ります。
「素直やね」
「そうかな」
「し意外やわ。とっとと……結構進んでもうたな。んまぁ懇親會で何かあったら頼むで!」
「何かって?」
「さてなぁ。何かあるかもしれへんやろ? こういうイベントってな」
Advertisement
そう言ってもこちねるは笑いました。
しばらくすると私の場の番が來ました。
すでにサツキ達が通過するのは見ていたので、それに習っていきます。
「お次の方こちらへお願いします」
「はい」
もこちねるに小聲で別れを言い、私はICカードの読み取り機を持った社員さんのところまで行きます。
「ではこちらにICカードをタッチしてください」
「はい」
ポヒュンと何かし間の抜けるような音がし、対応している機會から何かが排出されてきます。
「ではこちらが番號札になります。首からおさげください。部ではゲームのキャラクター名と現実での姿、名稱が一致しない様に、徹底して管理しております。基本的に番號でお呼びすることになります」
「わかりました」
「ありがとうございます。本日はお越しいただき誠にありがとうございます。それではお楽しみください」
そう言って社員の方は私の後ろに並ぶもこちねるを呼んだので、先にっていった皆の後を追います。
本社の大きな口をると、その先に皆が待っていました。
「おっ。智恵理きたね。ところで番號は何番だった?」
そう聞かれて首からぶら下げた番號札を確認します。
「私6番だ」
「智恵理と真琴、琴音は番號が若いんだね」
「そうなんだ」
確認したらステイシーが4番、マオが5番でした。そしてサツキは39番、エルマは40番でした。
「この違いが気にはなるがここにたむろしていては邪魔でしかないだろう。案に従って進もうじゃないか」
そう言ってサツキが看板を指さします。
その看板には矢印で行く方向が記されていました。
「さぁ。いこう」
そう言って歩き出すサツキの足取りは軽く、ワクワクしている様子が伝わってきます。
「ん? ここだろうか?」
看板の矢印を追い続け、たどり著いた先は會議室のような一室でした。しかし、周りに誰もいないので不安になります。
「あけてみよ」
ガチャと聲を掛けたりせず、そのままエルマが開けました。
するとその室は控室のようになっており、軽い飲食が置いてありました。
「そういうことー?」
ステイシーが辺りをきょろきょろ見回すと「あっー」と聲を上げました。
「どうしたんだステイシー」
そう言ってステイシーに近寄ったサツキはステイシーと同じ反応をしました。
電子板がそこにはあり、こう書かれていました。
『懇親會へようこそいらっしゃいました。私は、最上賢治です。』
『遠路はるばる、という方も中にはいるでしょうが、こちらにいる間、最高のおもてなしをさせていただきます。』
『當懇親會では6人の組を12組用意させていただきます。』
『懇親會中に行うイベントなどの果で組ごとにささやかなプレゼントをご用意しております。是非楽しんでいってください。』
「ふむ。つまり參加者は72名ということか」
「そうだね」
私がサツキの言葉に返事を返すと、扉がガチャと空きました。
「あれ? ここでええんか? おっ? みんな集まっとるね」
もこちねるが扉の橫からひょっこり姿を現しました。
「瑠琉さんもこのグループなんだね」
「みたいやなー。まぁ真後ろにいたわけだし順當ちゃうんか。知らんけど。それは置いておいてここはなんや?」
そう言って辺りをきょろきょろし始めるもこちねるにサツキとエルマが説明を始めました。
私は椅子に座ったマオに紅茶をれて持っていき、その隣に座りました。
「ありがと」
「気にしないで」
二人でお茶を飲みながら待つことにします。
それから三十分ほど経つと、ポーンと鐘が鳴る音が聞こえました。
皆で顔を見合わせ、電子板を確認しようとすると、アナウンスがります。
『本日は遠い所をお越しいただき誠にありがとうございます。』
『<Imperial Of Egg>運営部門部門長の白河華夏です。』
ぼそっとマオが「近かったわ」と言っているのが妙に面白く聞こえました。
『さて皆様全員が待機場所に到著いたしましたので、懇親會を開始させていただきます。』
『會場までご案……と行きたいところですが、今回の懇親會は組ごとに、ある種の得點を競ってもらい、その総合得點が高い組ほどより豪華な商品をけ取れる事になっています。』
『ですのでこれからお出しするヒントをもとに懇親會の會場となるフロアまでお越しください。』
「これは結構面白そうだ」
「僕もそうおもうー」
『ではヒントをお出しいたします。』
皆の想が絶妙な合いの手になっていますね。
『第一問。片手系汎用武スキル≪グランドスマッシュ≫スキル倍率は?』
むっずっ!
「1や。いくで」
もこちねるはそう言って扉を開けました。
「何してんねん一番乗りせんと!」
パタパタ足踏みをしながらもこちねるが急かすのでみんな立ち上がり、扉を出ます。
「この階なら階段の方が早いな!」
そう言ってドタドタ駆けおりていく3人を見送り、私とマオとステイシーはゆっくり降りて行きました。
どうせチーム戦なので、私達がし遅くなったところで問題ありません。
そして一階へ降り、ると先ほどはなかった大きな電子板が設置されていました。
『第2問』
『≪ヴァルプルギスの夜≫などのユニークスキルを用いる〔ユニークモンスター〕を以下の3者からお選びください。』
『〔流星魔 フレディック・スター・ティル〕』
『〔雷炎魔 ファンディアム〕』
『〔宵闇魔 マルプレイテュ〕』
「簡単や。これは3番や」
ですね。二度討伐したことがあるので覚えています。
私達が回答を力すると、どういう理屈か分かりませんが、攜帯端末に14階と表示が出ましたのでエレベーターにのって14階へと向かうことになりました。
私達がエレベーターを待っていると続々とほかの組も一階へと降りてきて、電子板に表示された問題とにらめっこを始めます。
「おいつかれたらあかんで! はよこんかい!」
地団太を踏み始めるもこちねるを見て、意外とノリノリなんだな、と他人目線の想を抱いているとエレベーターが到著したので乗り込みます。
to be continued...
【電子書籍化決定】わたしの婚約者の瞳に映るのはわたしではないということ
わたしの婚約者を、わたしのものだと思ってはいけない。 だって彼が本當に愛しているのは、彼の血の繋がらない姉だから。 彼は生涯、心の中で彼女を愛し続けると誓ったらしい。 それを知った時、わたしは彼についての全てを諦めた。 どうせ格下の我が家からの婚約解消は出來ないのだ。 だからわたしは、わたし以外の人を見つめ続ける彼から目を逸らす為に、お仕事と推し事に勵むことにした。 だいたい10話前後(曖昧☆)の、ど短編です。 いつも通りのご都合主義、ノーリアリティのお話です。 モヤモヤは免れないお話です。 苦手な方はご注意を。 作者は基本、モトサヤ(?)ハピエン至上主義者でございます。 そこのところもご理解頂けた上で、お楽しみ頂けたら幸いです。 アルファポリスさんでも同時投稿致します。
8 76T.T.S.
2166年。世界初のタイムマシン《TLJ-4300SH》の開発された。 だが、テロ組織“薔薇乃棘(エスピナス・デ・ロサス)”がこれを悪用し、対抗するICPOは“Time Trouble Shooters(通稱T.T.S.)”の立ち上げを宣言した。 T.T.S.內のチーム“ストレートフラッシュ”のNo.2い(かなはじめ)源とNo.3正岡絵美は、薔薇乃棘(エスピナス・デ・ロサス)の手引きで時間跳躍した違法時間跳躍者(クロックスミス)確保の為に時空を超えて奔走する。
8 168異世界転生の能力者(スキルテイマー)
ごく普通の高校2年生『荒瀬 達也』普段と変わらない毎日を今日も送る_はずだった。 學校からの下校途中、突然目の前に現れたハデスと名乗る死神に俺は斬られてしまった… 痛みはほぼ無かったが意識を失ってしまった。 ________________________ そして、目が覚めるとそこは異世界。 同じクラスで幼馴染の高浪 凜香も同じ事が起きて異世界転生したのだろう。その謎を解き明かすべく、そしてこの異世界の支配を目論む『闇の連合軍』と呼ばれる組織と戦い、この世界を救うべくこの世界に伝わる「スキル」と呼ばれる特殊能力を使って異変から異世界を救う物語。 今回が初投稿です。誤字脫字、言葉の意味が間違っている時がございますが、溫かい目でお読みください…。 作者より
8 97ダンジョン潛って1000年、LVの限界を越えちゃいました
世界樹ユグドラシルの加護により、13歳で肉體の壽命が無くなってしまった変異型エルフの少年‘‘キリガ,,は、自由を求め最難関と言われるダンジョン、『ミスクリア』に挑む。 彼はそこで死闘を繰り返し、気が付くと神が決めたLVの限界を越えていたーーーー もう千年か……よし、地上に戻ろっかな!
8 142僕の日常生活は終わってる。
土田端町に住む平凡な高校生、原野守。その家に突如、美少女のルナがやってきた! その日から僕の平凡な生活が少しづつ変化していき… 平凡な生活がしたい守、楽しく日常を過ごしたいルナの2人による少しHで愉快なラブコメが今始まる!
8 99余命宣告された俺は、召喚された異世界で美少女達と共に世界を救います
電車にひかれそうになっていた女性を助けた高校二年生、寺尾翔太。 しかし、女性を助けたは良いものの、自分は電車にひかれてしまう……。 かと思いきや? 突如異世界に召喚され、余命宣告された翔太。殘された命で、美少女達と共に世界を救えるのか……!? アホな仲間たちに振り回されながらも、今日も翔太は世界を救う!
8 59