《転生して帰って來た俺は 異世界で得た力を使って復讐する》33-3★
「俺は自分が良いと思ったらその通りにく。俺が信じる正義のままに人をも殺してやる。いや、もうとっくにそうしている。このクソ叔父が最後の復讐対象だ。コイツを処刑して、ひとまずは俺の活は終わりだ」
そう言ってから磔にしている平塚に魔...例のウイルス投與の闇魔をかける。コイツを直接痛めつけるのはもう飽きた。後はウイルスに苦しめさせて殺して終わりだ。じわじわ死に近づいていく恐怖に震えるといい!!
「う......う”ごあ”あ”あ”っ!!い、痛い!全が焼けるようにいだい”...!!」
あっという間に全が赤紫に変し、細胞が壊死していくことで、平塚は地獄を験している。が裂けんばかりに聲を上げて足掻く様は痛快だ。
「父さんっ!友聖君、いい加減にしてくれ!!こんなことしても自分を貶めるだけだ!!止めてくれ......俺の家族を殺さないでくれっ!!」
太樹が俺を押さえようとこちらに向かってくる。俺をどうこうしてもウイルスは止められねーってのに。とりあえず適當に壁際まで転がしておいた。
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「ぐううう......おい、ゆうせ、い...」
「あ?何ですか?」
苦しみの聲を上げながらどうにか俺を呼ぶ。何か言いたそうだ。ほらほら頑張って聲張らないとここまで屆かねーぞ。
「お前には...すまないことを、した...。友聖が抱えていた深刻な事をロクに知ろうともせずに、お前を勘當させたこと...。お前がいなくなってから、洋子からお前がめられていたことを相談されたってことを、聞いた。あの時洋子の報告を聞いた俺、は...友聖が本當に酷いめに遭っていたのではと、予していた...ぐあああ!!」
「ああ...理不盡なめをけていたのは事実だ。ついで言うと大阪で勤めていた2つの會社から不當な扱いをけて理不盡に解雇されたのも事実だ」
手足が赤黒く変して他の箇所からもが出始めて苦しそうに藻掻く平塚の言葉に適當に返事する。つーかコイツも、まさかの第一聲が謝罪とはな。
「やっぱり...そう、か――がふっ!友聖が本気で苦しんでいたのに、洋子や佳奈子(姉の名前)、そして俺も助けようとしなかった...それどころか...ぐふぉ!......それどころ、か...心を病んでいただろうお前を、事を聞かずに勘當させたこと、俺が間違っていた...すまなかった...!俺のせいで.....お前を取り返しのつかないレベルの救えない犯罪者にまで墮としてしまった...!」
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「俺がもう救えないレベルの犯罪者に墜ちた、ねぇ......言い當て妙だな。お前ら社會で生きているクソ人間どもからは俺はそういうカテゴリーに分類されるようだなァ。別に否定はしねーよ。俺がどれだけエグい奴になってるかなんて、最初から自覚してるからよォ。まぁ心の拠り所になろうとしなかったお前らクソのせいで俺がこうなったってのも...確かかもなァ。お前らはあの日俺を......捨てたのだからなァ...!!」
さらにウイルスの侵食が進み、奴の全からがたくさん出てきた。力と覚が無くなってきたのか、もう苦悶の聲すら上げなくなった平塚に改めて憎悪の念をとばす。
対するクソ叔父は......さっき殺したあの元清掃社長と同じように俺を哀れむような目で見てきやがった...!
「......何だその目はよォ?墜ちるとこまで墜ちた俺を蔑んでんのか?だったら殘り僅かの時間で、そうやって俺を見下してろよ!!それお前の気が済むんならなァ!どれだけ俺を見下しても、今のお前はただの無力な負け犬だけどなァ――ぁはははははははははははははっ!!」
俺の嘲笑をけても、尚も俺をただ見つめるだけのクソ叔父は、やがて再び口を開いた。
「玲子、太樹。駿に隼人。そして、洋子...。すまない。俺が間違ったせいで、友聖をこんな兇悪人に変えてしまった...。俺がきちんと向き合ってあげていれば......こ、ん......な...こ......とに、は.........」
焦點が合わなくなった目をどこかに向けながら、自分の家族に謝罪の言葉を零した。因みに駿と隼人というのはコイツの息子、太樹の兄どもだ。
「ははは!それは殘念だったな!!お前が間違えたことをしたせいで俺にこんなに憎まれて、地獄の苦痛を味わいながら死ぬのだから。
――お前は本當に、愚かだったなァ」
―――グシャアァアアアアア...!!
最後に冷たく罵った直後、あっという間に全を侵食したウイルスに殺されて、平塚大輔をぶち殺した。
「あ、ああああああ、あ......」
「う、そだろ......」
無慘に死んだクソ叔父を二人は呆然と見ることしかできないでいる。そんな狀態をしばらく続くかと思ったら太樹が掠れた聲を出した。
「なぁ。昔はよく二人で、父さんからサッカー教えてもらったよな。友聖君も、夏休みや冬休みは俺たちと一緒に遊んだよな。俺たちは、仲良くできたはずだった...」
「ふーん。ああ、そんなことあったなー。まぁどれも小學生時代のことだったけどな」
「君は...!俺の父さんを、君にとっては叔父をこんな殘酷に殺して、何とも思わないのか!?しかも復讐機が、あんなことで――「はぁ??」――っ」
太樹の言葉に一部聞き捨てならないところがあったから反応してしまった。
「《《あんなこと》》、だと...?ああそうだよな。お前にとってはあの出來事は所詮“あんなこと”なんだろうな。些細で小さな、あるいは下らない理由として捉えてるんだろうな...。順風満帆な人生を送り立派にリア充しかしてこなかった勝ち組君にとっては、負け組底辺だった奴の気持ちなんかほども理解できない。いや理解しようともしない!だからそういう言葉が出てくるんだろっ!!」
「ぐ、ぅ......い、まは……そんなことを言ってない!!君は、を平然と殺したんだぞ!?勘當されたことは確かに堪えがたいことだったかもしれないが......叔父を、殺すことなのか......」
「はぁ~~語るに落ちてるって気付かねーかなぁ。もういいや。
ところで“何とも思わないのか”って訊いたな?
思わないわけないだろが」
その一言に太樹は反応して俺に顔を向ける。だが俺は、奴が期待するような言葉を紡がない...!
「最っっっ高に清々してるよ!!マジざまぁって気持ちだ!!よくも俺を排除しやがったなって気持ちをぶつけた結果がコレだ!!“気持ちが良い”。短くまとめるならこの言葉に盡きるね!」
歪んだ笑顔で聲高にそう告げた俺を、太樹も玲子おばさんも化けを見るような目を向けてくる。悲哀、若干の憎悪などがないぜになった様子でいるが、何よりも勝っているは、未知なる化けに対する生理的恐怖って言ったところか。その対象が、今の俺だってことか、ククク...。
「.........もう、壊れてしまったのか君は...。何もかも手遅れだったというわけ、か...」
「はっはっはー、そうだな。俺は壊れちまってるのかもな。けどな、俺をそうさせたのはお前ら社會と世の中そのものだ。この言葉理解できるか?まぁお前ら如きには一生分かんねーやろうな。なくとも俺と同じ目線に立とうとしない限りは“俺”を理解することなんて不可能だ...」
もはや抜け殻同然と化した二人を、殺す価値無しと決めて背を向ける。
「最後に、お前の兄二人...駿君と隼人君によろしく言っといてくれ。まぁもう二度と関わること無いだろーけど。じゃあなー」
軽い口調でそう吐き捨てて、俺は平塚宅から去った。いつの間にか外は雨が降っていた。
―――復讐は全て終わった。俺の心は救われた...浄化された!
すごく、すごく気持ちが良い...最高だ。自分を理不盡にげたゴミクズども、し気にらないからってハブにして理不盡に排除しやがったクソカスども全てをこの世から消し去ることができるなんて、生前の頃は思わなかった。したいとは思っていた、だがそれをするだけの力が無かった。だから泣き寢りするしかできなかった。
それがどうだ、今俺はこうして、自分の敵全てを殘酷に殺してみせた!ずっと妄想してたことが実現した!
これを喜ばずにはいられるかよ!
「――ぁはははははは!あーーーーーっはははははははははは...!!」
雨の中帰っている間の俺は、ずっと笑い続けていた―――
*第一部の復讐回はこれにて終了。あともうし短編ストーリーをれて第一部は終わります。
ネタバレ予告:主人公がさらに理不盡化します。
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