《ブアメードの》27
池田敬は驚いていた。
靜からの電話を切った後、すぐにかかって來た坂辻からの電話の容に。
<こんな時になんだよ…ああ、一志の同期と連絡が付いたのかな…>
そんな風に予想していた容は全く違い、耳を疑うようなものだった。
映研の映像と同じ容のものがヨウツベにアップされており、"出演者"は拐されたと思われるフランス人だという。
パソコンの作をまだしていた中津がヨウツベの畫面を出すと、仕草でどうぞ、と池田をった。
池田は坂辻の話に相槌を打ちながら、中津に片手を上げて禮の仕草をすると、パソコンの前まで行く。
そして、スマートフォンは肩と頭で挾み、両手でパソコンを作して問題の映像を検索した。
坂辻の言う通り、ヨウツベに映畫と似たような畫がアップされており、すさまじい勢いで再生回數が増えている。
<なんなんだ、これは一?>
池田の悸は一気に激しくなる。
「あの池田さん、俺、どうしたらいいんでしょう。
これって、何かの罪になるんでしょうか」
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坂辻が怯えた聲で訊いてきた。
「それはわかりませんが、落ち著いてください。
あなたは、言わばこの犯人から唆された訳です。
事聴取は免れないでしょうが、何か犯罪を行ったとは言えないのではないかと思われます」
池田は自分にも言い聞かせるように言った。
「そうですか、そうなるといいんですが」
坂辻は、しほっとしたようだ。
「それで、その、先ほど、斷定はできないものの、あなたたちの映畫の方も佐藤一志さんを拐した、いわば本らしいということがわかり…」
「え!?やっぱり、ど、どうして、どうしたらいんですか」
「落ち著いてください。
犯人らしき人も誰かわかりましたので」
「え!そうなんですか!
誰だったんですか!?」
「あー、詳しくは言えませんが、確度の高い報がありまして…
まあ、あなたたちの先輩ではないことは斷言できると思います。
実はこれからちょうど、警察に相談しようとしていたところでして」
「へえ、そうなんですか。
こんなに早くわかるなんてすごいですね。
あ、あの、警察って、今日、池田さんたちが部室を出て行かれてからすぐに、八塚さんって刑事の方が來たんですが、もしかしてその方に…でしょうか」
「え、八塚が?」
たった今、思い浮かべていた人の名前に、池田は驚いた。
「はい。その八塚さんが池田さんのこと、友達のように言われていたので…」
「ええ、まあ、警察學校の同期でして」
「そうなんですか。
ただ、八塚さんの方は別の事件、あ、池田さんが帰る間際に話題になってた事件ですが、その…」
「あー、葬儀場で殺人事件があったっていう奴ですか」
「ええ、それです。
その事件についての聞き込みだったので、この映像の件は関係ないと思うのですが、一応言っておこうと思いまして」
「わかりました。その點はこちらでも確認してみます」
「あ、あと、ブルーレイ、そちらに預けていますけど、証拠品になりますかね…どうしたらいいですか?
あの、その辺りもうまくフォローしていただけると、ありがたいのですが…」
「ああ、大丈夫です。
今日の経緯を話しますし、なんら問題はありません。
あ、そうですね、複製品でも一応証拠品ということで、押収されてしまうかもしれませんが、しょうがないですよね?」
「もちろん、構いませんが、あの、しつこいようですが、僕たちに悪意がなかったというのは、池田さんの方から念を押しておいてもらえないですか。
正直言うと、それが一番心配なことでして…」
「ああ、そうですね。
ええ、ええ、心得ておきます。
まあ、結果論で言えば、あなたたちの行は軽率だったと言われるかもしれませんが、仕方ない狀況ですからね。
あなたたちに非がないことを私からも説明というか、上手く話してみますので」
「お願いします、お願いします」
坂辻はの保を図ろうと必死なようだ。
「あ、それで坂辻さん、この畫のタイトル、フランス人編パート1ってあるんですけど、ということはこれ、パート2があるってことですよね」
「え?どうなんでしょう…
でも、そうなりますかね、はい」
「私は今、電話しながら、検索かけてるんですが、パート2が見當たらないんで…」
「ああ、そう言われれば、僕はさっきフランス人編以外がないか検索したんですが、やっぱりなかったですね。
もしかしたら、後からアップされるもかもしれませんけど」
「そうか、この書き方だと他の外國人も考えられるということにもなりますね…
確認ですが、映研に屆いていたのは、映畫にしたDVDだけで、続きはないんですよね?」
「はい、もちろん、それだけです、はい」
「じゃあ、パート2って一、なんなんですかね?」
「そんなの、僕にもわかりませんよ」
「いや、そうですよね。失禮しました。
それでは、また連絡します…あ、もしからしたら、警察の方から直接あるかもしれませんが」
「わかりまし…あ、ちょ、ちょっと待ってください」
坂辻は急に慌てたように言った。
「…ちょ、なんだよ、なんでお前が池田さんに…」
「いいからちょっと変わって…」
坂辻とは違う、の聲が電話口から小さく聞こえてくる。
「あの、すみません、マリ…いや、有馬から池田さんに話したいことがあるって」
「有馬さんて、靜さんのお友達の?」
「はい、そうです。
あの、実は僕たち付き合ってまして…」
「へえ、そうだったんですか。あ、変わってもらって結構ですよ」
「あ、刑事さん?
ボクです、有馬ですー。
こんばんは~」
有馬の聲は今迄の深刻な會話とはほど遠いトーンだ。
「あの~、実はとっても重要なことがあって、お話ししたいんですー。
それで電話じゃなんなんで、今からお會いしたいんですけどー」
「え?今から?
それはちょっと、こちらも立て込んでまして…」
「えー、そうなんですかー。
この畫のパート2のことがわかるかも知れないんですけどー」
「え?お前それどういう…」
「いいから…あとで…」
坂辻たちの話し聲が小さくれ聞こえてくる。
「え、有馬さん、ほんとにわかるんですか?
なぜ、あなたがそれを知っているんです?」
「はい、その辺りもひっくるめて、お會いした時に全部お話ししまーす」
きゃぴっと聞こえてきそうなほどの聲だ。
「わかりました。では…」
「それでー、警察に相談されるのは、後にした方がいいと思いまーす」
「え?それはどうして…」
「だって、全部わかってから、まとめて説明した方が効率良くないですかー」
「まあ、一理ありますが。
それで、どこで待ち合わせを…」
「えーとー、多川臺公園に八時半でお願いします!」
「え、なんでそんなに遠くで?近くでよくありませ…」
「その場所にも実は意味があるんでーす、とにかく、來てくださいませんかー」
「はあ…」
池田は仕方なく、その要求に応じた。
多川臺公園の東屋の下、午後八時半。
あと三十分ほどだ。
遅れるかもしれない、とは付け加えた。
<一、これはどういうことなんだ?>
騒ぎが止まらなかった。
最果ての世界で見る景色
西暦xxxx年。 人類は地球全體を巻き込んだ、「終焉戦爭」によって荒廃した………。 地上からは、ありとあらゆる生命が根絶したが、 それでも、人類はごく少數ながら生き殘ることが出來た。 生き殘った人達は、それぞれが得意とするコミュニティーを設立。 その後、三つの國家ができた。 自身の體を強化する、強化人間技術を持つ「ティファレト」 生物を培養・使役する「ケテル」 自立無人兵器を量産・行使する「マルクト」 三國家が獨自の技術、生産數、実用性に及ばせるまでの 數百年の間、世界は平和だった………。 そう、資源があるうちは………。 資源の枯渇を目の當たりにした三國家は、 それぞれが、僅かな資源を奪い合う形で小競り合いを始める。 このままでは、「終焉戦爭」の再來になると、 嘆いた各國家の科學者たちは 有志を募り、第四の國家「ダアト」を設立。 ダアトの科學者たちが、技術の粋を集め作られた 戦闘用外骨格………、「EXOスーツ」と、 戦闘に特化した人間の「脳」を取り出し、 移植させた人工生命體「アンドロイド」 これは、そんな彼ら彼女らが世界をどのように導くかの物語である………。
8 83俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です
簡単に自己紹介をしておこう。 俺は、高校生だ。確かに、親父に騙されて、會社の取締役社長をやっているが、俺だけしか・・・いや、幼馴染のユウキも社員になっていた・・・と思う。 俺の親父は、プログラマとしては一流なのだろうが、面倒なことはやらないとという変わり者だ。 そんな親父に小學生の頃から、プログラムやネットワークやハードウェアの事を叩き込まれてきた。俺が望んだと言っているが、覚えているわけがない。 俺が、パソコンやネットワークに詳しいと知った者からお願いという名の”命令”が屆くことが多い。 プログラムを作ってくれとかなら、まだ話ができる。パソコンがほしいけど、何がいいくらいなら可愛く感じてしまう。パソコンが壊れた、辺りの話だと、正直何もできないことの方が多い。 嫌いな奴が居るからハッキングしてくれや、元カノのスマホに侵入してくれ・・・犯罪な依頼も多い。これは、”ふざけるな”斷ることができるので気持ちが楽だ。それでも引き下がらない者も多い。その時には、金銭の要求をすると・・・次から話にも來なくなる。 でも、一番困るのは、”なんだだかわからないけど動かない”だ。俺は、プロでもなんでもない。 ただただ、パソコンが好きで、電脳世界が好きな”一般人”なのです。 そんな”一般人”の俺に、今日も依頼が入ってくる。
8 128クリフエッジシリーズ第一部:「士官候補生コリングウッド」
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