《転生して帰って來た俺は 異世界で得た力を使って復讐する》第二部 1-1
第二部(=最終章)です。
起床。時刻は午前7時。洗面を済ませて制服に著替えてリビングで朝食を摂る。
「.........」
「.........」
2年前からこのクソ母とはロクに會話などしていない。
俺が何度めの相談をしても、一緒にどうにかするどころか俺を非難してきやがった。自分が傷つけられてるのは俺に問題があるからだとかで、まともに俺のめの件には向き合わない始末だ。せやから俺はもう親に頼るのを止めている。
そりゃさ?俺も小學校では々行き過ぎたことしてしまったことあったよ?特に小六の時...あれは傷害事件になるくらいのことをやらかしたけどさ。だからと言って自分の子どもが実際に怪我した面とを見せてめられてるんだって言ってるのに、俺が悪いってのはどうよ?意味分かんねーだろクソが。ある種のネグレクトじゃねーか。
こんな奴を親として慕う気はもう失せている。未だにこうしてこのマンション部屋に住んではいるが、今やルームシェアの同居人同然の距離だ。他人に近い関係だ。どうせ向こうもそう思ってるんやろうな。ただ義務で俺をここに住まわせているようなもの、そこに家族としてのなどありはしない。
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何も事を知らない世の親どもは“そんなことはない”“子のことを何とも思わない親などいない”などとどうせほざくんだろうが、だったら実際に俺らの家族の生活を見てみろと言ってやりたい。すぐにでも嫌でも分かるやろうよ、俺が下した評価が正しいってことを。
因みに家族構は俺と母ともう一人...。俺を見下しているクソ姉、今年で高3の験生だったか。俺が朝食摂る頃には大家を出ている。たまにすれ違うこともあるが、奴は決まって俺には家族に向けるような目じゃない視線を飛ばして...くることすらしない。“無関心”...嫌悪とか不仲とか通り越して、もはや俺に何のも無い。興味も無い。いない者扱いだ。親以上に會話などしていない。小學生時代では一緒に遊んだ仲だったのが、噓みたいだ。まぁ俺自もあいつについて何も思わなくなった。居なくなれというしかもう無くなっていた。
以上が俺と俺の家族(笑)との関係についてだ。どうでもいい下らない回想をしてしまった。
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7時50分には俺も家を出る......もはや行きたくもなくなったあのクソッタレなところへ...。
玄関を通る際にリビングを通るのだが、今日はテーブルに千円札が數枚おいてあった......俺の一週間分の晝食代だ。中學はじめのうちは弁當を作っていたが、今となってはもうそういうのは無くなった。
皺がるくらいにお札を握りしめて鞄に仕舞うと何も言わずに家を出た。
玄関から出る寸前、小さく何か聲がした気がしたが、気のせいだと斷定してドアを閉めた。
「......いってらっしゃい」
*
予鈴がなる手前に登校。來たくもない場所......盾浦東《たてうらひがし》中學校の正門をくぐる。後ろから顔見知りの男子が追い越していく...同じクラスの奴だった。ソイツは俺を見るとどこか気まずそうな顔をして無言で過ぎ去って行った。
...それは何に対する気まずさなん?俺の一昨年からずっと続いているこのクソッタレな境遇に対してか?今まで一度も俺の助けに応じなかった分際が何あんな面しやがんねんこのカス。
下駄箱を開ける......ことはせず、鞄から上履きを取り出して履き替える(登校靴は鞄にしまう)。これに関してはもう習慣と化した。俺は學習する人間やからな。こんな場所に私を置いたりなんかしたら確実に盜られるか壊されるかの仕打ちをけることになる。だからここにはいつも何も殘さずに家に持ち帰っている。そのせいで毎日荷が重い登下校を強いられている。
教室にる。クラスメイト全員が會話などを中斷して俺を見やる。僅か1秒以の沈黙の後すぐにいつも通りに戻っていく。俺が教室にる時だけいつもこの儀式めいたリアクションをするのはいったい何なのか。この時點で軽くめなんじゃねーかって思うのは俺だけか?なぁおい。
けど...こいつらがやってることが如何に小さくて軽い行為だったのかが、教室にってすぐに思い知ることになる。
「......邪魔や、後ろに下がれや」
真ん中の列の後ろから二番目が俺の席になっているのだが、現在椅子が引けず座れない狀況になっている。理由は単純、俺の後ろの席の奴が機を俺の椅子にくっつくくらい前に出している。さらには俺の前の席の奴がこれまた椅子を俺の機にくっつくくらい後ろに引いている。これでは俺は著席することが出來ないでいる。
「はぁ?聞こえませーんwwこの鼻くそ野郎www」
俺の抗議に対し俺を侮辱してそう返す低長の短髪で猿みたいなキモい面しているゴミカス野郎......小西介《こにしようすけ》を睨む。それを見た小西が一瞬不快気に顔を歪ませる(こっちはもっと不快なんじゃクソチビが!)が、すぐにキモい笑みを浮かべて前方へ顎をしゃくる。
「座れへんねやったら前に言えや」
振り返れば俺の機に椅子をくっつけて、足を機に乗せながらクラスメイトと談笑している男子生徒...やや坊主頭のニキビ面をしている、これもゴミカス野郎の...清水博樹《しみずひろき》がいる。いや正確には、時々こちらを一瞥しては悪意含む笑みをらしてやがる。二人はグルになって俺を辱めているんやとすぐに確信する。
「小西、清水...お前らはそうやって気にらない俺に嫌がらせをまだするんか?こんなくだらない稚じみた嫌がらせをよ...。はよどかせや。座るのに邪魔やっ!」
二人を互に睨みながら低い聲でそう告げるも二人は依然としてキモいニヤニヤ面を浮かべているだけだ。清水に至っては俺の方を見てすらいない。完全に馬鹿にして舐めくさり、俺に悪意ある工作をしてやがる..!
「どけって、言ってるやろォがっっ!!」
ドガっと小西の機を蹴り倒して椅子を下げる。次いで清水の椅子を強く蹴りつけて武力行使手段で席を移しろと訴える。
こんなやり方は褒められるものではない、俺の立場と俺に対する心象を悪くする要因になりかねない。そんなことは分かっている。だけど俺には味方と呼べる奴がこの教室には存在しない。擔任教師もまだ來ないし、俺自で解決しなければならない。だからこういうことしか出來ないでいる。自分も程度が低い人間だってことは分かっている。だがこんないたずらに悪意を持った嫌がらせを集団で仕掛けてくるこのクズどもよりかは絶対にマシや...!
「おい杉山...テメェ介に何してるわけ?」
金髪でピアスをしていて服裝はカッターシャツを著ておらずカラーシャツだけで下はボンタンズボンを穿いてイキった格好をしている男子生徒がガムを噛みながら倉を摑んで睨みつけてくる。
「お前こそ、予鈴が鳴ってんのに何でまだよその教室に居るわけ?中村一輝《なかむらかずき》...はよここから消えろや」
「ンだと、このキャ野郎の分際が!いつも俺らにボコられてる雑魚がっ!!」
俺の不遜な言いに逆上した中村が俺を貶しながら拳を振るおうとした時、擔任の教師が教室にってきた。俺らの狀況を目にした中年ババアの教師...江藤《えとう》は「またか...」と言いたげな顔をしながら俺らを注意する。
「中村、早く自分の教室に戻りなさい。杉山も席に著きなさい」
江藤の言葉になおも食い下がろうとする中村をシッシッと追い払う仕草をしてこの険悪だった雰囲気を霧消させた。だが中村は去り際に俺を睨んで何か呟いた。
「...後で締めるからなテメェ」
何の迫力も無い脅し文句を吐き捨てて教室から出て行く中村に俺も心で悪態を吐く。あんなイキり不良など、一人なら俺の力でどうにでもできるが、ああいう手合いには必ず同じレベルの仲間がいるわけで、今日も俺は徒黨を組んだあいつらに勝つことはないんやろうなと嫌な気持ちに苛まれながら席に著く。
後ろから小西が小聲で「後で潰したるわ」と言ってくる。このゴミカス野郎も中村同様一人では俺にロクに何も出來ない雑魚だが、他の不良どもとつるんで俺を攻撃しにきやがる最低小クズだ。今月の席替えしてからずっとこの調子でマジで鬱に陥っている。
前を見ると清水が悪意含んだ笑みを浮かべて俺をチラ見している。コイツも小西ら程ではないが、常に悪意あるちょっかいをかけて俺を辱めてきやがる小悪黨のクズだ。
(......休み時間になったら俺はまた...。マジでこのクソ學校辭めたい......)
先のことを思いながら俺は虛ろな目で授業の準備をした......教科書とノートが汚されている。後ろから嘲り含んだ笑い聲が聞こえた。
もう何回目か分からない汚された勉強道を眺めながら、俺は後ろのゴミカス含む全ての生徒《ゴミクズ》どもに殺意を持った――
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