《異世界転生の能力者(スキルテイマー)》第12話 妖の森

「いつまで歩いたら奧へ辿り著けるんだよ……。」

「まだ霧は晴れなさそうね……」

「はぁ……。さっきから同じような風景ばっかり見てる気がする……」

というのも1時間ほど前……

俺達は、王都を目指し旅を続けていた。すると道中に濃霧がかかった森が現れた。どうやらここを通るしかないらしい。古びた木の看板にはこの森の名前だろうか……。

名前が記されていた。

「妖あやかしの……森……?」

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進んでも、進んでも前に進んでいる気がしないのは濃い霧のせいなんだろうか。いや、それだけじゃない何かが……

「な、なぁリーラ。」

「どうしたの?」

「さっきからずっと……俺達、『無限ループ』してないか?」

「確かに。ほとんど景も変わらないし変よね」

ここからどうにかして抜け出せないものか。。

さっき上から確認しようと空を飛んだら霧が濃すぎて見えなかった。

「そうか……分かったぞ!…無限ループしていく中で俺達は無限ループしている事にあまり違和がなかった。という事は何か違う所があるはず……!そこを見つければここから抜け出せるかもしれない!」

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「そうね!見つけ出しましょう!」

木々や草木、花などを目を凝らして見てみる。すると、ある花のが先程の景で見たものと違ったのだ。

「これだ!この花を切るんだ!」

「なんで花を切るの?」

「おそらくだけど、このまやかしの空間を作り出しているとするならば核となる部分が必要だと思うんだ。その部分を破壊すれば自ずとこの空間が消えるはず……。」

「なるほどね…切ってみましょう!」

スパッと花が切れる音がして、立ちこめる霧が以前よりも薄くなった。

???「やるねぇ……君達。」

道を進んだ先に何やら純白のタキシードのようなものを著た青年が立っている。

???「俺の名はジェルド。闇の連合軍 ダークサイド:5だ。」

「や、闇の連合軍!?オズルーンの所屬していた所か。」

「その通りだ。お前は確かオズルーンを倒したのだと聞いた。だがな、あまり調子に乗らない方がいいぞ。俺はオズルーンよりも遙かに強い。初心者がイキがるのも……大概にしろよ!」

そう言い放つと凄いスピードで俺の方に向かってきた。速いッ!

「黒竜一閃」

ぐぁっ……!凄い速さで斬られた。異世界へ転生する時に斬られたあの時のような覚……斬られた箇所からが出ている。

「ちょっとタツヤ!?大丈夫……?!」

そう言ってリーラは俺の元に駆け寄ってきてくれる。

「ッ……大丈夫。ありがと……な。」とそう言った瞬間リーラが居なくなった。

「ッ!?お前、リーラをどこへ!」

「森の出口の方へワープさせた。」そうジェルドは言った。

「逃がしていいのかよ!」

「構わん。お前のその首飾りを取ることがあの方の野……世界を滅ぼすことへの鍵へと繋がる。」

「そうか……よし。なら、この首飾りは……絶対お前らに渡さねぇ!いや、渡すわけにはいかない!

ソードスマッシュ!改!」

そう言って剣を振るとエネルギー波が剣から出て相手のを切り裂……けなかった。自分の負った怪我の痛みがひどく、いつも以上の力を発揮することが出來ない。思うように力を出せない。

「はっはっは……こんなもんかぁ?弱い!弱すぎる!これでトドメだ! 疾風斬撃!」

不規則に飛んでくるその斬撃を、後ろに下がり間を取ることで上手く回避した。

「くっ……!」

「まだまだいくぜ!斬雪!」そう言った瞬間周りが辺り一面の雪景に変わり、それに見とれていると、雪が風にのり吹雪となって俺のを襲う。その雪は鋭く痛い。しかも上からジェルドが剣で振りかぶってきた。勝てない。死ぬ。殺されてしまう。今のままなら確実に殺される。だけど……

「ここで、勝たないと……!この首飾りは奴らのものになる。だからこそこんなとこで諦めちゃダメだ……ここで死んで……たまるかぁぁぁ!」

痛みを必死に堪え、立ち上がる。今なら無茶も何でも出來そうだ。周りに覇気のようなものをを纏う。天に剣を突き上げる……すると雷が落ちた。森に鳴り響く轟音。雷を纏う剣!

「雷を纏う剣よ!天命を穿て。八式 稲妻の覇気 雷月斬!」

そうぶと同時に辺り一面に轟音が鳴り響き剣が眩しいほどのを放つ。

するとそのに飲み込まれるようにジェルドは吸い込まれていった。

「倒した…のか……?」

そう思った剎那、眩しいほどのがその一瞬で絶の闇へと変わった。

「漆桶しっつう」

その一言で逆転されてしまった。

影のような剣の波がこちらへと向かって來る。

あ、まずい―

「幻想空間っ!」どこからか聲が聞こえてきた。そして靄のかかったような一面真っ白の空間が周りに形された。何が起きたかわからず困している俺に魔法使いらしき人がこう言った。

「3秒後にこの森から瞬間移する。酔わないように気をつけて。3……2―」

「え!?ちょっと待って君は一―」

そんな質問に聞く耳を持たず、カウントを進めているその人。

「1......0」

「!?」

0になったその剎那に視界が歪むような、そんな覚がして目眩が起きたのではないかと思ったが、それはなく空間自が歪んでいるといった狀態だ。

ふと気を抜くと出してしまいそうな、そんな狀態をなんとか耐え、瞬間移を行った。

「―奴は……よし、撒いたようね。」

瞬間移を完了し、空間が消えた後のその景はとても素晴らしく、木々が青い空を背景に涼しげに揺れているその様や、川のき通った流水を見ると改めて森を抜けたという事を強く認識する。

そして心配そうにこちらを見ている……彼が聲をかけてくれた。

「お怪我はありませんか……?気分はどうですか?」

「心配要らないよ。ありがとう。ところで君は……何故俺を助けてくれたんだ?」

そう質問すると彼は微笑みながらこう言った。

「そうですか!なら良かったです。……うーん、困っていたから?ですかね。」

そんな彼の誠意をけ取って俺は改めて彼に、こう言う。

「本當にありがとう!君がいなければ俺は今頃ジェルドに殺されているところだった。」

「えへへっ」

その後もたくさん會話をしているうちにどんどん互いに打ち解けてきていたそんな時。

「あれ…?リーラは?」

がいない。確かジェルドとの戦いの前に、あいつが森の外へ強制テレポートさせたはず。

「もしかしたらその子はもう先に向かっているのかもしれませんよ?なんたってこの先は―」

そう言って俺と真っ直ぐに目を合わせてこう言った。

「王都ですから!」

あとがき

ほんっとに長いことお待たせ致しました……反省っ!

今年の4月中旬からこのお話書き始めたのに気づけばもう11月中旬です。。やっぱりお話の構を練ってから書いた方が書きやすいことをすごくじさせられました……(´×ω×`)

途中で鬼滅の刃にドハマりしまして、技名がそれっぽくなってたりとまぁ々あった半年間でございました。

この作品の次の話が更新されない中、お気にり登録をしてくださった皆様、そしてして頂いてる皆様!本當にありがとうございます

この作品の投稿も投稿頻度をあげていこうと思いますのでどうぞこれからもよろしくお願いします。

一旦ここまでの話を1章と致しまして次の13話からは2章となります!王都編という事でお楽しみに!

そして……新しく作品を書こうと思っております。ラブコメに挑戦しようと思います!しっかり構を練ってから書くつもりなのでまだ先の方へとなりますがこちらの方にも宣伝致しますので良ければお気にり登録しちゃってくださいっ!

ではでは、改めまして13話からの第2章 王都編、乞うご期待です!!

藤崎サクヤ

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