《フェンリル》消耗品

「私は誰、なぜこんなカプセルの中に閉じ込められているの?なぜ私は…」

???「これはクライシス、我々の発する命令を忠実に実行する戦闘人形です。」

???「命令に従わない場合は殺しても構わん。」

???「やはりを持たせたのが間違いだった。」

???「どうせ今回も失敗作だ、処分しろ。」

???「彼に……任務を與える。」

???「國防軍フェンリルフォース隊の要人を暗殺せよ。」

レイ「嫌だ!!」

ベルナルド「ん、起きたか。」

レイは病室のベッドに寢かされていた。

レイは魘されていたかのように勢いよくはね起きた。

レイ「わ、私…」

ベルナルド「記憶が無いのか。」

レイ「私は…確か…」

ベルナルド「無理に思い出す必要はない、恐らく弾丸の衝撃による一時的なものだ。自分の名前は分かるか?」

レイ「わ、私は………レ…イ?」

ベルナルド「その調子なら大丈夫だな。ここに來る前はどこにいた?」

レイ「…………。」

このベルナルドの問いかけには答えなかった。何かを思い出そうとしていたことは確実なのだろうがまるで思い出せなかったようだ。

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ベルナルド「最低限の記憶はこの裝置を破壊したときに消し飛んだということか。」

ベルナルドの手にはレイの頭に裝著されていた裝置が握られていた。

右側頭部に著いていたものが完全に破壊されていた。

ベルナルド「まあ、俺がつけた名も覚えていたんだ。大したことはない。」

落ち著かせるためにベルナルドは優しい笑顔を浮かべた。

しかしベルナルドの中には不安もあった。

黒崎を襲撃したレイに火虎から殺命令が出ないかどうか。

ベルナルドはフランスから亡命してきた頃から火虎に助けられていた。

そのため火虎がどのような人かよくわかっていた。

優しい人格の裏に隠されたスパイ、裏切り者は許さない、必ず殺すという過激な一面を。

ベルナルド「目覚めたタイミングが悪かったな、今は真夜中だ。俺もさっき任務から帰ってきて疲れているんだよ。」

レイ「ベル…ナルド?」

ベルナルド「そうだ、俺はベルナルドだ。あの衝撃でよく覚えていたな。じゃあな、しだけ用事で出てくる。」

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そう言って病室を出ていくベルナルドをレイはこれまで見せることのなかった目で見つめ続けた。

ベルナルド(アイツは利用されていただけなんだ。)

そう思っていたベルナルドは指揮室のドアの前で仁王立ちしていた。

ベルナルド(なんでここに來たんだろう。)

ベルナルドは無意識に人らの元へ足を運んでいた。

火虎「そこにいるんだろ?」

部屋からは火虎の聲が聞こえた。

ベルナルドは部屋のドアを開けて部屋にった。

ベルナルド「失禮します。」

火虎「え、本當にいたの?」

ベルナルド「え?そこにいるんだろって言ってませんでした?」

火虎「アレは……侵者がいたときの練習だよ。テメッ、聞きやがったな!!」

ベルナルド(何してんだこの人。)

相変わらずフェンリルフォースには変な人間が多いと痛した。

火虎「で、何の用だ?お前が自分からここに來るなんて珍しい。」

ベルナルド「実は、お願いがあってきました。」

火虎「お願い?」

ベルナルド「どうか、あの侵者を殺さないでください。」

火虎は目のを変えた。

火虎「なんで。」

ベルナルド「彼は主者という組織に利用されていただけなんです!!記憶も斷片的にしか殘されておらず、裝置を破壊した今、彼は命令を信することはできません!!無害です!!」

火虎「お前に染したのか?」

火虎はタバコに火をつけた。

ベルナルド「お願いです。」

火虎「別にいいよ、そもそも殺す予定もないし。だいたい無害だっていうなら心配ねえじゃねえか。」

ベルナルド「疑わないんですか?」

火虎「馬鹿言え、俺とお前は桜木や大和よりも前からの付き合いだ。お前は信頼できる。」

タバコの灰を灰皿の上でし弾いて火虎は言った。

火虎「お前が日本に來たのは丁度、フランスで紛爭が起こる一週間前だったな。」

ベルナルド「ええ。」

火虎「第三極特選群通稱ファントム所屬だったが、カルテルの犯罪の決定的証拠をファントムが差し押さえたことにより紛爭が起こることを察知、日本に亡命してきたんだったな。」

ベルナルド「日本は平和の國だと聞いたもので。」

火虎「おかげで日本も戦火に飲まれたよ。今や日本は西日本と東日本で全く別の國になっちまった。まだ正式に分裂はしていないがな。」

ベルナルド「この國はまだマシです、フランスはテログループの侵攻をけて今なお戦中だと言うのに。」

火虎「そうだな、俺はそうなった原因があのの組織に関係すると思っている。」

ベルナルドは一瞬だけ表を強ばらせた。

唐突なことにベルナルドは一瞬だけ反応してしまった。

火虎「その反応、斷片的な記憶からしは聞き出せたようだな。」

ベルナルド「まさか、主者?」

火虎「そう、これまで迷信だと思ってきたが、ここに來て確信へと変わった。」

火虎は吸い終えたタバコを捨てて新しいタバコを箱から取り出して火をつけた。

火虎「參謀長に昔、聞いた話だ。第一次大戦後、世界の要人は平和を願い、とある組織を立ち上げた。その組織は全世界平和維持議員団、後の主者だ。議員団は二度と世界大戦が怒らぬように最善を盡くそうとしたが、日本が日戦爭に勝利、日米の関係を悪くしたことにより二度目の大戦は回避不可能と判斷された。戦爭が始まるのは1941年以降と考えられていた。しかし日本海軍はその予想とは裏腹に真珠灣攻撃を敢行。見事にそれが宣戦布告となった。」

火虎「やがて議員団はこの非道な行いに反発し、武裝も兼ね備える議員団、『主者』を創設するわけだ。戦爭は長引いたが、樞軸國の敗戦に伴い、戦勝國は多額の賠償金をけ取った。これが主者の組織としての機能を高めた。主者は國家ではないため再建を必要としなかった。そのため予算はどんどん膨れ上がり、朝鮮戦爭までのわずかな時間で戦爭の勝敗を自由に決めることが出來るレベルにまでなっていた。ベトナム戦爭が始まる頃には世界の株価を作、イラク戦爭の頃には企業別で株の作も可能にしていた。」

火虎「主者は今や世界を仕切る大組織でありながらフリーメイソンのような謎めいた存在となっている。上層部の一説によれば超能力研究や新武裝開発、自律式戦闘システム、AI、バイオテクノロジー、新輸送裝置、原子力etc.etc。

さんざん舐め腐っていると思っていたが本當のようだな。」

火虎は機の引き出しからなにかの書類のようなものの束を取り出してベルナルドに投げた。

ベルナルド「これは?」

火虎「枝吉參謀長が世界を飛び回って手してきた主者の信憑の高い報、わざわざモサドの本部まで行ったそうだ。馬鹿げてるよな。」

ベルナルドが書類を開くとそこには何やらカプセルのようなものの寫真が挾まれていた。

他にも著するような変な服を著たが何人も並べられている寫真などがあった。

火虎「それは參謀長曰く、『工作員』だそうだ。それ以外は何もわかっていない。」

ベルナルド「こ、これ…」

寫真に寫るあるものにベルナルドは気がついた。

達の頭部につけられている裝置、間違いなくレイにも取り付けられていたものだ。

ベルナルド「間違いない、レイは主者の正式な刺客だ。この裝置も、この達のがなくなったような表もレイと全く同じだ。」

火虎「まさしく人を殺すために生まれた生命、消耗品だな。」

ベルナルド「彼は決して……」

火虎「わーってるよ、消耗品なんかじゃないんだろ?ま、この達は俺たちによく似てる。」

火虎は寫真を手に取った。

火虎「殺すために編される面では俺らも同じさ。殺すために集結し、訓練され、教えられ、武裝させられ、ヘリに乗せられ、最前線に送り込まれ、最前線で命令をけ、人を殺す。やってることは同じさ。」

相変わらず火虎はタバコを吸っては吹き吸っては吹きを繰り返していた。

火虎「だが我々は統率された完璧な組織ではない、寧ろ周りの特務隊と比べれば統率力に劣る。それ故に反が起き、走者も出る。」

指揮室の真っ黒の窓から火虎は下を見た。

下には倉庫などの電燈、基地道路などの街燈が寂しくっていた。

火虎「今回の件でCIA以外の連中もホワールウィンドのことに首を突っ込むはずだ。そして犠牲者が出れば確実に一人はここから自主的に消える。」

ベルナルド「時津風ですね、奴は正義が強すぎて人を殺すことを躊躇う。」

火虎「そうだ、だが走者だけは絶対に逃がさない、それは組織を守るための事だ。できることなら誰一人欠けることなく毎日夕を拝みたいものだ。」

そう言うとやっと火虎は吸い終えたタバコを灰皿に捨てた。

そして火虎が次のタバコを出すこともなかった。

ベルナルド「戦闘が終了し、我々は負傷者を出した、勿論このことはCIAを通して別の組織にも報が行き屆いていると考えるのが妥當です。早々に仕掛けてくることもあり得る。」

火虎「そうだな、明日の午前9時より警戒態勢を発令する。明日は守備隊に警備を任せて戦闘任務に出ていたものには一時的な休暇を取らせる。」

ベルナルド「了解。」

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