《名探偵の推理日記零〜哀のブラッドジュエル〜》第1章 忠実なる我が子達 4

自宅の書斎で殘っていた仕事を終わらせたカグツチはキッチンに行き、年代のワインのコルクを抜いた。

ワインをグラスに注ぐと、カグツチは踵を返し、書斎へと戻った。

書斎へと戻ったカグツチはワイングラスを機に置き、スマホを片手に、椅子に深く腰をかけた。

ホームボタンを押し、ホーム畫面を表示すると、カグツチはウェブブラウザを立ち上げた。

履歴から

『https://kaguchi .jp/』

のページを開くと、カグツチは不適な笑みを浮かべた。

スマホのディスプレイには燃え盛る紅い炎の背景にポップアップが表示されていた。

『●●●●●●●●●』

自分専用のパスワードを力すると、ディスプレイは先程までの紅い炎から碧い海底に切り替わった。

カグツチの手の上に置かれたスマホのディスプレイの中で、カグツチを囲むように5人の子がその場に跪いた。

「カカカカカ___」

カグツチは素早いフリック力で、畫面上に紅い文字を羅列していく。

それが始まりの合図だったかのように、5人の子は報告を始める。

『作戦の進捗狀況ですが、私とネクは現在標的ターゲットを始末し、神志山に向けて東名高速道路を走行中でございます』

黒い文字の報告が終わると、次は水の文字が報告を始める。

『私とツツは、ホテルのセキュリティ部に侵し、ウイルスを仕込む事に功しました。これでいつでも自由にホテルセキュリティを掌握することができます』

の文字も報告を終えると、最後に緑の文字が報告を始めた。

『僕も予定通り弾の手に功しました』

全員の報告を聞き終えると、カグツチは機に置かれたワイングラスを手に取り、舐めるようにワインを啜った。

『ご苦労だった。作戦當日は怪盜の予告狀によって警備もいつも以上に厳重になることが予測される。全員萬全の準備で挑め』

カグツチは子にそう忠告すると、子からの返信は見ずにスマホの電源を切った。

スマホをズボンのポケットにれると、カグツチはワイングラスに殘ったワインを一気に飲み干した。

カグツチは危機を覚えていた。

赤澤財閥のホテルで開催される寶石のお披目會に合わせて、計畫した籠城テロ。

その実行が間近に迫ったところで、聞いたこともない怪盜が財閥の代表者、赤澤勉の前に挑戦狀を叩きつけたのだ。

怪盜の狙いはカグツチの予想通り赤澤財閥自慢のの寶石ブラッドジュエル。

狙いは全く別だが、その影響で警備が厳重になってしまうのはカグツチにとっていい迷であった。

だが関係者の人間を1人殺めてしまった今、このまま引き下がるわけにはいかない。

そんなカグツチの気持ちとは裏腹にスマホの著信音が響いた。

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