---西暦2500年 大都會・六英むえい

ビルが立ち並ぶ大都會で1人海の見える公園の原っぱで寢そべっている男がいた。

「………んっ、んん～～」

黒い髪に黒いスーツ、黒い靴、黒い鞄。とにかく全て黒に統一したなりをしていた。

年は20代半ば、背丈は170くらいでし細めの格をしている。

黒ずくめの男は寢ぞべりながら欠をし背びをした。

男は目をりながらゆっくりと起きあがり周りを見渡した。

「ん～～、ココ、何処だ？」

---六英 某ビル街にて

「待ちなさ～い！」

ビル街を走り回っているが逃げまくっている男に警告をしていた。

だが男は警告を無視して逃走を続けていた。

「ったく！逃げんなっつてんのよ！」

金髪のツインテをなびかせながら男を追いかけていた。は舌打ちをすると懐から小さい瓶を取り出した。

「い立て、我が闘よ！」

そう言うと小さい瓶の中にっていた赤いの様なものを口にれた。

「銃機じゅうき・鬼蜂おにばち！」

---六英 記念公園周辺にて

「やっぱ、思い出せないなあ～～」

黒ずくめの男は必死に記憶を辿ろうとしていたが辿るどころか自分が以前何処に居たかも自分が何者かも思い出せ無かった。

「う～～ん～～…、駄目だ！何も思い出せ無い」

どうやらこの男、記憶喪失になっているらしい。覚えている事と言えば自分の名前と…

「『スフィア』って所に行かなくちゃいけないんだよなぁ～」

何故かその事だけは覚えていた。

「取り敢えずスフィアって所に行けば何か分かるかもしれないからまずはそこに行くか」

そう言って男はビル街の方に歩いて行った。

---『ザザッ、もしも～～し！こちらカンナ。ターゲット捕獲完了したからとっとと迎えに來て、どうぞ！ザザッ』

『ザザッ、こちらリョウコ。オッケー！すぐに迎えに行くから待ってて、どうぞ！ザザッ』

ツインテはさっき逃げた男を無事捕まえていた。男を縄で縛りつけた後、仲間と連絡をとっていた。

「クソッ！放せやっ！！」

男は必死で抵抗していたがは上から目線で言った。

「うっさいわね、放すワケないでしょ！バカじゃない」

「クッ！！」

はちょっと毒を吐いて男を黙らせた。

それからしばらく仲間を待っていた時だった。

---ドウゥゥーン

「！！」

近くで凄い大きな騒音が聞こえ地鳴りがしたのをじた。は驚いて周りをキョロキョロした。

すると、先程捕まえた男の姿が消えていた。

「あ、あいつ何処いった？」

し苛立ちをじながらも周りを見渡すと逃げた男の姿を見つけた。何故か縛った縄も解けていた。

「あ、見つけた！待ちなさ～い！！」

男を追いかけるは公園の方に向かって走っていった。