《No title_君なら何とタイトルをつけるか》アイク・ザック

私は至って普通の家に生まれてきた。だが、あの日を境に変わっていった。

「す、すみません!私は本當にこれだけしか持っていないんです」

學園の校舎裏でタチの悪い輩に私は「持ち金渡せ」と絡まれていた。それは前もその前もずっと前から続いていた。

「お前、本當 普通だよな!しは役に立てや!」

3人の輩のうち1人が私を蹴り飛ばした。あまりの苦しさに吐き倒れた。

「うわ、汚ねぇ」

3人の輩はそれでも暴力を振るってきた。「もう、嫌だ」「辛い」などと思っていた私の前に救世主が現れた。それは冷たい目をしながらも勇敢で無想で不用な人だった。

「おい、お前等。學園でそういう問題を起こされると私に迷がくる可能がある…だから大人しくしてもらいたい」

「は?誰だよお前!」

「…!あぁ~実良家の長男じゃないか?」

「へぇ…坊っちゃまがそんな勇敢な人だなんて意外だねぇ。その顔、気に食わないな…死ねよ」

3人の輩は一斉に彼に襲い掛かったが瞬きをする間に3人の輩は倒れ込んでいた。

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「…」

彼は私を見た後去って行った。

「あ、あの!有難う座いま…行ってしまった…會った時に禮言わなきゃ…」

私は彼に対して妙なを抱いた。

「…心臓が苦しい」

それから私は彼にもう一度會って禮を言うために時間があれば學園を探し回った。

3人の輩があの日名前を言っていた…聞けば教えてくれるだろうか?しかし3人の輩はあの日から私に何もして來なくなった。

私は結局、3人の輩に聞くため近付いた。

「あ、あの…!!」

「…っ!!に、逃げろ!!」

3人の輩は私を見ると走り去ろうとした。

「待ってください!お聞きしたい事があるんです!お金なら持ってきました!」

3人の輩はし止まって戸った顔をしながらも私の渡したお金をけ取って渋々彼の名前を教えてくれた。

「あいつの名前?…実良 俐亜武だぞ」

「俐亜武さん…あ、教えてくれて有難う座いました」

3人の輩は逃げる様に去って行った。

彼の名前という報を頼りに先生達に聞き回った。すると直ぐに彼の居場所を見つけることができた。

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「実良 俐亜武 中等3學年…Aクラス」

彼は學園では最年の優秀な生徒でありながら來年は海上団 一等兵に進級する事が決まっているらしい。

この國立SLS育胡蝶ヶ丘學園は日本の全団と繋がっていて中等部から団員になる事は許可されており希する者は學園を出て國のために団員として盡くすことが出來る。が、學園の大半の生徒は高等から大學…もしくは卒業後に団員として働く者が多い。

「せっかく見つけたのに殘り1年しか會う事の出來る機會がない…私も希しようかな」

私はその後 來年から海上団の団員になる事を希し無事 許可された。あの日から何やかんやで2週間が過ぎた…俐亜武さんに會いたい 禮を言いたいそんな思いは段々と強くなっていき桜も散り夏の気配がする風景の中 誰もいない広い図書室の奧の角で俐亜武さんを見つけた。

俐亜武さんはどこか寂しそうな雰囲気を出しながら分厚い本を出して読んでいた。

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「…勉強以外の本、読むんだ…」

思わず聲に出してしまった私に気付いた俐亜武さんは私を見てきた。

「…私に何か用ですか?」

俐亜武さんは睨み付けるように私を見てきた。

「い、いえ…あの!何もありません!」

「では 此処から離れて頂けますでしょう?靜か……」

俐亜武さんの言葉を無視して私は言った。

「えっと、いや!有難う座いました!」

「…?」

俐亜武さんは揺を見せた。

「あの…何なんですか?」

「実は…私 俐亜武さんに助けて貰って、禮を言わなきゃってあの日からずっと探していたんです…あの、本當に有難う座いました」

「…済みません。私 覚えていないんです」

「そ、そうですよね!私みたいな暗な奴…覚えてる訳無いですよね」

「…」

「申し訳ございません!私事をペラペラと…」

「構わない…」

俐亜武さんは冷たい黒の瞳で私を見ていた。

「名前…何ですか?…」

「え…私 佐久 藍空といいますっ…!藍空と呼んでください」

「…藍空、髪に桜の花びらがついていますよ」

「…!え、ど、どこ!?」

私は髪を掻き回した。それを見た俐亜武さんは微かに微笑んだ気がした。

「待ってください…取ります」

俐亜武さんは私の頭に手をばし花びらを取り私に渡した。

「え…あ、有難う座います」

「いいんですよ…」

私は俐亜武さんと話をした。俐亜武さんは段々と寂しい雰囲気から楽しそうな目を見せた。それを見た私は妙なの正に気付いた。窓から最後の春風らしき風が吹いた。

あぁ…このというであろう。

そう思った私は俐亜武さんを前にして心臓が押さえつけられるような苦しさに襲われた。

「藍空…私はもう帰る」

「え…あぁはい!また明日!」

私は大きく手を振って振り返ることの無い俐亜武さんを見屆けた。

私と俐亜武さんが出會い秋の季節になろうとしていた。家に帰る方向が同じだった私は毎日のように俐亜武さんと帰っていた。

「じゃぁ…気をつけて帰ってくれ…」

「はい」

帰り道の途中にある実良家の屋敷は大きく私のような一般家庭の家より何倍も立派だった。

「…俐亜武さん。最近は酷く顔が悪く疲れてそうです」

「…あぁ。気にしないでくれ」

俐亜武さんはそれ以上は何も言わずに家にっていった。私が家に帰り著き2時間が経とうとしていた。勉強をしようと鞄を開けると俐亜武さんのノートがっていた。

「これじゃぁ、俐亜武さんが困るだろうな…屆けに行くか…」

私は急いで家を出て俐亜武さんの家に辿り著くと目を見開いた。2階の一室の窓から火が出て煙が出ていた。実良家の屋敷は騒々しく私は急いで門を叩いた。

「あの!済みません!」

扉は開き使用人が出てきた。

「申し訳ございません。只今立て込んでおりまして…後日 いらっしゃってください」

使用人は焦った様子でそう言い私の話は聞かないで直ぐに扉を閉めた。

「ノートだけで…も…」

私は仕方なく渋々家に帰った。

翌日 俐亜武さんとは話す事が出來ない狀態だった。俐亜武さんの様子は酷く悲しそうで出會った日より冷たく暗い目をしていて、私はもう昨日までの俐亜武さんを見ることは出來ないだろうと悟った。

中等部を出るまで結局 俐亜武さんと関わる事は無かった。

海上団の団式 別の所で整列している俐亜武さんを見つけた私は基地に上陸した後 話しかけた。

「…っ俐亜武さん!」

「……あぁ佐久 藍空さん?」

俐亜武さんは私の事は藍空とは呼ばなかった。

それから俐亜武さんは大きな功績を挙げて特別進級で副団長まで登り詰めた。進級式の日 俐亜武さんが1人で廊下を歩いているのを見かけた。背後から怪しい男が俐亜武さんに襲い掛かろうとしたのを止めようと私は持っていた拳銃で男を撃った。その後 私も副団長の命を守ったという功績で団長直屬の部下になった。

「…アイク・ザックと申します。宜しくお願いします」

団長は男ながらものような綺麗な人で団員達から好かれていながらも恐れられていた。

「宜しくね」

団長は優しく微笑んだ。

「あの…ご質問があるのですが…」

「…?どうした?」

「何故 私のような者が団長直屬の部下なのでしょうか?噂だと補佐が団長にはおられないと聞いたものでして…」

「あぁ~実は補佐を譲ったんだよ。僕には補佐は必要ない…けどいてくれる部下は數人必要なんだ」

「そうだったんですか…」

私は団長直屬の部下の1人として勵んだ。時々 副団長(俐亜武さん)を見かけても挨拶程度しかする事は出來なかった。

そんな日々が過ぎて行き、団長は団員の數人と最近 仲が良くなったようでご機嫌だった。その様子を近くで見ていた私は2階の部屋から此方の様子を羨ましい…憎い…ような目で副団長が見ていた。私はその時 副団長が変わった原因を分かる事が出來た。「副団長は…1人が寂しかったのだろうか」私がノートを屆けようとした翌日 副団長に無理矢理話しかけていたら何かが変わっていただろうか?あの日 家に帰らせずにいたら変わっていただろうか?それより前から異変に気付いていれば…副団長は寂しくなかったはずだ…そんな後悔の念を私は副団長にある夜ぶつけた。

「…ではアイク 私の役に立ってくれ」

「分かりました。私は…私だけは副団長の味方です」

その日から私は副団長の願(団長の座を奪う)を葉えるために作戦を提案したり小さな実踐を功させていった。本番の時のために団員達を副団長の仲間にさせようと弱味や同・共を持たせた。副団長の本當のみの原因は「ただの嫉妬」何でも用に副団長以上にやりこなす団長を憎んでいたのだろう。それに気付いていながら私は副団長の偽の願を葉えるため全力を盡くした。

畫竜點睛の時 私は団長を裏切り副団長率いる反逆者の1人となった。

そして私と団員達は死んで行った。グレイに撃たれた私は後悔した。

「最後くらい…思いを伝えておけば良かった」

私の瞳からは涙が流れ 副団長の姿が脳裏に浮かんだ。男が男を好きだなんて言ったら笑われるだろうな…けど、副団長…どうか生きていてください。貴方は周りから悪人と言われるだろうが…私は貴方を……。

アイクと反逆者達を乗せた戦艦は深く冷たい海の底に沈んで行った。

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