ラーフェル王國を出て２日後、私とサリアは隣國のベルファイ皇國に著いた。

 「んーーーーっ！やっと著いたわね…長かったわ…」

 私はラーフェル王國から出たことがなく初めての長旅だった。まあ2日が長旅と呼べるかは謎ではあるが。私にとっては疲れるものだった。

 「お疲れ様です、ユリナお嬢様」

 「ええ、サリアもお疲れ様」

 まあサリアにとってはこの馬車での旅は大した疲労にはなってなかったでしょうね。

 「さて、これからどうなさいますか、お嬢様」

 うーん…どうしようかしら。やっぱり最初は冒険者ギルドに登録した方がいいわよね。

 「冒険者ギルドに登録しに行こうかしら」

 「かしこまりました、そう言えばお嬢様、名前はどうなさるおつもりで？」

 「？普通に登録するけど、どうしたの？」

 「…お嬢様、本名で登録すればすぐにラーフェル王國の王とバレます」

 あ、そうだった。すっかり忘れてたわ。

 「そうだったわね、うーん…じゃあユイナで登録するわ」

 「1文字しか変えてませんが…まあ大丈夫でしょう」

 まあ後は髪のを違うに見せるように魔法をかければ分からなくなるでしょう。

 「あ、あと服を変えたいわ」

 「メイド服は嫌ですか？」

 「別に嫌ではないのだけれどやっぱりきにくいわね」

 それにメイド服の材質的にはあまりきにくさはないのだけれどフリフリのメイド服を著た2人が歩くのも何か変な目で見られそうだ。というより今もし視線をじる。

 「かしこまりました。ちなみに私わたくしはメイド服の方が落ち著くのでメイド服のままでいます」

 「きづらくないの？これから魔獣と戦ったりするのに」

 「大丈夫です、メイド服でもけます。慣れた服なのできづらさはじないので」

 そんなものかしら？私はいつもドレスばっかり著てたからよく分からないわ。

 「そ。じゃあ先に服屋に行きましょう」

 「そうですね」

 サリアと一緒に街を歩いて服屋へと雑談をしながら歩いていた。

 「そう言えばここの街ってなんて名前なの？」

 「ここはベルファイ皇國の第二の都市と呼ばれているラーグレスという街です。お嬢様もご存じかと思いますがベルファイ皇國は魔工業が発達しております。ベルファイ皇國の首都であるカミナレに次いで魔工業が発達している街です」

 あー…そう言えばそんな街もあった気もするわね。他國の首都ぐらいは全部覚えているんだけど第二の都市までは覚えてなかったわね。

 ベルファイ皇國は魔工業が発達している地域だったわね。魔工業は確か…魔力を利用してをかしているのよね。大分ざっくりとしか覚えてないけれど。確かにこの街でも馬車ではなく荷臺が魔力を力源とした車のようなもので走っている。魔車、とでも呼ぶべきだろうか。

 確かにあれがあれば馬の手れとかも必要ないし便利だわ。まあ魔車も馬車と同じで専門の者みたいな人が必要みたいだけどね。

 でもあの魔車には乗ってみたいわね。今まで外にあまり出たことがなかったからこういうの見るの新鮮だし。

 「お嬢様、服屋に到著致しましたよ」

 私が々考えている間に服屋に到著していたらしい。

 お店の中にると々な服が並んでいた。灑落ている服、運がしやすいような服、ドレスやローブなど々な種類の服があった。

 「種類が多いのね。これが普通なの？」

 「いえ、普通はこのような種類の數はありません。ここのお店は中々大規模な店舗だとお見けします」

 なるほど、これだけ數があればいい服も見つかるかもしれないわね。

 「あ、この服いいわねー」

 私の目に留まったのはきやすそうな服でが落ち著いていて目立たなそうなだった。いつもは派手なドレスを著ているからかし地味なじの服が気にっていた。この目立たない服にローブでも著ればある程度は見つからないと思う。

 「ねえサリア、私これにするわ」

 「かしこまりました。では、どうぞ」

 そう言うとサリアは私にお金を渡してきた。

 「？これは？」

 「お金でございます」

 「それは見れば分かるわ。何で私に渡したの？」

 「お嬢様が買うのですからお嬢様がお會計をしてください」

 あー…そういうことね。自分のことは出來るだけ自分でやれ、と、そういうことらしい。まあいつまでもサリアに頼ってばかりだとダメよね。

 「分かったわ、じゃあ行ってくるわ」

 「行ってらっしゃいませ」

 自分がお會計してもらうのは初めてだったからし戸ったけど何とか滯りなく出來た。自分からお金を出してを買うのって何気に初めてだったわね。これからは自立していかないといけないってことよね。