三年の月日が流れ、今日でちょうど5歳になる。そして、今日から訓練が開始することになっていて、第一回の訓練は剣からの様だ。

  前回の家族會議からの3年間はかなり忙しかった。朝起きたら、念話を使わず喋る練習から始まり、歩行とダッシュが安定して出來るように練習。晝間からは魔力知と魔力作の練習、そして風呂にって寢るというのが1日の流れだった。喋る練習にはセリア姉ちゃんと母さんが付いて、歩行とダッシュは兄さんが付いて、魔力知・作は母親3人がつく形で練習をした。

  3年間の中でいろいろあったが、一番最近の出來事といえば人が訪ねて來ただろう。

  訪ねて來た人というのがオルマ・ルーテという人だ。この人は役所の様な所で働いている人らしく俺の住民登録をしに來たのだ。その時は4歳になったばかりだったので50m走が8〜9秒ぐらいだった時だろう。今は7〜6秒ぐらいになっているが、かなり驚いていた。

  そして、大きく日常も変化した。何故なら住人が1人増えたからである。新しく増えた1人がオガ・ハルマという16歳の人だ。この人は異世界の住人らしく、異世界召喚されたが座標指定を間違えられ森の中に飛ばされたらしく、森で彷徨っている所を通りかかった親父に拾われてやって來た。前の世界の話を聞いているとどうやら地球から來たらしい。そこで俺は日本語で話しかけるとかなり驚いていた。だが、俺の前世の趣味と合った為意気投合するのは速かった。

  かなり早く過ぎ去った様にじた3年間を2階の一室、自分の部屋で思い返していたら、下から呼ばれた。

「ルル〜、ハル〜、剣の練習するから降りてこい」

「父さん、分かった〜。今降りる〜」

  下に降り、庭に出るとちょうどハルマも降りて來てすぐらしい。

「あっ、ルルも今日から訓練開始だったっけ。剣と武どっちからやるの？」

「剣からやるらしい。でも、剣は使った事無いからよく分からないんだよな」

「多分、最初だからそんなに厳しい事は無いはずだけど」

「そうなんだ。で、ハルマは武か？」

「そうだよ。それで、今日の武はセラさんが擔當するんだよ」

「ハル〜、速く來なさい」

「あっ、セラさんが呼んでるから行くよ」

  俺はハルマと別れた後、親父の所に行った。

  親父の所に行くと、親父は木で作られた剣って持って立っていて、その近くに箱がありその中に一回り小さい木の剣がっていた。

「おっ、ルル來たか。それでは、剣の練習を始めるからそこの剣を取って掛かってこい」

「剣は使った事が無いから全然知らないんだけど、どうするの」

「そうだったな。まず、持ち方だが持ち手のところの上の方を右手で持ち、下の方を左手で持つ。そして、右足を引く。後は掛かってこい」

「分かったよ。では、いきます」

  俺はそう言うと右足を出して近づき、親父の左肩から斜めに袈裟切りをした。すると親父は、俺が近づいたのと同時にし退がり剣を差させる様に當て、俺の剣先を流した。そして、空いた俺の右肩に剣を當てた。

「剣が遅いが、きは悪くない。そのじでどんどん來い」

  俺は親父の言葉を聞くと、もう一度剣を構えた。そして、踏み込み上から下に切り込み、下から斜めに切り上げた。親父はを橫向きにし剣を避け、剣ととの間に剣をれ二撃目を防いだ。俺はし剣を引き親父の首を狙って斜めに切り込んだ。しかし、それも弾かれ空いた右の橫腹に剣を當てられた。

「剣の速度も上がっていたし、狙いもいいだろう。しかし、攻撃後の次の攻撃への移りが遅い。それと、避けられたり、防がれたりされた後にスキが生まれやすい」

「はい」

  俺は返事をし再び親父に向かって行った。そして、親父に剣を當てる事なくこの日の訓練は終わった。