《転生して帰って來た俺は 異世界で得た力を使って復讐する》23

目にも止まらない速さで後ろを取って、そのまま剣を突き刺す。奴には俺のきを捉えていないと、そう高を括っていた。

しかし結果は、俺が奴にフェイントをかけられ、無様に地に伏すこととなった。

奴は小さく上に跳んで俺の真上に移して、そこから俺の背中ど真ん中に掌底のようなものを叩き込まれてうつ伏せ狀に地面に強く...それは強く強ーく叩きつけられた。

「ひゅ―――ッ」

肺の中の空気がほぼ全て吐き出され呼吸が止まる。

後ろをわざと捉えさせて俺に慢心と隙をつくらせて、こうして俺にダウンを取らせた...ってところか。

地面にダウンしたのは數秒の間で、すぐに上空へ飛んで浮かぶ。ヒビがった肋骨を癒して力を回復させる。

だがそんな十分な余裕を許可する敵ではなかった。リリナは纏った拳を振るってくる。咄嗟に両腕をクロスしてガードする。腕には鎧を錬してある。常人が毆ればその拳と腕が破壊される度をほこる

が、

「そ~~~~ぉれっっっ!!」

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バキィィ、ゴ...ドォン!!

だが結果は、リリナの拳は鎧を破壊しさらに俺の両腕を破壊して俺を吹っ飛ばして終わった。

どうにかを取って、両腕を癒しつつ地面からいくつもの大砲を錬して、リリナを集中砲火する。

だが先程の流れで學習してる俺はそれでダメージを與えたとは思わずにすぐに次の行に移る。自に魔力でつくった丸いシールドを展開して防態勢をとる。このシールドはにできてるから外がしっかり見えるし移もできる。大剣を持ちながら駆け回りリリナを警戒する。

煙が晴れる......その直前にその聲は聞こえた。

「勇者の頃と同じ、いえそれよりもし強くなってる。きに無駄が無く次を予測してすぐに行しようとしてる。流石だわ。魔王軍との戦いが終わっても自分を磨き続けてたのね。強い、強いわ...けど――――

私も凄く強くなる為にいっぱい努力してきたから、負けない!」

煙の中から、近接武にもなる魔法杖を振るおうとしているリリナが飛び出してくる。シールドに激突、數秒拮抗してシールドが割れる。それを予測していた俺は溜めをつくっておいた大剣の一撃を奴に叩き込む―――杖と打ち合う!!

ギギギ...と拮抗して火花が散る。だが地に足をついてる分、踏ん張りが利いている俺に利があったおで、リリナを何とか押し返した。

浮いているから下半の力があまり発揮されないリリナ相手に、溜めをつくって全に力をれられる狀況にあった俺がやっとの思いで押し勝った構図だが...。裏を返せばハンデを負った相手に全全霊でかかってやっと勝ったという、力の差がはっきり分かるという。

「はぁ、はぁ...っ」

「.........」

加えて息をしている俺に対して、リリナは平常のままで息などしていない。

今のやりとりでどっちが上かがはっきり分かっちまった...。

「これが......あのリリナ王やと?神になると、そこまで化けるのかよ......っ」

「數十年間ずっと鍛錬して戦い続けてきたから。くぐってきた修羅場の數は勇者だった友聖と引けをとってないよ。ううん、きっと友聖を超えてる」

「大した自信やな...。まぁ俺としては、長年強敵と戦わなかったから、そのブランクもあるんやろうけど...。事実、非戦闘員の王やったお前とは明らかにかけ離れてる。よほど、えぐい強化をはかったんやろうな......」

「この時の為に必死だったから...友聖を想い続けていたからここまで來られた。

あなたとこうして向き合って話をする為にっ!」

「話ねぇ?さっきからの攻撃といい、殺し合いの間違いじゃねーの!?」

即座にガトリング銃を錬して連。魔力も込めているから一発で人々に破壊する威力をもつ。さらに銃にもある程度改造を施している発速度をマッハ數十にしており1秒で千発は撃てる代や。まぁ撃つ人間が貧弱やと反で自するけど、撃ち手が俺やからそこは問題無し。

俺がんでからガトリング銃が全弾出し盡くすまで僅か2秒のこと。

そして肝心の標的は......

「話合いをしたいというのは本當よ。最終的にはあなたを“この世”から葬るのは事実だけど」

またも涼しい顔をしたまま、全弾を奴のれるかどうかの距離で止めていた...。あれは斥力...無屬の重力魔か。

リリナは弾を徐々に自から引き離して、額に管をし浮かべながら全弾を塵にして消した。またも改造した近代兵が敗れた。

だがそれすらも読んでいた俺は、銃の連と同時に放っておいた粒子サイズの弾を、ガトリング弾が塵になって消えたと同時に発させた!

小さいからといって侮ってはいけない。本來あの弾は直徑1mを超える大型で、それを粒子に圧させている。発の威力は見ての通り、人を數百人軽く殺せるものや!

「っ!げほ......っ」

今のは効いたようで、両腕両腳に大火傷を負って俺から距離をとる。あの威力の発をくらって部位一つ欠損しねーところは流石は神とやら。まぁここまでしてやっと奴に傷を負わせられた。

そしてこのチャンスを無駄にする俺ではない。

「死にやがれ。塵一つ殘らず消えて無くなれ」

膝を著いているリリナに、消滅をもたらす線を放つ。魔王軍幹部を容易に消し去った実績がある極太いビームが、リリナを跡形無く―――

“メタトロン”

ドォ――――――――――ッ

「く、そぉ.........っ!!」

―――消すことは葉わなかった。リリナもまた線を放って俺のを相殺して消し去った。に満ちた超濃の魔力は俺をも消そうとして、俺は瞬間移線をどうにか躱した。

「“神の恩恵”」

奴のが青くると、大火傷が無くなっていき四肢が治った。やっぱり治療魔も使えるか。チャンスやと思ってた今の一撃がまさか破られるとは......っ

「くそ、が...!あれだけ最良の攻撃をいくつも仕掛けたのに、俺が疲弊しているだけかよ...!お前がそこまで強くなってるとか...っ!これが神か、クソが!!」

ぜぇぜぇと息切れしながら悪態をつく俺に対し、リリナは元の艶あるを見せて杖を構えている。

「友聖、あなたはあの頃よりも強くなってるわ。けど...私はその上を行ってる。もう分かったでしょ?このまま抵抗してもあなたがただ苦しむだけ...。お願い、もうそのまま何もしないで私に倒されてちょうだい」

また投降...というか大人しく死ねと言ってくるリリナを、俺はくそくらえとんで特攻する。

そこからは......奴のワンサイドゲーム。

徒手戦...骨を折られ臓損傷。剣戟...全切り刻まれる。魔合戦...撃ち負ける。

どう攻めても全て跳ね返されて打ち伏せられて、殺されかける。

俺とリリナとの間にはっきりとした力の差がある以上、戦いが長引くはずもなく...俺はついに地に伏すこととなった―――。

「俺が...力を手にした俺がまさか、こんな一方的にやられるとか......何やねんこのクソ現実......っ」

「友聖...」

怒りと悔しさに歯を軋ませている俺を、リリナは俺を悲しむような顔で見下ろしていた。

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