《No title》1.王國からの手紙
眼前に広がる青い空、爽やかに吹き渡る初夏の風、立派に育った沢山の野菜たち。
「なんて素晴らしいんだ...自然萬歳...」
充実しまくっているこの生活に、俺は思わず笑みをこぼした。
(狩りと農作業ができるだけでこんなにも素晴らしい生活が送れるとは...)
そんな事を思っていると
「おーいレイスー!!」
......誰か來た。
と言っても、こんな森の奧での來客なんてアイツ以外ありえないが。
「なんだよカイ。折角の人のタイムぶち壊しやがって」
「おー今年もいいのが出來てんなー......ってそうじゃなくて!!」
一人で騒がしいやつだな...
「庭の機の上に手紙あったぞ?」
ほら、と手渡されたは確かに手紙だった。しかしその手紙には、普通のソレとは明らかに違う點がある。
「なんで王國から手紙が來るんだよ...?」
手紙には王國のマークがあったのだ。
「レイス君は一何をやらかしたんだい?」
そう言ってニヤニヤと笑うカイの顔を思いっきりぶん毆ってから手紙を読む。
手紙にはこう書いてあった。
「拝啓 レイス殿
明日の晝頃に城へ來て頂きたい。門の傍にいる兵士にこれを見せればれるようにしておく。
なお城にる際、貴殿以外が見けられた場合は如何なる理由があろうとも殺傷対象となるので気をつけるように
  國王イディオ」
「.........」
「.........」
笑い事では済まされそうにない容に、2人仲良く言葉を失う。
「お前ホントに何したの...?」
「そりゃこっちのセリフだ。俺は一何したんだ...?」
しかしこれは行かなければ々と面倒な事になりそうだ。
(明日の晝頃に俺が一人で城へ?殺傷対象とか書いてある辺りどう考えても公にはできない何かが関わってるよな...。くっそ嫌な予しかしねぇな...)
深呼吸にも近いようなため息をつく。
嫌な予も冷や汗も止まらない。
しかし俺の格の悪さはこんな時こそ顔を出すらしい。
俺の意図が伝わったらしくカイも「悪い事考えてる時のお前ってホントに生き生きしてるよなぁ...」と苦笑していた。
「明日の事についてだ。ちょっとツラ貸せ」
そう言う俺の顔はいつになく悪人面だった。
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