《BLOOD HERO'S》episode2 #1「対異能力人対策組織『スフィア』」

---「---、---」

誰だろう?聲が聞こえる気がする。

誰かは分からない。でも何だか懐かしく聞く聲だ。

(誰だい、君は?)

そう言おうとしたが聲が出せない。

「---、---」

また、呼んでいる。

(誰だ、誰何だい?)

必死に聲を出そうとしたが全く聲が出せない。

(此処は、何処何だい?)

真っ暗闇で何も見えない。だけど必死に聲を出そうとした。

(待って!待ってくれ!!)

---「ハアッ、ハアッ!」

すると炎の周りが明るくなった。イヤ、正確には自分が目を閉じていてようやく目を覚ます事が出來たという所か。

はいつの間にかベッドで仰向けになって寢ていた。

「何かイヤな夢でも見たのかしら?」

すると橫から聞き覚えのある聲が聞こえた。

「それとも単純にあなたの寢つきが悪いだけ?」

そこには柑菜が壁にもたれかかって炎の方を見ていた。

「ココは?」

まだし息が荒れている狀態だが今の狀況を確認する為、柑菜に問いかけた。

「言うと思った。ココは私達の職場のスフィアって所であなたは個室に運ばれてそのまま寢かしてたの」

柑菜は分かりやすく簡潔に説明してくれた。

(ここがスフィア?)

は周りを見渡して見た。壁は水で統一されていて部屋にはベッドとロッカーが1つあるだけの殺風景な部屋だった。

周りを見渡していたら柑菜は突然勢を戻して部屋から立ち去ろうとしていた。

「何処か行くの?」

は立ち去ろうとした柑菜に問いかけた。

「あなたに會わせたい人がいるから呼んで來るからちょっと待ってて」

そう言うと柑菜は部屋を出た。

(會わせたい人?誰だろう?)

---それから10分後、

プシュー

部屋の自ドアが開くと柑菜と男?の人が立っていた。

「やあやあ、君が黒崎 炎君だよね!」

その人は笑顔で話しかけてきながら部屋にって來た。

「ハイ、そうですけど…」

取り敢えず返事をする炎

白いスーツに白いマントの様なもの著ている。髪は薄紫で顔はっぽい顔をしていて聲を聞くまでは男かどうか分からなかった。そして赤いフレーム眼鏡を掛けている。

「君の話は柑菜から聞いているよ。まずはお禮を言わないとね」

「あ、いえ、こちらこそありがとうございます」

はぺこぺこ頭を下げた。するとメガネ男はクスクス笑った。

「イヤ失敬、そう言えば自己紹介がまだだったね。私はここの責任者を任せられてる志村しむら 蔵之介くらのすけという者だ。よろしくね」

志村は自己紹介すると握手を求めてきた。炎はそれに応える様に握手をわした。

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