《名探偵の推理日記零〜哀のブラッドジュエル〜》第6章 牢獄からの出 5
「おりゃ!!」
後ろから一部始終を見ていた大男が男の首筋に気合いのこもった手刀を食らわせた。
手刀を食らった男はその場にぐったりと倒れ込み、まるで糸の切れた傀儡人形マリオネットかなくなった。
「やった!作戦大功!!」
亜が喜びのあまり飛び上がる。
「すごい……。たった一発の手刀で相手を気絶させるなんて……」
藤島も鳥羽のあり得ないほどのパワーに嘆の聲をあげた。
「よし、後はこの部屋から出するだけだ」
鳥羽はその場に気絶して倒れ込んでいる男の手首に先ほどまで自分の自由を奪っていた手錠をかけた。
「ったく、人使いの荒い奴らだぜ」
鳥羽の変裝を解きながらクロウが窓の外に姿を現す。
ドローンバイクにっていたクロウは勢いよく部屋の中へと飛び込むと、済ました顔でパンパンと服を払った。
「奴らに見つかる前に圭介たちと合流しよう」
扉の隙間から廊下の様子を窺っていた鳥羽が部屋の方を向き直ってそう言った。
「そうですね。あまり時間もないみたいですから早く展示室に向かいましょう」
クロウは真っ先に部屋を出ると、一人展示室へと続く階段を登っていった。
「俺は他の2人の部屋に行ってからそっちに行くから、みんなは先に展示室に行っていてくれ」
鳥羽はクロウの後を追うように部屋を出て行くと、展示室へと続く階段の前を通り琴ら2人の待つ7001號室の扉をノックした。
継続は魔力なり《無能魔法が便利魔法に》
☆TOブックス様にて書籍版が発売されてます☆ ☆ニコニコ靜畫にて漫畫版が公開されています☆ ☆四巻12/10発売☆ 「この世界には魔法がある。しかし、魔法を使うためには何かしらの適性魔法と魔法が使えるだけの魔力が必要だ」 これを俺は、転生して數ヶ月で知った。しかし、まだ赤ん坊の俺は適性魔法を知ることは出來ない.... 「なら、知ることが出來るまで魔力を鍛えればいいじゃん」 それから毎日、魔力を黙々と鍛え続けた。そして時が経ち、適性魔法が『創造魔法』である事を知る。俺は、創造魔法と知ると「これは當たりだ」と思い、喜んだ。しかし、周りの大人は創造魔法と知ると喜ぶどころか悲しんでいた...「創造魔法は珍しいが、簡単な物も作ることの出來ない無能魔法なんだよ」これが、悲しむ理由だった。その後、実際に創造魔法を使ってみるが、本當に何も造ることは出來なかった。「これは無能魔法と言われても仕方ないか...」しかし、俺はある創造魔法の秘密を見つけた。そして、今まで鍛えてきた魔力のおかげで無能魔法が便利魔法に変わっていく.... ※小説家になろうで投稿してから修正が終わった話を載せています。
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