《名探偵の推理日記〜君が消えれば〜》第5話『テニスプレイヤー』
「さっきの彼の話は本當っぽいですよ。學校の先生がその時間帯に彼に実習室の鍵を貸したと言っていましたから。」
小林刑事が言った。
「そうですか。まぁ、どっちにしろ彼は犯人ではないと思いますよ。」
俺がそういうと、小林刑事は驚いた顔で立ち止まり、こちらを振り返った。
「な、何でですか!?彼、相當揺していましたよ。」
「彼には、犯人が殘した文章に共通するものがないんです。まぁ、これがもしミステリー小説の中だとしたら彼が1番怪しいですけどね。」
俺がそういうと小林刑事は、納得した様子で歩き始めた。
「俺じゃないですよ。確かに俺はあいつがいなかったら部で1番でしたけど、だからってあいつを殺す理由にはなりませんよ。」
坂田は落ち著いた聲でそう言った。
「それじゃあ事件當時どこで何をしていたのか教えてもらってもいいですか?」
俺がそう言うと坂田は口を開いた。
「その時はちょうど、部活の時間で先生も俺が練習していたのを見ていました。でも1度だけトイレに行きました。もちろんその時間にあいつを殺してなんかいません。」
「なるほど、ではトイレに行っていた時間はアリバイがないということですね。」
小林刑事が話に割ってってきた。
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