深夜、月明かりが照らす部屋で、タケはソファに深く腰を下ろし、テーブルに5つほど並べられた黒い箱を満足げに眺めていた。

黒い箱にはランプが2つ上下に並んでついていた。

通常時には上の緑のランプが、発時には下の赤いランプがる仕組みになっている。

もちろん今は作させていないため、どちらのランプもっていない。

當日になればこの黒い箱はホテルのあちこちに設置され、ホテルに侵しようとする警察たちを牽制する役目を果たす。

「明日が楽しみだ」

タケはニヤリと笑みを浮かべ、ソファから立ち上がった。

リビングからキッチンへ向かうと、タケは冷蔵庫の前で立ち止まった。

冷蔵庫の観音開きの扉を開いた。

薄暗い部屋の中、パッと冷蔵庫の明かりがタケの顔を照らした。

タケは冷蔵庫かられるに目を細めながら、ドアポケットに並ぶミルクカートンの１つを取り出した。

それを片手に、隣の食棚からグラスを取り出す。

両手にミルクカートンとグラスを持ったタケはさっきまで座っていたソファに戻り、ミルクカートンからグラスへを注いだ。

グラスに並々と注がれたを、タケはこぼさないように慎重に口をつけた。

「やっぱりオレンジジュースはうめーなぁ」

タケはグラスを天に掲げ、嘆した。

『ブブッ』

ちょうどその時、ポケットにれていたスマホが通知音を鳴らした。

「うん？なんだ？」

タケはグラスをテーブルに置くと、ズボンのポケットからスマホを取り出した。

ホームボタンを押し、指紋認証を一気にパスすると、ホーム畫面が表示された。

その中からメッセージアプリに赤い通知マークがついているのを見つけて、タケはそれを人差し指でタップした。

アプリが立ち上がり、新著のメッセージが表示される。

『https://kaguchi .jp/』

メッセージの容はURLだった。

タケは青く表示されたURLをタップした。

タケはテーブルに置いたグラスを手に取り、殘りを全て飲み干すと、またテーブルに置き、スマホのディスプレイに視線を戻した。

スマホのディスプレイはウェブブラウザに切り替わり、炎の背景にポップアップが表示されていた。

『●●●●●●●●●』

パスワードを力すると、さっきまで表示されていたポップアップが消え、炎の奧から人影が現れた。

「カグツチ様＿＿＿」

タケは思わずため息をついた。

強さとしさを兼ね備えた完璧な神。その姿にタケはうっとりしていた。

『全員揃ったようだな』

畫面の下部がし暗くなり、紅い文字が表示された。