《こんな俺でもをする》

鈴からの話が全て終わった後、俺の目にはがなかったと思う。

元々は、俺と言う『存在』が無かったことが確信した。あの家族とかの暖かい思い出や悲しい思い出は全て俺のものではなく中に眠っている零と言う人のもの…。

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信は、肩を震わしていた。その様子を見ていた鈴は心配をせずに「だから言ったのに」と小聲で言って目線を斜め下に落としていた。

一度、部屋が靜寂に包まれた後、靜寂を破ったのは信の一言だった。

「鈴は俺と零、どっちを選ぶ」

「そう言われても、一応信君を優先したいけど零が本當の人格なら…」

鈴がそう言いかけた時、信が部屋を出て行った。

午後6時頃になりあたりが帰宅ラッシュの時間帯になっても、信は鈴の前に顔を出すことはなかった。

だが、その時。

鈴と零が合って話していたあの空き地に信とチンピラみたいな5人組が中心にいた。

鈴が駆け寄って行こうとした瞬間、一人のチンピラがナイフを持って切りつけに行った。

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後、30センチと言う所でナイフを持っていた手が吹き飛んだ。そこには、青ざめた顔の男4人と手が片方なくなって踠いている男がいる狀況だった。

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私が此処に來て數秒の間に信君がおかしいことがすぐにわかった。

「遅かったか…」

その一言と同時に後ろから、一人のの子が歩いて來た。

「こんばんわ、自己紹介してる暇ないから、君も能力者なら手伝って」

そう言いそのの子は空き地に足を運んだ。

私が目を離している間に信君が手が無くて踠いている男の四肢を切り落として笑って持ち上げていた。

「信君!やめて!」

私が聲をかけると持ち上げていた男から手を離してこちらに視線を移した。

「何で、こいつらは俺を殺そうとしたんだぜ?殺す気があるなら殺される覚悟があるって事でしょ?」

「だけど…」

「やめろ、無駄だ」

私の言葉を遮って言葉を発したのは、隣のの子だった。

そして、そのの子は一歩前に出て信君に語りかけた。

「やー、久しぶりだね。信…嫌。零だったか?」

その一言に信君はピクリと反応して顔を上げて不気味な微笑みを浮かべた。

「誰だい君は」

その一言に合わせての子は腰に帯びていたナイフを抜いて、格闘の構えをとった。

「君がそれを使えるのはおかしい!?」

が一緒なら粒子回路の軸を解除して一部だけ使えるようにした」

信君は言葉と同時に右手を橫に上げた。その腕は月のに當たって見えるのがやっとこだったがその腕は一度見た事がある。

「何で君が《鬼神化》の力を制できる!」

そう、その見覚えは零に見してもらった《鬼神化》と全くと言っていい程に似ている腕だった。

その會話が続いて約30分が経ったその時、甲高い銃聲が聞こえた。

その銃聲が聞こえた時と同時に信君の左腕が飛んだ。

だが、その飛んだ腕は3秒もせずに黒い粒子となって消えて行った。その消えた粒子が信君の左腕に集まると左腕が綺麗に治っていた。

「鈴、君は本當の事を言うと俺より零方がいいんだろ?」

私はいきなりの質問に戸っていた。

その理由は…

「君は多分、零に惚れているだろ」

図星だった。私は返す言葉もなくただ黙り込んで下を向いていた。

「君だけは、信用していたのに。何で皆、『零』を選ぶんだ。俺の記憶だと思っていたあの暖かい記憶も、皆と遊んだあの楽しい記憶も、喧嘩した記憶も全部が…俺にとってはただの偽。小學四年頃から薄々は気づいていたよ。だけど、それは絶対にないと思っていたから、こんなにもショックをけているんだよな。だけど、俺の本の記憶が作れて行った日々の中で君と出會った。だけど、選んだのは零だったか」

信君…信は、怒り、悲しみ、嫉妬を私に語りかけていた。

「私は…」

「自分の気持ちも言えないで「協力する」とか軽々しく言わないでしかったなー」

「第一部隊、零もとい信の確保を」

隣のの子は、いつのまにか後ろにいた部隊の人達に命令をしてその人達は信の元へ走って行った。

「君たちも、親、家族、親戚とかに言は言ってきた?俺を殺そうとしてるんだったら殺される覚悟はあるんだよね?」

その一言で第一部隊は、半分程の池になった。

「私は信を救いたい!」

「救うって何から…もう遅いんだよ。こ・ね・こ・ちゃん」

私を馬鹿にするように放った言葉と一緒に怒りと殺気を混ぜた微笑みを向けてきた。

「救いたいんだっら。殺される覚悟ができてからにしな。人生楽しまなきゃ損だよー」

信はその場で抜刀の構えをとって、何かを唱え始めた。

「粒子軸、逆軸。理軸、解放。粒子限界、最大上限。『この靜寂を切り裂いて、全ての時を止めて見せよう《明鏡止水》』」

何もない、黒く染まった右腕を早く抜刀したと思ったら信の周りにいた第一部隊の人達が全員と下半が別れるように綺麗に水平に斬られていた。

「な、何があった」

隣のの子は何が起きたか分からなくなって目を見開いていた。

私も何が起きたかあまり把握していなかった。

真っ二つになった兵士達の真ん中での雨に打たれなが黒い刀を持っている信。

「君に期間をあげるその期間で…こんな僕を救えるかな?楽しみだな」

その殺気がこもって冷たい一言を殘して信はその場から姿を消した。

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