《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》領主の街

リンは、小鳥たちの警戒した鳴き聲で目を覚ます。小鳥がリンに何か警戒するように注意をしているようだった。リンに抱きついてだらしなく寢ているマヤを起こした。「リン。どうしたの?」「鳥が何か騒いでいる、何か有ったかもしれない。マヤ。」真剣なリンの言葉に、マヤも何か有ったのだとじて、見紛えた。攜帯していた、ナイフに手をばして、荷と一緒にしていた、弓を取り出そうとした。

「リン!!」「どうした?」「荷がない。」「え!?荷?」「弓をれておいたがなくなっている。一緒に手荷もなくなっている!」「そんな、俺の荷も一緒にれていたよな?」「うん。リンの荷も一緒にしておいたからなくなっている。」「し周りを探してみる。マヤは、近くに無いか見てくれ」「うん。解った。」寢床を離れて、見張りをしてくれていた子の所に駆け寄った。二人は、お互いにもたれ掛かって寢てしまっていた。火が不自然に消された様な狀態になっている。寢ている子をし揺すってみたが、起きる気配がない。

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子からは後で話を聞くとして、他になにか無いか辺りを見回してみた。し離れた木のに、見覚えのある袋が見えた。近くまで行って確認して見たが、マヤの荷袋だった。弦を切られた弓とビリビリに破かれた手荷用の袋がっていた。二人でコツコツと貯めた貨は手をつけられていなかった。マヤの服やリンの服や外裝もそのまま有ったが、リンが普段持って歩いていた袋は袋ごとなくなっていた。中には、礫しかっていなかったがなくなっていた。マヤが用意した予備のナイフもなくなっていた。どうも、狙いは荷の中に何か有ったと思っていたようだ、そして武を奪うことが目的になっていると推測が出來た。荷袋を持って、マヤの所に戻った。

マヤも寢床から出てきて、寢ていた子を起こそうとしていた。「マヤ。荷袋は見つかったよ。でも、武は抜き取られていたよ。弓は弦をり直せば使えるかもしれないけど、矢が盜まれているよ」「え!?なんで?誰が?」「解らない。だから、起こして話を聞かないとね」「そうだね。でも、さっきから起こそうと思っているけど、起きないんだよ。」「いつもこんなじなのか?」「ううん。一緒に寢たことはないけど、村の行事とかでも遅刻をしたことがないし、寢起きが悪いなんて話も聞かないよ。二人共ね。」「そうか、魔法の様なで眠らされたのかもしれないな」「そんな....誰が....」「わからないよ。それよりも、起こさないと話も聞けないな」「でも、どうしたら起きるんだろう?」

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マヤが二人を起こそうとしていた時に、「....うぅ...ん。」一人の子が目を覚ました。「リン。」「うん。」マヤと視線が差した。「あれ?マヤどうしたの?え、私寢ちゃったの?」「ちょっと、話聞きたいけど、大丈夫?」「うん。リン君どうしたの?怖い顔して...寢ちゃってゴメン。」「そうだけど、それはいいけど、昨日の夜何かなかったのか?」「夜?よく覚えていないよ。リン君とマヤと代した後で、し二人で話をしていたら....」「あっ」「何か有ったの?」「うん。マヤの寢言が聞こえてきた!!」リンはしだけマヤの方を見て「それは、後でじっくりと聞くとして....誰か訪ねてきたとか、怪しい人を見かけたとかは?」「リン。聞かなくていいよ。ウーちゃんも言わなくていいからね。」ウーと呼ばれたしだけ、リンを見て「そう言われても、誰も來なかったし、怪しい人も見かけなかったよ。ねぇサラナも覚えていないよね?」「うん。誰も來なかったよ。」「そうか、うん。解ったありがとう。そうそう、どっちが先に寢たとかは解る?」「そういえば、急に眠くなった事までは覚えているけど、そこから先は覚えてない」「私も同じだよ。」「うん。ありがとう。」二人から離れて、し歩いた所でマヤをひと目だけ見た。マヤは、首を軽く傾げた「どうしたの?リン。」(あまりにも不自然な狀況なのは解る。二人してほぼ同時に寢てしまった事から、魔法やスキルである可能が高いが、そこまでする必要がある理由が解らない。そして何よりも、何かを探していた事は間違いないが、僕とマヤの荷を漁っただけで終わっている。僕達がターゲットになっているのは間違いないが、僕達にはそこまでされる記憶が無い。何か収穫が有ったとは思えないから、ニグラに行く最中にも何か仕掛けてくる可能がある。そして武を壊されている事から、今回仕掛けてきた連中では無い魔法やスキルをまだ使えない人間が主犯である可能が高い。面倒な事にならなければいいけどな。なんにせよ理由がわからないと対処が出來ないな)「ねぇリン。リンってば。どうしたの?」「あぁマヤ。ゴメン。し考え事をしていたよ」「うん。それはいい・・・けど、どうしよう?」「そうだね。マヤの弓だけは修理しておきたいね。誰か出來る人がいれば、ちょうどいいんけど・・・ね。」「簡単ななら、私でも直せるよ。村でもそうしていたからね。矢の方が問題かな」「そうだね。矢は街を出る前に調達しないとダメだろうね。他の村の子にし分けてもらうとかできれば大丈夫だと思うよ。」「解った。確か弓を持っていた子も居たからしもらえないか話をしてくるね。それにしても誰がやったのだろうね?」「いろいろ考えられるけど、想像しか出來ないし、今考えてもしょうがないからまずは出來る事をやっておこう」「うん。リン。ちょっと行ってくるね。そろそろ起きだす子も居るみたいだから」「解った。僕もし周りを見てここに戻ってくるよ」

マヤが他の村の子の所に行くのを見送ってから、リンも立ち上がって歩き出した礫は道中探せばいいか、最低でも食料だけは確保しておく必要がありそうだな。最悪は隊列と離れて行しなければならない事も考慮しないとならないからな。僕とマヤの二人分で確かアロイまで8日渓谷を超えてメルナから7日程度だと思ったから、アロイまでの8日分を確保できれば、なんとかなるかもしれないな。魔法の袋があればな、荷の重さを考えなくていいからな、それに常にに著けているし、ロックも賭けられるから盜難の心配もないからな。探索に行くようになったらしいよな。俺に使えなくても、マヤなら使えるだろうし、なんにせよ、パシリカが終わらないと何も始まらないって事だよな。ニノサが持っている魔法の袋を思い出した。袋の容量を無視して、荷を運び込める魔法が施された袋で、探索時には必須になっている。しかし、誰しもが持てるものではなく、一定以上の魔力を持っている事が條件になってくる。広がった袋の容量に寄って必要な魔力は違ってくるらしいが、一般的に魔法職にしか使えないと言われている。例外的に、ニンフの加護を得た場合には伝えると言う話になっている。

ないものはしょうがないよな。最低限必要なだけでもそろえておくか。マヤの方は大丈夫かな?マヤは、忙しそうに知り合いに聲を変えている。既に何本かの矢を手に持っているようだった。

食料があれば大丈夫だな。道はアロイまでなら整備されているし、外れなければ迷うような事もないだろうから、地図は必要ないだろう。食料品を売っている店があればいいんだけど、毎朝出るはずの朝市に向けて歩いた。籠を背負った行商人がリンを追い抜いていく事から、朝市の準備が始まっている事が解る。これなら十分な食料が買えるだろう。天を開いている人に聲をかけながら、干しと空腹を満たすために、コレトを購した。ナイフを購して、他になにか無いか見て回っていた。「坊主?こんなに早くにどうした?」「ちょっと食料とかを買いに」「ん?パシリカに行くのなら、食料はもう用意されているはずだよな?」「そうだけど、よく食べるから予備に買っておこうと思ってね。」「そうか、大変だな。これ持っていけ」そう言って、天商から手渡された果け取った「え?これいくらですか?」「ん。いいから持っていけ、形が悪くて売れないから俺が食べるか捨てようと思っていたものだからな」「本當に?いいんですか?」「あぁいいぞ、持っていけ。」「ありがとう。おじさん」「おいおい。おじさんはなしだ、俺はこれでも22歳だぞ。そして、ウノテって名前がある。覚えておけよ」「え”そうなの?」「おい。」「ゴメン。ゴメン。ウノテさん。”これ”ありがとう。」「おぉ。パシリカが終わって帰ってきたら、俺の店で何か買って行けよ。まだ小さな天だけど、そのうちでっかい店になるからな」「了解。僕は、リン。ウノテさんお店持てる様に祈っているよ。」「おぉ。無事行って帰ってこいよ」「行ってくる」リンは天商と別れて、マヤが待つ場所に向かった。

「リン。數本だけど矢が集まったよ。これで大丈夫かな?」「マヤが大丈夫だと思えばいいよ。本當に何か有った時の為だからね。」「マヤ。荷を確認して、待ち合わせ場所に行くよ」

買ってきたを袋に詰めて、さっき貰った果も一緒に袋に詰めた。後は本當に何もなく進める事だけを祈って、リンとマヤは領主たちが指定した場所に移を開始した。集合場所には、既に殆ど集まっていた。領主と息子が來るのを待っていた。

暫くしてから、領主が現れて、何か偉そうにしゃべっていたが、そんな事を聞いている子供はほとんど居ない。今回のパシリカには、52人が行く事になっているようだ、そして護衛は噂話どおりに、4人が付いて行く事になり、マガラ渓谷では、追加で2人が護衛につくようになっているようだった。これらを仕切るのが、領主の息子のウォルシャタだと言う事だ。

ニグラに出発する事になった。

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