《名探偵の推理日記零〜哀のブラッドジュエル〜》第3章 恐怖の"カグツチ" 4
ヒヤはツツと共にホテルの警備室にいた。
ツツ自慢の空手で數名の警備員を一気に制圧し、今は部屋の隅に猿轡を噛ませ、両手足を縛った狀態で放置されている。
「これから俺たちどうするんだ?」
力だけが取り柄のツツは椅子に座って、ただ目の前に無數にあるモニターをボーッと眺めていた。
「とりあえずカグツチ様から指示があるまでは待機よ」
落ち著いた聲でヒヤが答える。
その直後、2人のポケットでスマホが通知音を鳴らした。
「カグツチ様からだわ!!!」
ヒヤは聲を明るくすると、スマホをポケットから取り出し、メッセージアプリを開いた。
『https://kaguchi .jp/』
例の如く、新著メッセージの青く表示されたURLをタップすると、スマホのディスプレイはウェブブラウザに切り替わり、炎の背景にポップアップが表示された。
『●●●●●●●●●』
パスワードを力すると、さっきまで表示されていたポップアップが消え、炎の奧から人影が現れた。
「カグツチ様……」
言葉を失う2人をよそに、カグツチは紅い文字を並べ始めた。
『作戦の進捗狀況を伝えろ』
『はい、私とネクはホテルへの侵に功し、現在70階のVIP専用の客室にて待機しています』
黒い文字の報告が終わると、次はヒヤが報告を始める。
『私とツツは、ホテルの警備室の制圧に功しました。これでいつでも行を起こせます』
ヒヤも続いて報告を終えると、最後に緑の文字が報告を始めた。
『僕も69階に弾設置し終わりました』
『ご苦労だった。作戦の決行はホテルの人間ほぼ全員がレストランに集まる午後6時だ。心してかかれ!!!』
こちらが返事をする間もなく、炎の奧に人影は消えてしまった。
スマホをポケットにしまうと、ヒヤとツツはお互いに目を合わせた。
「本當に大丈夫よね?」
ヒヤが不安げな表を浮かべる。
「大丈夫。カグツチ様の言う通りにすれば俺たちは必ず救われるから」
ツツはヒヤを抱くと、自分のに顔を埋めるヒヤの頭を優しくでた。
「してる」
「僕もだよ」
2人は互いに言葉をわすと、とを重ねた。
「はっ!!!」
ふと我に帰ったヒヤが顔を真っ赤にして部屋の隅を見る。
すっかり忘れていたが、この警備室には自由を奪われた數名の警備員がいたのだ。
「やばいとこ見られちゃったね」
ツツも赤面してヒヤに微笑みかけた。
「そうね……」
【本編完結済】 拝啓勇者様。幼女に転生したので、もう國には戻れません! ~伝説の魔女は二度目の人生でも最強でした~ 【書籍発売中&コミカライズ企畫進行中】
【本編完結済】 2022年4月5日 ぶんか社BKブックスより書籍第1巻が発売になりました。続けて第2巻も9月5日に発売予定です。 また、コミカライズ企畫も進行中。 これもひとえに皆様の応援のおかげです。本當にありがとうございました。 低身長金髪ロリ魔女が暴れまくる成り上がりの物語。 元チート級魔女の生き殘りを賭けた戦いの記録。 212歳の最強魔女アニエスは、魔王討伐の最終決戦で深手を負って死にかける。 仲間を逃がすために自ら犠牲になったアニエスは転生魔法によって生き返りを図るが、なぜか転生先は三歳の幼女だった!? これまで魔法と王國のためだけに己の人生を捧げて來た、元最強魔女が歩む第二の人生とは。 見た目は幼女、中身は212歳。 ロリババアな魔女をめぐる様々な出來事と策略、陰謀、そして周囲の人間たちの思惑を描いていきます。 第一部「幼女期編」完結しました。 150話までお付き合いいただき、ありがとうございました。 第二部「少女期編」始まりました。 低身長童顔ロリ細身巨乳金髪ドリル縦ロールにクラスチェンジした、老害リタの橫暴ぶりを引き続きお楽しみください。 2021年9月28日 特集ページ「今日の一冊」に掲載されました。 書籍化&コミカライズ決まりました。 これもひとえに皆様の応援のおかげです。ありがとうございました。 2022年2月17日 書籍化に伴いまして、タイトルを変更しました。 舊タイトルは「ロリババアと愉快な仲間たち ――転生したら幼女だった!? 老害ロリ魔女無雙で生き殘る!! ぬぉー!!」です。 2022年2月23日 本編完結しました。 長らくのお付き合いに感謝いたします。ありがとうございました。 900萬PVありがとうございました。こうして書き続けられるのも、読者の皆様のおかげです。 この作品は「カクヨム」「ハーメルン」にも投稿しています。 ※本作品は「黒井ちくわ」の著作物であり、無斷転載、複製、改変等は禁止します。
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