數日後、真司はしばらく街を離れることとした。気分を休めると共にを潛めたかったからだ。なんでもいつも世話になってたお爺さんのところに警察が來たとお爺さん自ら手紙を出して危険を知らせてくれたからだ。今は決して捕まってはいけない理由が真司にはあった。それはまだ真司が裏社會の住人になる前の頃だった。真司には彼がいた。仕事ができる人でプライベートでもすごく気の利くいい人だった。しかしある時知ってしまった彼があることを隠していたことに。

それは違法ドラッグの売人だということだった。そのことを知ってからは彼と別れ、しっかりとした生活を送ろうと思っていたが現実はそんなに甘くなかった。事実を知っただけで警察からは共犯者扱いされて彼からは濡れを著せられた。だからこの時自分の心に誓った、必ずこいつらをタダで生かしはしないと。例えどんな善人であろうと悪人だろうと一度敵に回れば死ぬまで戦うと決めた。だからそれが果たせるまでは捕まるわけにはいかないのだ。そう思いながら車を走らせようやく隠れ家に著いた。

だがこの時真司は気づいていなかった、誰かが真司を見ていたことを。