《鬼神兄妹の世界征服》④
「…俺…、まさか……ッッ…!!!」
俺の心臓が、またドクドクと激しく脈打ち始める。 
………このは、なんだ?
刃月といる時にじるドキドキと似たようなで、何故かを見るとがきゅっと締め付けられるような覚に襲われ、暑くもないのに顔が火照り、が熱い。
…俺は、このを好きになっている____
それを認めたくなくて、必死に自分のを否定し、冷靜に繕おうするが、それと逆に段々荒くなっていく呼吸。
「ふざけんな…、俺は…、刃月のことが好きなんだよ…刃月以外、誰も好きになんてならねぇんだよ!」
そう言っているうちにも、破裂しそうなくらいに激しく脈打つ俺の心臓。
「……ッッ…、なんで……だよ…ッ」
俺はに手を當て、荒くなる呼吸を必死で整える。
俺のプライドが、許さなかった。刃月かどうかも分からない、しかも會ったばかりの死にかけのにするなんて_____
…俺は、このが刃月を単純に“好き”と思う好意と同じであってしかった。
そこまでこだわるのにはきちんと理由があって、曖昧なものではない。
_刃月は、俺の一番大切な、可い可い自慢の妹だ。刃月とは2歳離れていて、兄妹喧嘩なんて人生で1回もしたことが無い。
そんな長い付き合いの刃月と、會ったばかりの。そりゃ、刃月の方が好きに決まってんだろ。なのに、なんで…
その時だ。
「…あの、し__お暇を頂いても…?」
そこには、俺よりし歳上ぐらいのが立っていた。
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