ニグラにむかう為に、門の前に集まっている。領主からありがたいお言葉があるらしい。そこに現れたのは、領主の息子のウォルシャタだった「ウォルシャタだ。俺がお前たちをニグラまで連れていく、安心しろ」領主が現れた「護衛も腕利きを用意した。護衛の指示もウォルシャタが行う事になる。安心して行程を進んでしい」護衛が一人ずつ簡単に名前と役割を話していく。

護衛のリーダらしき人間が日程の説明をしている。日程は以前から知らされているとおりだったが、領主の息子が先頭を歩いて、村ごとに隊列を組んで歩く事になった。リンの村は最後尾になっている。最後尾には、4人の護衛のうち一人が配置される事になっていた。56人の隊列だが、村ごとの連攜が接とはいえない狀態で進まなければならない。先頭には3人の護衛と領主の息子と取巻きが居る。街道を進んでいるときには、それほど危険をじる事は無いだろう。危険なのは、イスラの森近くを通る時だが、距離的に一日で通過する事が出來ないので、野宿する事になる。その時が、一番注意が必要だと、リーダが説明していた。出発に先立っての説明が終わった後は、村ごとに決められた食料や水を分擔して持っていく事になる。領主の息子様は、護衛が持っている魔法の袋にれていく事になるらしい。

領主の街を出て、街道を進んでいく。街道には危険なや魔が現れることも無く、無事に進んでいく、休憩時にマヤが野うさぎを弓で狩って、護衛に褒められたりしていた。明日にはイスラの大森林近くを通る。これを乗り切って、アロイの街に付けば一息付く事が出來るだろう。

「リン。リン。」「ん？」「何もなさそうだね。」「今のところは・・・・だな。明日から3日は周囲を警戒しながら寢るようにしないとならない。」「そうだね。森からや魔が出てくるかもしれないからね。」「それもそうだけど・・・・。」

イスラの森近くの街道にったら急に、護衛から隊列を短くしろとの指示がった。前後の間隔を詰めて歩いて行くと、山側にし開けた所が現れて、簡単な柵で覆われている場所が見えてきた。今日は、あそこで休むとの事だった。

後一泊。そうしたら、アロイの街につける。

リンはそんな事を思いながら、村の子どもたちと集まって休む事にした。次の日も同じように、歩いて開けた場所で休む事になった。

明日は、アロイにつける。そうしたら、しは安心出來るだろう今日も何もなかった。取り越し苦労だったのならいいのだけど

前方を歩いているはずの護衛のリーダが何度か後方の護衛に指示の為なのか、下がってきた。その時に、マヤとリンを見ていったのが気になっていた。気のせいかもしれないとも思ったが、數回同じ事が続くと、気のせいではすまない様な気がしてきた。リーダが持っているスキルは解らないが、戦闘系のスキルは持っているだろうし、魔法のスキルも持っているかもしれない。それに、護衛の一人は確実に魔法職だと思われる。護衛全員がとは思わないが、先頭の3人は観察しておくことにしたほうがいいだろう。そうなると、領主が何か絡んでいるかもしれない。率直に面倒だな。

遠くに見えていた、スネーク山が大きくなっている。イスラの大森林も行く手を阻むかのように存在している。中間地點である、宿場町アロイが近づいてきている。アロイで一泊して、次の日はマガラ渓谷を越える事になっている。ここまで歩いてきて疲れている事もあり、皆はアロイの宿でゆっくり休む事にしている。宿があり、野宿ではなく、宿屋に泊まる事にしている。父親の友人がやっている宿屋に訪れるつもりで居た。荷が無くなった時に火の番をしていた、ウーレンとサラナも一緒の宿にしたいと言ってきている。寢てしまった事を気にして道中何度か謝られたが、そう何度も謝罪されるような事では無いと伝えた所。それなら、アロイで食事代を持たせてしいと言われて、それで了承した。

野宿が出來ないとは言わないけど、そろそろも辛くなってきたし、ゆっくり安心して寢たいなマヤ...は、大丈夫だろうな。いつも一緒ではないけど、しっかり休んでいるようだったからな今日も、何もないで休めるといいなゆっくりとマヤの寢息をじながら意識を手放した。

翌朝。リンは、手のしびれで目を覚ます事になった。マヤが、リンの腕を枕にして眠っていた。所謂”腕枕”狀態になっていた。腕を抜こうにも、マヤに決められていて、腕を抜くことが出來ない。既に、肘から先の覚がない、かろうじて二の腕の覚が殘されているだけだった。殘された腕でマヤを揺すって起こす事になった。「マヤ。マヤ。起きて」「....」「マヤ。起きないと食べがなくなるよ。」「...うぅん」（もうし揺すっていれば...）「....リン。」「マヤ。起きて。もう出発の時間だよ」「え”。もう？」「そうだよ。ほら起きて、腕が痛いよ」「腕？」「そう、マヤの下敷きになっている腕を抜かせて...」「ん？あぁリン。約得だね。に腕枕したのだから」「はい。はい。ありがとうございます。さっさと起きて支度しよ」「なんか、誠意をじないな」「いいから、早く起きて、支度してよ」

マヤはやっとリンの腕から離れて、自分の荷を確認した。リンも痺れていない腕で荷を用にまとめている。

「リン。本當に用だね。両方の手で同じ事が出來るよね？」「ニノサから言われて、右手でも左手でもどちらでも同じ事が出來るように、練習を繰り返しているだけだよ」「そう言われて、私もやっているのだけど、なかなかうまくできないよ」「練習あるのみ。」「そっ....そうだよね。」

荷をまとめた二人は、昨日と同じようにほぼ最後尾になるように列に加わる。しばらくして、隊列がき出した。予定通りなら今日の夕方前にはアロイに到著する事になる。

「今日頑張れば、一泊はゆっくり出來るよね？」「アロイにつけるから、僕はゆっくり休む事が出來るよ」「なんか、トゲがある言い方だな。」「そんな事はありませんよ、マヤさん。」

「ハハハ」どこからか笑い聲がしてきた。

「仲がいいな。兄妹か？」護衛の一人が話しかけてきた。「殘念な事に、兄妹です。」「リン。殘念って何？私が妹で不満なの？」「ハハハ。昨日から思っていたが本當に仲がいいのだな」「仲がいいかどうかはわかりませんが、家族ですからね。嫌う理由はないですよ」「そうだな。家族は大事にしないと・・・な。俺も、護衛なんて仕事をやっているけど、この護衛が終わったら、娘と嫁さんとアロイで宿屋をやって過ごす事にしているのだよ。」「へぇそうなのですね。」「おぉぉ娘は、まだ解らないが、嫁さんは、計算のスキルを持っているから、商店や宿屋をやる事が良いだろうからな。俺は、”これ”しかないけどな」剣を揺らしながら護衛は嬉しそうに話をしている。「そうなのですね。計算のスキルってレアらしいですからすごいですね。」「だろ！！だから俺が頑張って金稼いでやっと目処が立ったのだよ」「それで、今回が最後なのですね。それで、アロイまでなのですか？」「おぉ俺はアロイまでの付き合いだけど、代わりに俺の後輩が付くことになっているから安心しろ、俺よりはし劣るけど、腕は確かだし、加速のスキル持ちだから、魔に遅れを取るような事はないだろうからな。」「へぇ。それじゃ安心してニグラまでいけますね」「おぉ安心していいぞ」

護衛は、アロイの街で宿屋をやって、魔やを狩っていたり、薬草などを採取したり、宿に泊まった客に売る商売をするとの事だった。アロイの街には、宿を取り仕切る元締めがあり、そこにある一定の金額を納めれば、宿屋を開く事が許されるらしい。その金額がやっと貯まって支払いを済ませたとの事で、今は開業する宿屋を嫁さんと娘さんで掃除したり必要なを揃えたりしているとの事だった。最初は、宿だけだが1階部分に簡単な食事処も作る予定だと言う事を、リンとマヤは道中聞かされた。護衛がやる宿屋は、宿場町アロイのポルタ側街道の近くで町外れにはなるが立地は悪くなさそうだ。護衛が著いた翌日、リン達がマガラ渓谷越えを行う日にオープンする予定にしているとの事だった。

「そうだ、お前たちの名前を教えてくれよ。俺は、ラーロだ。」「僕は、リン。そっちの可い妹は、マヤ。」「マヤです。可い、可い妹をやっています。」「そうかぁそうかぁ、マヤにリンだな。嫁さんが作る宿屋は、ベイラ亭って言うから立ち寄ったときには、店に寄ってくれよな。」「了解だよ。覚えていたら顔出すよ。そうだ、ラーロさん。」「ん？」「ラーロさんは、最初から最後まで最後尾の護衛だったけど、何か理由があるの？リーダともあまり話している所を見なかったけど...」「あぁここだけの話って事で聞いてほしいのだけどな....」

ラーロさんが話は、それほど難しいではなかったもともとは、リーダのチームの一人が護衛として參加する予定だったが、アロイでの追加護衛の手配の必要があり、先に行くことになった。そして、街に丁度居て、アロイまで行く事にしていたラーロさんに依頼が來たらしい。それで、チームでもない人間だから、ローテーションで前後を守るよりも、自分が率先して一人になる後方の護衛に付くことにした。らしい。

「そうだったのですね。ラーロさん。もう一つ聞いていいですか？」「ん？なに？」「50人規模の子供を護衛するのに、護衛が4人って普通なのですか？」「いや。正直な所ない。リーダと連絡係2名と後5名の8名程度が一般的だとおもうけどな。」「あぁやっぱりそうなのですか。」「普通は・・・な。10人に一人程度の護衛が妥當だと思うぞ。それでもないとじるかもしれないからな。」「へぇ」「それに、この陣形だと、領主の息子と周辺しか守る気がないと言われてもしょうがないからな。」「やっぱりそうだよな」「後方に俺が居るから大丈夫だけど、中央を襲われたら大変だっただろうな。」「....」「でも、もう大丈夫だろうな。アロイも見えてきているし、この辺りには魔が出る事はないからな。あぁそうだ、マヤとか言ったかな？」「ん？何？」「うさぎのが殘っていたら売ってもらえないか？娘が好きだからな。お土産に持って帰ってやりたい」「うん。いいよ。ししかないけどいい？」「あぁ十分だよ。いくらだ？」「リン。どうしよう。」「そうだな。アロイももうすぐ出し食料が必要になる事はなさそうだからな。マヤの好きな値段でいいとおもうよ。思いっきりふっかけてもいいだろうからね」「おいおい。貧乏護衛に払える値段にしてくれよ」「・・・そうだ、ラーロさん。うさぎ１羽殘っているから、この１羽で、ラーロさんの宿に泊まらせて、リンと二人で！ダメ？」「おぉいいぞ。歓迎してやるぞ。」「本當だよ。約束だからね。」「あぁ約束だ。何か困った事が有ったら頼ってこいよな。」「うん。」「ラーロさんいいの？宿代には全然足りないとおもうけど....。」「いいさ。お前たちが無事に帰ってきてくれたご主義だよ。」「そうなのですね。ありがとう。」「いいさ。それよりも、アロイにるみたいだぞ」

隊列の進みが遅くなってきて、先頭がアロイの街に到著したようだった。ひとまず集まって、明日の事を決めてから解散になるようだった。ラーロさんにお禮を告げて、マヤと皆が集まっている所に移した。