《地獄屋語》第4話

古びた大きなビルとまだ新しいビルの間

人が2人並べるかくらいの細い道

黒いバイクはギリギリその道を通れる

スピードが出たままその路地を突っ切る

やたら長いその道を抜けると

ひらけた空間に當たる

そこには倉庫のようなちょっと不思議な建

ドアの前に丁寧な明朝で書かれている

『地獄屋』の文字

フードを被ったは中にって行く

の髪の年はカウンターのようなところでグラスを磨いている

「驚いた…めんどくさいのがあれほど嫌いなお前が自分から名乗り出るなんてな」

グラスを置いてを見る

「めんどくさい…よりも面白そうだったから」

フードの下でし微笑む

「盛岡恵…盛岡って」

「そういやボスってふっつーの名前だったよね」

ギギーと音を立てて扉が開く

同じくフードを被った人ってきた

2人に気づきフードを取る

真っ黒の髪、スラリと背が高く整った顔

年だ

「よおロズ、ソレル」

「ジェン」

ロズと呼ばれたはフードを被ったまま

ソレルと呼ばれた銀髪の年は片目が隠れている

ジェンと呼ばれた黒髪の年は邪魔くさそうに髪をかきあげる

「おつかれ」

「遠征はめんどいでしょ」

2人の言葉に黒髪のジェンは持っていた荷暴において答える

「相手はショボい割に無駄に力が減る」

「それよりお前」

ロズというを見る

「自分から出たってマジ?」

「まぁ…ね」

「は?アハハハッ笑笑」

なぜか笑している

「へえ…で?客は?」

「盛岡…恵」

「もりおか…?」

が変わる

「単なる同名ではないよ?」

ニヤッと笑う

「…おもしれぇ」

すると再び扉が開く

恐る恐る顔を覗かせるメガネをかけた

「あの…ここが地獄屋さん…ですか?」

3人がフッと笑った

「「ようこそ…地獄屋へ」」

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