ギルドから出ようと、ドアを開けた瞬間。

街中に凄い発音が鳴り響いた。

『ドォォォォォォォン！』

「…！？一何が…！」

音のする方へ、走る。國同士の紛爭！？それとも…

予想は的中。もちろん後者の方だ。紫や黒の魔法陣がでてきた。俺が異世界転生するきっかけとなったあの時の魔法陣と同じだ。きっと、死神が出てくるんだろうな…

と、思っていた。人混みの中にって、なんとか現場が見えるような位置に來た。なんとそこには、手錠よりも頑丈な鎖を手に巻き付けられた金髪のがいた。といっても俺と同じ歳くらいだ。

「や…やめてっ！」

「黙れ。お前は罪を犯した。こうなったのもお前が俺たちの陣地に侵したからだろう。そしてお前は何かを証明したかったのか、を盜んだ。自業自得だ。」

「ったのはわざとじゃないの…！その…盜んだと言うよりここが何処か気になっただけで…」

「うるさい！侵したのには変わりないだろう！そのうるさい口も縛れ！」

「ハッ！了解致しました。オズルーン様。」

「この人の中、俺をその名で呼ぶな！」

「た、大変申し訳ございません！」

そしての口は塞がれる。見てるだけでも辛い。俺は「こんな相手にかなうはずがない。」そう思った。でも、見過ごしておけなかった。このが誰かに似ている気がしたから。どこかそんな気がしたから。放っておけない。

「おい！その人を解放しろ！その人がどんな大きな罪を犯したって言うんだ！」

気がついたらんでいた。そして前に出ていた。これで俺の異世界人生も終わるかもしれない。もうどうなったって良くなった。でも人を助けたい。

「あ゛？誰だお前。…服裝からして駆け出しか？雑魚の分際で俺に喧嘩売ってんじゃねぇよ。」

「お、俺はタツヤ。駆け出しの冒険者だ。訳あってこの世界に來た。」

「ッ…！」

金髪のがし揺した気がした。

「ほう…ってやっぱり駆け出しじゃねぇか！ガハハハハ！笑わせてくれるわ。本題にるがこのはなぁ、俺達が管理している施設に無斷で侵し、そして大事なものを盜りやがったんだよ！」

「その〝大事なもの〟ってなんなんだよ。」

「大事なもの？あぁ、お前に教える気はない。というか知られてはいけないものを何故教える？お前が俺に仮に勝ったとしても絶対にその事は吐かない。」

「さっきお前より強い冒険者達と戦った。道に立ち塞がってくるんだよ。だけど全員ボコボコにしてやったぜ。そんな奴らより弱いEランクのてめぇが俺に勝てるとは思わねぇなあ！を解放してしかったら、俺と戦えよ！なぁ！」

戦わないと先には進めない。ここで死んでも先はない。でも俺は戦い方を知らない。どうすればいいんだ…。ゼウスに聞くか？それは流石に頼りすぎだ。自分で起こした問題なのに。もう、どうだったっていい。

ぶっつけ本番で、ぶちかます！

「お前と戦う。そしてその人を解放してもらうぞ！」

「言ったな？よし…。行くぞぉ！」

戦いを知らないチート主人公vs謎の黒服オズルーン

の、戦いが始まった。