「なにをつったっておるのじゃ。ついてこんか」

「スミマセン」

いきなり叱られたが、優とアレマタンは大広間の口まで來ると

「あとでな」

と言いながら歩いていった。訳が分からず、數分ぼーっと突っ立っていたら大広間の中からアレマタンの聲が聞こえてきた。

「このたび戦爭を仕掛けられたわが國は戦力もなく、負け戦だろうと神様からのお告げがあった。だが心配ない。神様が我らに一人の勇者をくださった。いまによぼう。」

一瞬の沈黙

「勇者、ノグチユウここにまいれ。」

扉があけられアレマタンが手招きをしたように思え進んでいき絨毯の切れ目で、膝をつき頭を下げた。

「野口優、ここに。」

「面をあげよ」

「はっ。」

顔を上げるとアレマタンは立ち上がり優の目の前まで來て。

「ノグチユウよこの國を守ってくれ。」

「仰せのままに。」

「一週間後にステータス授與を教會でおこなう。皆解散」