《エルフさんが通ります》難しく考えるのがバカらしくじてきましたよ

『ひぃぃぃぃ⁉︎』

「次元が違いすぎると余波だけで死ねます! これはまずすぎる!」

外野が悲鳴をあげていますが今はそちらに意識を向ける気は全くありません。

私の意識は今や完全にベシュだけに向けられているんですから。

ひたすらにベシュは殘像が殘るほど速度で移し続け、私が放ち続ける魔力の刃を躱しつづけています。しかし、ベシュも私の放つ魔力の刃を躱すのに手一杯のようである程度の距離から先に進めていないようです。

「きりがありませんね」

戦う意というものはしっかりとありますが同じことを繰り返すというのは単純作業で飽きがきます。

そもそも私は戦いを楽しむという輩とは違いますからね。おわらせれるならはっきりと終わらしたいものです。無論、私の勝利且つベシュの死というのが一番の最適解ですが。

「おらぁぁぁ!」

獣じみた、いや、らしくない咆哮を上げ、 巨大を討つ剣ヴァングラミーを振り回すベシュは迫り來る魔力の刃を軽々と消し飛ばして行っています。

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裂帛の気合いがりにりまくったベシュの真骨頂である間合いにって斬り合いというのは頭の狂った自殺志願者の考えるようなものです。いくら魔力の鎧をにまとっているといっても向こうは本職の前衛。私は遊びの前衛です。軽々と負けるとは思いませんが容易く退けれるというのも楽観的な考えとしか言いようがありません。

「というか頭の中も筋が詰まっているかのような戦い方ですよね」

こちらからは緩急をつけ、さらにはフェイントをかけたりして魔力の刃を飛ばしているのですがベシュはその全てに反応して 巨大を討つ剣ヴァングラミーを振りかぶり叩き落していっています。

そこには考えるという機能がないように思えてなりません。

というかバカなんでしょう。

実際のところ魔力の刃を炸裂すものに変えてみるとベシュが斬りつけるたびに発し、その度にベシュのに小さな傷が増えていっているわけですし。でもククみたいに回復魔法を使っているわけでもないようなのでやっぱり傷は増えているわけで……

「やっぱりバカなんでしょうか?」

魔力の鎧の中で私は首を傾げます。無論、魔力の刃は飛ばしたままですが。

首を傾げたままベシュをより注視してみますがやはり飛んでくる刃を防いでいるだけで何かをたくらんでいるようなじにはみえません。

試しにより速度を上げた魔力の刃を三つほど放ってやると始めの一つは切り裂き霧散さすと、次の二撃目はをよじり躱し、三撃目は躱しきれず直撃をしましたが倒れることなく 巨大を討つ剣ヴァングラミーを手にしたままこちらにさらに突っ込んできました。

「これはなんだか難しく考えているのがバカらしくじてきましたよ……」

このき方、絶対に何も考えてませんよね⁉︎

私が真正面から戦うわけもないというのに突っ込んでくるベシュの頭はやはりおかしいと思うのですが、同時に一番乗り正解でもあります。

小細工を仕掛けられる前に一撃で仕留める。

これこそがベシュの考え方で私が一番やられたくない戦い方でもあるんですから。

左手があればいくらでも右手で攻撃をしている間に小細工ができるのですが片手だけではどうしても一工程遅れてしまいます。

しかも厄介なのはベシュの防力もありますがあの 巨大を討つ剣ヴァングラミーも厄介な代です。

先の三発の攻撃もそうでしたが 巨大を討つ剣ヴァングラミーが魔力の刃にれると何故か形を保てず霧散してしまうのです。以前戦った時のことを思い出しても魔力を消し飛ばしたりする能力はなかった気がするんですよね。

そうなるとベシュが新たに手にれた力なんでしょうか?

 うーん、わからない。

わからないですが攻撃の手を止めるわけにはいきません。 

巨大を討つ剣ヴァングラミーに當たるのは霧散されますがベシュ自に當たっている攻撃はないですが手傷は負わしていますしね。

「ん? もしかして私これ數発食らっても大丈夫なんじゃない?」

幾度かの攻撃をけ、魔力の刃が決定打にならないということに気づいたベシュが回避を止め立ち止まります。バカのくせについに気づきましたか。

勘だけは無駄に働くバカを見て私は深いため息をつくのでした。

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