《エルフさんが通ります》殺伐としたギルド
冒険者ギルドまでアレスを引き摺り扉を開ける。ついに修理されたんですね。いつかまた蹴破りましょう。
扉の開く音が響くとギルドにいる人の視線が私と引き摺られているアレスに向きますがすぐかな逸らされます。すでにアレスを引き摺る景は當たり前の景となりつつあるようです。
『ピリピリするね』
「ですね」
森でじたような悪意に満ちたじではありませんね。どちらかというと張、でしょうかね。
現にギルドにいる冒険者達はおそらくは自の持つ最高の武、防で固めているのでしょう。
それに比べて……
「アレス、あなたはなぜ寢巻きなのでしょうか?」
「君が寢て起きた後に著替える時間を與えなかったからだよね⁉︎ むしろ寢てる所から引き摺り回してきましたよね⁉︎」
「そういう取り方もできますね」
「で、なんでギルドに?」
「試験と報収集を」
とりあえずアレスの足を摑む手を離し、カウンターにいるフランの方に歩み寄ります。
フランのほうも私を見つけたのかにこやかな笑みを浮かべこちらに向かい手を振っています。
「フラン、変異種ってどんなやつですか?」
「……話が早くて助かるけど、年頃のの子が瞳をキラキラさしながら話す話題ではないわよね」
「変異種だよ? 珍しいんだよ?」
どう変化してるかまでは見てないからすごい楽しみなんですけど!
「本當は大規模討伐クエストについて聞きにきたんだ」
「本來なら子供に聞かせるようなことじゃないんだけどね」
おそらくは私がランクDになったことで話さざる得ないようになったのでしょう。言われなくても參加する予定であることは言わないほうがよさそうです。
「一応、子供の冒険者は參加しなくてもいいようにはなってるのよ。まぁ、子供の冒険者はだいたいF、Eだからね」
やっぱり。
「今回確認されている変異種はミノタウロス。しかも漆黒のミノタウロスよ。聞いているかもしれないけどこの街で一番ランクの高い冒険者達がやられてるわ。生き殘りは一人だけよ」
なるほど、生き殘った人がいたのか。
「どこでやられてるの?」
「ムトゥの森のちょうど中間くらいね。調査隊も向かわしたわ。滝の近くが凄いことになってたらしいわ。地面が陥沒していたらしいし」
「……」
それはアレスが覚醒したときにやったものですね。そういえば後始末をせずに帰ってきましたし。問題はなさそうですけどね。
「それで目撃されてるミノタウロスなんだけどね」
「うん!」
それですよ。私が知りたかったのは!
「さっきも言った通りは漆黒、あと右腕が普通の腕ではなかったそうよ」
普通の腕と違う? 私の見たミノタウロスは右腕がなかったはずなんですが。
「右腕が手首から先が剣になってたらしいわ」
「おもしろそうですね!」
変異種、それだけでもなかなか楽しそうです。漆黒の、右腕が剣。想像するだけでも退屈しません。
アレスとの戦いはなかなかの見ものになりそうですね。それはアレスにとっては地獄になるかもしれませんが。
「……おもしろそうというのはあなたくらいよ。ギルドの殺気立った空気わからない?」
「ピリピリしたじならわかりますよ?」
『ピリピリ〜』
これだけ殺気が充満していたらわかりますよ。がヒリヒリしてきますからね。
「今回は急事態です。ですから街のDクラス以上の冒険者には大規模討伐クエストに參加してもらいます。F、Eに関しては自由參加ですが変異種がでている間は森にることがじられます」
「アレスは參加させるよ」
そのために連れてきたわけだし。エルフ式魔法戦闘訓練の締めくくりのためにね。
ふふふ。
「なにやら黒い笑みを浮かべていますがくれぐれも無茶はしないでくださいよ?」
「やだな〜 しませんよ〜 私のこの目! 見てくださいよ! 噓をついているように見えます?」
「私のほうを見てから言ってください。そんな明後日の方向を見ていわれてもわかりませんよ」
「気にし始めたら負けですよ?」
そんな嫌そうな顔をしないでくださいでよ。
楽しいのはいいことですよ?
主に私がですが
そんな私を見ながらフランは隠そうともせずに大きなため息を付きます。
「今回の大討伐クエストは必ずパーティを組んでもらいますよ?」
「え……」
パーティを組んでくれる人に全くと言っていいほどこころあたりがないんですけど……
あ、まてよ。
「二人でも……」
「パーティは三人以上の人數になりますのでそこは絶対に守って頂きますからね!」
そこは譲ってくれないのか。
友達がいない私にとってはかなりつらいことです。
『わたしもいるよ?』
「霊は人數にりませんからね」
にっこりと笑うフランは私にとって一番難しいクエスト、『知り合いを見つけパーティを組む』というクエストを押し付けてきたのであった。
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