《サブキャラですが世界と戦います》親友パワー

昨日能力を見せ合ったあと、オレ達はそのままくだらないことを話し続け、今までの疲労が溜まっていたのだろうか、ぷつりと糸が切れたように倒れ、泥のように眠り続けた。

そう。眠り続けた。

「ねぇ、アオ。今何時?」

「…朝5時だ」

「わぁ〜學校に間に合うね。で、今日何日?」

「…四月21日だ」

妙に明るい聲で問いかけるオレにアオはし沈んだような聲で答える。今日は四月21日の朝5時。アオの家に泊まったオレも今から準備すれば學校に間に合う。

でも、大事なのはここからだ。

「オレ達が能力見せ合ったのっていつだっけ?」

「………4日前の、四月17日だ」

「…やっちゃったね」

「…やってしまったな」

どうやらオレ達は4日も學校を休んで眠り続けて他みたいです。…やばいね。

とりあえず準備をしなければとオレは荷(學校の鞄)を持ち、家への道を歩く。

あの會話をしてすぐに、能力が発癥したのだから特にお咎めはないだろうという話になったが、元無能者からするとやっぱり學校をサボるというのは抵抗がある。

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と、言うことでオレは帰宅と準備を済ませ、アオは準備を終わらせていたのか付いてきたのでいつも通り一緒に登校した。

…のが、今日の朝の事である。

そして今は晝休みだ。正直能力が発癥し始めてから學校の授業などあってないようなものなので常に休みのようなものだが。

「にしても、隨分と教師達の態度が違うんだな。4日休んでも 疲れてたのか? だけだとは…」

「あー、それね。能力発癥が親から伝わってたんだろうね」

今朝オレ達が登校した時、明らかに教師達の態度が違った。恐らく親が既に伝えていたのだろう。でなければまず基地にいる時點で叩き起こされる。

ちなみに叩き起こすと言うのは文字道り毆ってくる。鈍とか使って。比喩とかじゃなくてリアルに。

「…そうか。こんなに態度がころっと変わると微妙な心境になるな」

「そこは慣れだよ。ふぁいとー」

「驚くほど気の抜けた応援ありがとう。まぁすぐ慣れるだろう」

「傷が塞がる頃には慣れきるとおもわれるよー」

「お前もまだ塞がってなくないか?」

「うん!慣れてないよ!違和凄いね!!」

「…お前と言う奴は…」

オレは能力発癥して1週間と4日。アオは4日。そんな短期間で1年間ろくに手當もされず増やされ続けた傷が塞がるわけがない。

というかもう跡が殘り続ける傷も多數あるだろう。おでオレ達は今立派なミイラ男だ。

ちなみに顔は傷があると気持ち悪くて見てられないという事で怪我なめである。

「あ、そういえばですね親友さん。オレ試したいことがあるのですよ」

思いっきり會話を変える。まぁアオは何だかんだのってくれるしいいだろう。

「急だな…なんだ?」

「昨日さオレ達お互いの能力いいじに使ったじゃん?」

「昨日じゃなくて4日前な。まぁ、そうだな割といいじに使えた」

そう。アオが水を吸い出してオレがかすなんてかなり難しいことだ。でもそれがアッサリできた。

「それってさ、凄くありがちだけど、親友パワー…相がいい、仲のいい人とだと能力がいいじに使えるみたいな奴なんじゃかいかな?」

「!たしかに!ありがちだかありそうだ!」

「てことで放課後実験しよう。流石に基地は無理そうだから近所の空き地に行こうよ」

「近所に空き地があるとかアニメかよとか考えてたが役にたつもんだな。よし、じゃあ學校終わったら行こう」

「なんか楽しみになってきたー!」

「非日常がワクワクするな。てかお前全然家に帰ってないが平気なのか?」

「能力発癥したから平気ー」

「…ほんとに能力ってすごいな」

ほんとにね。使えるだけでなんでも許されちゃうなんて。酷い世界になったもんだよ。まぁ、対応したっちゃしたのかな。

「あ、チャイム」

「席に戻れ。実験を楽しみにしつつ不良にならないように授業をけるぞ」

「はーい」

アオって案外適當だよね。絶対授業容頭にってないじゃん。まぁ、それもいいか。

放課後。楽しみだなぁ。

そんなことを考えつつ、オレは生徒が話を聞いてくれない先生の、諦め混じりの聲をけ流していた。

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