漁港に向かう方法にバイクや車もあったのだが、俺達はまだ高校生。こんな狀況で事故ったら助けてくれる人など居ないので、歩いて行く事にした。ガソリンスタンドを発ってから、歩く事20分。無事、檜並ひのなみ漁港に到著した

魁人「さて、船を選ぼう」

斗哉「『船を選ぶ』？どれも同じだろ‪w」

魁人「……斗哉、今なんて？」

斗哉「え？だから、船『なんて』どれも同じだろ、って……」

魁人「『船なんて』………か。はぁ、お前達は全く分かってないな」

乃亜「どういう事？魁人」

果萌「同じ船でも、違いがあるの？」

魁人「あのな、『船』と一括りに言ったらダメだ。船も車とかと同じように、エンジンも船ボディも持ってる。1隻1隻、違いがあるんだよ。『全く同じ船』なんて2つと無いんだ」

湊音「そうなのか…」

魁人は俺らには到底理解できないレベルの『船のエンジン』の知識をブツブツ言いながら船を選んだ。これからアメリカへ向かう