《太平洋戦爭》第1話 広島のヨシ子

   第1話 

昭和20年、広島

日本は太平洋戦爭の真っ只中である。

私「ヨシ子」は18歳になりました。

私の家族は、

父「文吉」母「梅子」兄「太郎」弟「俊太」

そして私の5人家族です。

けれども、太平洋戦爭が激しくなり

父と兄は兵隊さんとして戦地へ送られ

今は母と私と弟とで3人で暮らしてます。

今はセミの鳴き聲が聞こえる7月。

ヨシ子「母さん、今年も暑いねぇ」

母「そーねぇ、父さんと太郎は元気かねぇ…」

ヨシ子「そうだ!兄さんから手紙が屆いとったんだ!!」

ヨシ子は戦地に行ってる兄からの手紙を階段を駆け上がり、寢室まで取りに行きました。

ヨシ子「母さん!母さん!兄さんからの手紙だよ!」

母「どれどれ?読んでくださいな」

私は手紙を開いて大きな聲で音読を始めました。

「母さん、ヨシ子、俊太、お元気ですか。私は今、フィリピンにいます。戦爭が激しくなりなかなかお手紙を出すことができなくてごめんなさい。私は元気にやっております。早く家族に會いたいです。日本へ帰りたいです。母さん、に気をつけて、無理をしないでくださいね。ヨシ子、俊太、勉強をしっかりするんだよ。日本へ帰ったら母さんのご飯が1番に食べたいです。今日も私は敵と戦います。      太郎より」

母と私の間に沈黙が続く

すると急に母が言いました。

「太郎に會いたいね。お國のために太郎も父さんも頑張ってるけぇ、日本は戦爭に勝つよ。神様がいるけぇ、天皇陛下様がおるけぇ、日本國民1億火の玉になってウチらもがんばるよ!」

私は最近思っていたのです。本當に戦爭は勝つのでしょうか。

神様は本當にいるのでしょうか。

東京は3月10日の大空襲で焼け野原になり、ほかの都市も空襲が悪化してきているのを私は知っています。

しかし、この事を口にすれば

治安維持法という法律で

特高警察に捕まってしまうのです。

私は戦爭を喜ぶ母親を見てるだけでした。

そして、弟の俊太が國民學校からかえってきました。

俊太は國民學校2年生です。

ヨシ子「俊太ぁ!おかえり!」

俊太「姉ちゃんただいま!母ちゃん母ちゃん!お腹すいたよ!お腹すいたよ!」

この時、食料は配給制です。決められた量しか食べることができなかったのです。

日本中、お腹を空かせた子供たちが沢山いました。

戦爭が悪化していくにつれて食べもだんだんとなくなってきたのです。

母「俊太、イモを蒸したんだよ。お食べ」

俊太「ええ!?これだけ?ないよ!」

お皿にはサツマイモがひとつだけ乗せられてます。

食べ盛りの俊太にはとてもない量です。

ヨシ子「俊太!我慢しんさい!みんなお腹を空かせてるのは一緒なんよ。」

俊太「ううー。わかったよ。。姉ちゃん。」

俊太は聞き分けのいい子。

學校では勉強も出來て運もできる

みんなから人気がある子だった。

俊太「もうすぐで8月になるなぁ!8月になったらな、隣の家の次郎と海に行くんじゃ!楽しみじゃのう」

母「気をつけるんよ。遊びに行くのはええけど、勉強もしっかりやりんさいよ。」

俊太はちょっとふてくされた顔で

「わかっとるわい!わしゃ先生にいつも勉強のことで褒められとるわい!心配いらんわ!」

と言いました。

私と母は俊太がムキになっているので

し笑いました。

こんな平和が続いてほしいと願ったのです。

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