部屋を出るとさっきまで數人いたハズが志村を除いて1人になっていた。時間を見るともう12時を超えていた。

 (もうそんな時間になっていたのか？皆、晝飯にでも行ったのかな？)

 話を聞いていただけでもう3時間以上経っている事に驚きながらも取り敢えず一旦部屋に戻ろうとした。

 「あ、あの！」

 その時、ふと聲を掛けられた。炎の前に立つの子が聲をかけてきた様だ。

 黒髪ロングにすらっとした型。ではあるが柑菜とは違いどこか大人っぽい雰囲気を出していた。

 「あの、新米さんですよね？私、白舞しろまい　涼子りょうこって言います。よ、良かったらなんだけど…」

 涼子は笑顔で自己紹介したかと思うと、し頰を赤らめて恥ずかしそうにしている。

 (かな子だなあ)

 炎は心の中でそう思った。

 「良かったら一緒にお晝食べませんか？」

 ---それで涼子のご好意で一緒に晝飯を食べる事になった炎。

 (折角だし他の人達と流しておかないとな！)

 別に腹を空かしている訳では無いが他の人達の事も知る為、涼子のいをけたのだった。

 4階にある食堂に向かった。食堂の食事は食事擔當の人が作っておりメニューが富で自分が食べたいを擔當の人に口頭で言えば基本何でも作ってくれる。

 炎は適當に蕎麥を頼んだ。

 ---2人はそれぞれ注文したをトレーで運びながら適當な場所に座った。因みに涼子はパスタを頼んだ様だ。

 「急にゴメンね！初対面なのにイキナリっちゃって」

 席に座るや否や涼子は申し訳なさそうに言った。

 「全然構わないよ。むしろありがとう！ちょうど、んな人と話してみたかったし」

 炎は気を遣わせない様にフォローした。

 「ありがとう！実は柑菜から話聞いてて気になってたの！」

 「柑菜と仲良いんだ」

 「うん！柑菜とは同期で私にとっは大切な友達なんです！」

 そう言う涼子の顔は楽しそうな顔をしていた。柑菜とは本當に仲が良いみたいだ。

 「あ、炎君とも仲良くしたいと思ってるから…」

 涼子は付け足す様に言った。

 「うん、ありがとう！こちらこそよろしくね涼子ちゃん！」

 ---話は思いの他盛り上がり、話は炎自の話になった。

 「炎君って記憶失くしてるんだよね！あっ、ゴメン！！」

 「イヤ気にしなくていいよ！本當の事だから」

 「ソレってどこまで覚えて無いの？」

 「俺が覚えてるのは自分の名前とスフィアって名前だけだった。もっと言うとの名前とか一般的な事とかぐらいなら覚えてるけど…」

 「じゃあ、逆に思い出せない事って？」

 ガツガツ質問してくる涼子に炎は正直に答えた。

 「自分の過去の事は全然覚えて無いんだ！自分が何者で今まで何をしてきたのか何１つ思い出せないんだ！」

 「そうなんだ…」

 その言葉の後、しばらく沈黙が続いたが炎はゆっくりと口を開いた。

 「でも、大丈夫だよ！きっと思い出せるさ！その為にココに來たんだ！」

 「炎君…」

 「上手く言えないけど、ココでならきっと何か思い出せる気がするんだ！拠なんか無いけど、でもこの場所でなら何か思い出すきっかけはあると思うんだ！」

 珍しく熱弁する炎。

 「炎君がそう言うんだったらきっとそうだよね！私も何か手伝える事があるなら手伝うよ！」

 すると涼子は突然立ち上がり炎の手を強く握った！

 「あっ、ゴメンナサイ！」

 涼子も流石にやり過ぎたと思ったのか慌てて手を引っ込めた。

 「イヤ、大丈夫だよ！でもありがとうね、涼子ちゃん！」

 こうして2人は食事を終えその後炎は自分の部屋に戻っていった。