《転生して帰って來た俺は 異世界で得た力を使って復讐する》28-1
対象 里山浩基
「村田の奴、もう約束の時間過ぎとるやんか...電話にも出んし...。何やっとんねん」
里山浩基《さとやまこうき》は駅前でスマホ畫面を眺めながら舊友への愚癡を零す。村田は待ち合わせの時間にはルーズな格で必ず自分の後から來る男だった。久しぶりに二人で飲みに行こうとのことでこうして待ち合わせているが、肝心の男は未だ來ずといった狀況だ。
「待ち合わせにルーズなんは相変わらずやなぁ。けど電話寄越さんのはおかしいな...いつも“遅れる”って連絡は來るはずやのに」
あと10分経って何も連絡が來なければ、今日は中止にしようと決めつつスマホゲームで暇を潰すこと5分経ったところで......
「...?あれ?誰もおらへんな...?」
スマホを閉じて改札を確認してみると駅の異変...自分以外の人間が誰一人としていない事態に気が付いた。ついさっきまで人の聲がしていたはずが、今は風の音しか聞こえなくなってる。改札から人が出てくることさえないのは明らかに異常だ。
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不穏な気配を察した里山はここから立ち去ろうとしたが...
「あ...?な、何で行き止まりが!?」
見えない壁が何かが里山の進行を妨げているような現象が発生して、駅から出られなくなってしまっている。増々異常な事態に半ばパニックに陥っていると、自分以外の人の聲が耳にってきた。
「お前の待ち人ならもう來ねーぞ。俺がぶち殺したからなぁ」
「...!?」
若い男の聲......だがその聲は以前どこかで聞いたような気がする。戸っている里山をよそに、さっきの聲の主が姿を現した......まみれの鋸を手にした狀態で...。
*
検索魔で里山の向を確認したところ、奴は今日村田と飲みに行く約束をしていて待ち合わせ場所である駅へ向かっていると出た。坂本を殺した時にはその待ち合わせ時刻になってたので、すぐにこの駅に移した。すぐに復讐したいから人払い結界を張って邪魔を全員どかして、さらにこの駅に電車が停車しないようにも作した。これで存分に復讐ができる...!
「お、おいアンタ......この異常現象を起こした奴か!?俺の待ち人をどうこう言ってなぁ?それに......その兇に見える鋸はな、何や...!?」
「ははは、報が多過ぎたみたいやな...。まず一つ目...駅に誰も人がおらへんかったりここから出られなくなってるのは俺の魔の仕業や」
「......は?」
「二つ目...待ち人である村田和也は、俺に復讐されて無慘に死んだ。」
「ちょ、おい......」
「三つ目...この鋸はお前らの同期バイトだった坂本歩の奴をぶち殺した時に使ったや。ついさっきアイツを殺してきたから、まだが乾いてへんかったわー」
「待てやおい...!!」
軽い口調でペラペラと疑問に答えてやったのに、何か怒り口調で呼びかけてきたので、不愉快そうな顔を向けて何だよと問う。
「アンタ...村田を殺したって言ったのか!?だから...さっきから連絡が...!」
「あー電話かけてたのか。アイツは今から1時間近く前には殺したからな、連絡出來なかったのは當然やろなー」
「何、言ってやがる...!人を殺しておいて、よくそんなヘラヘラしていられるな!?俺の舊友を殺しやがって...!!」
俺の態度が気に障った様子で俺に怒りの言葉をぶつけてきたのに対し、俺も憤怒を湛えた表で言葉を吐いた。
「お前こそ、過去に俺を貶めておいてよくキレていられるなぁ、え?俺を理不盡な目に遭わせたから今のこの狀況になってんだろーがよ。逆ギレしてんじゃねーぞ、ゴミカス野郎がっ!」
俺の剣幕と聲量にし怯んだ様子でいたが、気を持ち直して反論する。その顔には怒りに加えて困のも見られた。
「俺が......アンタに何かした言うんか!?というよりもその聲、さっきから覚えがあるぞ...!誰なんやアンタは!?」
「へー俺の聲に覚えあるんかー......俺は杉山友聖。20年以上前、お前らに貶められたことに対する復讐をしに來まし、たっ!!」
ザシュウ!!「―――ぇ、ああああああ...!?」
返事の終わりと同時に、里山の真橫に瞬時に移して、手に持ったままの鋸を振るって奴の右腕を深く抉ってやった!抉った直後、里山が激痛のあまりに悲鳴を上げてへたり込んだ。その際顔面に爪先蹴りをれて吹き飛ばした。
蹴り飛ばした際に飛び散ったを沿って、倒れたままでいる里山の前に立って見下す。里山は半泣きになりながら俺から逃げようとするが、容赦無く追撃をかける。
ズババン!「――うぎゃああああ!!」
腳の腱を深く斬って逃げ足を潰した。もう逃げることは出來ない...!
「ひぃああ...!止せ、止せぇ!!俺がアンタを貶めたって何やねんっ!?人違いしてんじゃねーのか!俺は何もやらかしてへんわクソがぁ!!」
「あぁ?この期に及んでまだ白を切ってるのか、本當に憶えてねーのか...どっちでもええけどとりあえずお前の記憶を引っ張り出してやるよ...ほら」
いつものように頭に手を當てて標的の記憶を引っ張り出してやる。途端に里山は顔を変えて俺を凝視する。
「そうか......思い出したぞ!SG《エスジー》フィルダー=佐〇急便でのバイトでいたあのいっこ上の先輩...杉山、か...!あの時、俺がお前を貶めた...だからアンタは、ここに...!」
「そういうこと~。ハァ、それにしても相変わらず俺を呼び捨てか。先輩に対する態度じゃねーよなぁ、お前らどいつもこいつもは...」
「...ハッ、アンタに払う敬意なんかねーよ...!あの時も、先輩のくせに仕事の要領が悪い、そのくせ周りの従業員らとロクに會話・コミュニケーションを取ろうとせずボッチでいやがる......そんな奴はあの場には要らないと、俺たちは判斷したんや!アンタみたいな人間がいると空気が悪くなる!アンタ自に問題があるからああいう目に遭ったんやっ!!」
「......まーた俺が悪いって、そう言いたいのか」
「あ、ああそうやっ!杉山、アンタは存在そのものがその場の空気を悪くするような人間やったんや!アンタがもうちょっと人と上手く付き合える格であったらあんなことにならんかったんや!俺らが流した噂もあながち間違ってへんかったはずやぁ!」
「だから?俺を排除しようと、上司らに上手く取りなして味方につけて、上手いこと俺を敵扱いさせたってわけかよ......つくづくお前らは、俺を理不盡に消さなきゃ気が済まねーのか...?」
「し、知るかそんなの!とにかく全部アンタの格が問題やったんや!それなのにアンタはこの期に及んで逆上して、俺の友達をたくさん殺しやがって......ふざけんのも大概にしろやああああ!!」
終いには里山は怒りに任せて好き放題言ってくる。が、俺には奴の言葉になど全く怯まなかった...。直接悪いことをしていなかった俺を悪者、あからさまに悪意を持って攻撃してきたコイツラが正しい...とか意味不明な主張をしたということしか理解できなかったわ。
...要するに、反省の余地は皆無。
「――よって、慘殺刑」
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