《フェンリル》過去を過去通りに…

志禮「マークスマンが居る。」

志禮はトップガンの武を破壊し、既に勝ったも同然だった。

しかし、二人目のunknownにより攻撃されていた。

志禮はすぐに遮蔽を隠して銃を抜いた。

しかし志禮の得は両方ピストルで、400メートルなど屆くはずもなかった。

志禮「選抜手があのエースダックにいたとはな、驚きだ。」

志禮は冷靜を裝っていたが、何も出來ない。

出來るはずもなかった。

志禮「こちら雪風、敵に攻撃をけている。マークスマンだ。敵はポイント2から南に300~500メートルの範囲と思われる。得はライフルだが詳しいことは不明、なくとも7.62ミリ弾を使用するオートマチックライフルの軍用企畫だ。」

ベルナルド「現在反撃できる隊員がいないか配置を確かめている。」

志禮「早くしてくれ、俺が骨になっちまう。」

ベルナルドは必死に別の隊員の配置を確かめた。

しかし、反撃できる隊員はおらず、全ての隊員が死角にるようになっていた。

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ベルナルド「ダメだ、全ての隊員が死角にってる。」

志禮「はめられたのか。」

ギシギシと歯をたてて志禮は待っていた。

しかし、集中力のない志禮はすぐにイライラし始めた。

志禮「いつまでこの木のでコソコソしてなきゃいけない。俺は山岳兵じゃねえんだ。普通なら山だってお斷りだ。」

そう呟くと志禮はその場で立ち上がり、迷ったかのように木のからゆっくりと姿を現した。

???「馬鹿め、死にに來たか。」

unknownは志禮の頭に照準を合わせた。

そして逃げられないうちにライフルの引き金を引いた。

その瞬間、ライフルの薬室の中で弾薬が発火し、天然ガスが充満し、弾頭を銃口へと押し出した。

そして弾頭は勢いよく銃口から飛び出した。

???(終わったな。)

弾丸は真っ直ぐに志禮の方向へ飛んでゆく。

しかし、志禮はその場にいきなりしゃがみこんだ。

弾丸は志禮の真上を通り過ぎ、隠れていた木にめり込んだ。

???「何!?」

志禮「姿を現したな。敵の発砲炎を確認、ポイント2から南に約400メートル、三本松のポイント3だ!!」

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手洗「了解。」

ズダダダダダダダダタッ!!

手洗のGR9Cがポイント3に向けて火を噴いた。

大量の弾丸の雨は敵を蜂の巣にする。

それを恐れたunknownはすぐさまに隠れた。

???「危ねぇ、なんて野郎だ!!まさか発砲炎で俺の位置を見るためにわざと線に出たのか。」

倉須「その通り、我々狼は狡猾なんですよ。」

unknownのすぐ後ろに倉須が回り込んでいた。

???「うお、いつの間に!!」

倉須「ふむふむ、なるほど。」

倉須は何かを手のひらに乗せて見ていた。

何か金屬製の小さなプレートのようなものだった。

倉須「貴方、元々は第一空団だった様ですね。紫藤朔夜一等陸尉殿?」

紫藤「な、何故…まさか!?」

紫藤が首元を探ると、そこには切れた紐が垂れていた。

倉須「型はA型のHR+ですか、型は私と同じですね。」

紫藤「いつの間に…」

倉須の手に握られていたのは所屬と名前、型が書かれたプレートだった。

戦闘中に輸しなければならない狀況に陥ってもすぐに分かるようにするものだった。

倉須「こんな古いものを取っておくなんて、思いれでもあるんですか?」

紫藤「………」

???「聞こえるか。」

紫藤の無線機から聲が聞こえてきた。

紫藤「トップガンか。」

トップガン「そうだ、エースダックは壊滅した、これより撤退する。」

紫藤「………わかった。ってことだ、俺は帰らせてもらう。」

紫藤はライフルを倉須に投げつけ、そのすきにスモークグレネードを使って逃げて行った。

倉須「………逃がしちゃいましたね。」

敵殘存兵力→1名(2名が撤退。)

フェンリルフォース被害→0名。

この攻防戦はフェンリルフォースの圧倒的勝利に終わった。

火虎「イマイチ影薄かったな。」

ベルナルド「そうですな。次は俺らも行きましょうか。」

作戦指揮室で雑談をしていると志禮が帰ってきた。

火虎「おかえり、どうだった?」

志禮「あの二人、骨のある連中でしたよ。でも奴らの名前は摑んだ。名前でそこそこ照合できるだろ?」

志禮は紫藤とトップガンのネームプレートをポケットから取り出した。

火虎「お前、こんなもの。」

志禮「この紫藤って野郎のは倉須が持ってきた。俺はコッチだけだ。」

ベルナルド「なるほど、こっちの野郎はトップガンって言うのか。」

志禮「こいつは野郎じゃない、だった。」

志禮はそう言うとバックパックにしまってあったカツラを取り出した。

志禮「こいつにはトップガンとやらの伝子報がなからず混じっているはずだ。」

そう伝えると志禮は指揮室から消えた。

しかし、向かった先は兵舎ではなかった。

とある倉庫、そこにエースダックの生き殘りが閉じ込められていた。

志禮は倉庫の扉を開け、中にった。

中では大和が尋問していた。

大和「済まんな、この基地尋問施設がないから。」

エースダック「………」

大和「さて、君にはいくつかの質問に答えてもらいたい。分からんなら分からんでいいけど、返答には責任もって喋れよ?」

エースダック「……わかった。」

大和「まず一問目、なんで基地を襲った。」

エースダック「自衛隊の上層部に雇われた。目的は不明だったが、凄腕2人を付けるから心配ないと言われた。」

志禮(unknownの2人か。)

大和「そうか、その2人と上層部が話していたことを何か一つでも知っとるか?」

エースダック「無線の周波數を合わせていると変な通話が聞こえた。」

大和「どんな?」

エースダック「過去を過去通りにする計畫だとか、ホワールウィンドとか……そう言えば、『飛騨山脈麓』とか言っていた!」

大和「飛騨山脈ぅ?志禮、飛騨山脈でなんか計畫でも進んどるんか?」

大和は志禮に質問した。しかし志禮はそんなことは知らない。

志禮「飛騨になにか施設なんてあったか?」

大和「いや、施設はおろか、今は建ひとつ殘ってへん。確か、陸自の事故で小さい町が丸々消し飛んだはずや。」

2034年、飛騨山脈麓の小さな町森山町は突然謎の大発に巻き込まれた。

その衝撃は凄まじく、地面が100メートル近く陥沒していた。

生存者は約4000人のの僅か254名。

そして彼らも衝撃で脳をやられたり、ショックで自閉癥になったりとまともな生活を遅れた人間はさらに生存者の半分だけだった。

ありとあらゆる調査が行われたが、発の原因は陸上自衛隊が運用試験を行っていた新型薬が別の質と混じり、化學反応を起こして核に匹敵するエネルギーを解放したと結論付けられた。

陸自は森山町に陸自の維持費の2倍にもなる謝料を払い、事は表向きは丸く収まったとされていた。

志禮「そんな所に陸自が?」

しかし、衛星寫真を見てもそんな施設はもちろん無い。

地下の可能も捨てきれないため、データを調べたが、34年から國防軍も飛騨を調査していて1度も地下基地に繋がるような通路、または地下に巨大な空間があることさえも見つかったことは無かった。

志禮「………そう言えば、ホワールウィンドは理論上では人間も過去に飛ばせるんだったよな?」

大和「そう言えば、隊長がいうてたな。」

志禮「………もしかすると、過去にそいつの聞いた會話のヒントがあるかもしれない。」

志禮は冷靜に大和に言った。

志禮「過去を過去通りにする、それはつまり、過去を変える存在がある、あるいは居るってことだ。その過去に行けるマシンがここにある。」

エースダック「まさか、貴方達が……あの上層部が言っていた米船団を奇襲した部隊か。」

エースダック隊員の問いかけに志禮は不敵な笑みを浮かべながら答えた。

志禮「そうだ、我々が奴らを襲った。だがいい結果が帰ってきた。それがアレだ。」

志禮は倉庫の窓から道路を挾んで隣接する建を指さした。

志禮「ホワールウィンド、つむじ風は好きなように吹き、好きなものを舞わせる。それが本當ならホワールウィンドあれは俺を過去に舞わせることが出來るはずだ。」

志禮はそう言うと夜中にも関わらず、軍服のベルトを締め直して、ホルスターの銃にマガジンを挿して倉庫から出ていった。

大和「何をする気やアイツは。」

エースダック「彼はずっとあんなじなんですか?」

大和「そうや、ここに來てからずっとあんなもんや。やる事は分からん、人はあるけど慈悲がない、敵は見つけ次第殺す。アイツはそんな真っ直ぐなことしか出來ん奴や。」

志禮は道路を渡り、そのホワールウィンドつむじかぜのある施設へとっていった。

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