《アサシン》第十七話 真司vsゆいこ
両者睨み合う。
その顔はどちらも真剣そのものだ。
それもそうだろう。
音もなく殺すサイレントキリングが得意な暗殺者真司に対しゆいこは工作員のような攻め方が得意なのだ。
この狀況だけ見たらとても不利でしか無い。
だがしかし真司は長いブランクから目覚めたばかり、つまり隙はあるということだ。
そこをうまくつけば殺れる。
その一方で真司は怒りと悲しみが込み上げてきた。
怒りはずっと騙していたこと。
悲しみはゆいこを殺さなければいけないこと。
だが心に決めた。
もう後悔はしない、今後何が起こっても。
ゆいこと過ごした僅かな時間をに刻み真司はゆいこと闘う決意を固めた。
両者銃を捨ててナイフを握る。
そして二人とも駆け出した。
ゆいこが橫回しにナイフを素早く振る。
するとそれを見た真司がニヤリと笑い次の瞬間ゆいこのナイフをあっという間に奪い取った。
そこから隙を見せずに真司はサイレントキリングの名の如く音を立てずにゆいこの元を掻き切った。
ゆいこはその場に崩れ落ちる。
そして口元をかしたのでを押さえて空気が吸えるようにしてやると最後の言葉を殘して旅立った。
「貴方と過ごした日々はとても楽しかった、もう後悔はないわ、、、ありがとう、、そしてさようなら、、、しの人」
その言葉を聞いたとき真司の頬に水滴が一筋目から零れ落ちた。
そして決意した。
ゆいこを殺す噛ませ犬にした元彼を許しはしないと。
こうして最強の殺し屋は人ではなくなった。
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