《3分小説》憧れの人

私の名前は、小野仁

憧れの人由子さんにしでも近づく為に、

努力している。

子さんが好きなものは、私も好き。

子さんが嫌いなものは、私も嫌い。

でも、まだ足りない。

まだ、30點。

もっと、憧れの由子さんに近づきたい。

まだ、全然足りない。

40點

同じ髪型になる為に、同じ容室に通った。

50點

同じ服を著る為に、同じ服屋さんに通った。

60點

同じ靴を履く為に、同じ靴屋さんに通った。

でもまだ足りない。

全て同じにしないと。

何が違う?

そうだ、下著が違う。

どんな下著をつけているのかしら。

今度、遊びに行った時に、こっそり調べてみよう。

70點

同じ下著も手にれた。

それでもまだ足りない。

あの人と同じになりたい。

どうすれば?

そうだ、顔が違う。

同じ顔になりたい。

80點

同じ顔になった。

かなりの費用がかかってしまったが、

納得いく出來栄えだ。

多分、見分けをつけるのは難しいだろう。

もうし。

もうしであの人になれる。

もうし…

あと、足りないのは…

「おい、由子。

最近お前の友達の小野さん見ないけど、

どうしたんだ?」

「小野さん?分からないわ。」

これで100點。

私は、全てを手にれた。

この家も。

優しい旦那も。

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