《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》幕間 神々

僕はアドラステーア。観測者をしている。そんな僕が最近見ているのが、先日送った高校生21人の向だ。観測者として、21枚のディスプレイに映される彼らの狀況を眺めるのが僕の役目になっている。なかなかおもしろい展開にはなってきているが、神々の遊びに付き合わされる子どもたちも堪ったものではないだろう。個々に因果関係を持っている21名を探すのがどれだけ大変だった・・・。以外だったのが、パーティアック側が予想以上に弱かった事だ。

最初は、エリフォスの領域に落とせば問題ないと思っていたが、パーティアックが絡んできて面倒な事になって、その後で、マノーラまで絡んできた。まぁマノーラが絡んでくるのは想定していたから良かったんだけど、僕の観測の邪魔だけはしてほしくない。

白い部屋には、まだ誰も戻ってきていない。それもそのはず。參加者の一人が殺さないという選択をしているからだ。正確には、簡単に殺さないだろうけど、何か考えがあるのだろう。マノーラにもエリフォスにも干渉を控えるようには言っている。問題は、パーティアックの干渉だ。奴の干渉は、干渉の域をではじめてしまっている。

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今日は、話し合いの為にパーティアックを呼びつけている。どう言い訳しても、パーティアックの負けは確定だろう。この勝負は、エリフォスとマノーラの勝ちになるだろう。これで、エリフォスの世界もすこしは落ち著くかもしれないな。

「アドラ!!!」「うるさいな。パーティアック。そんな馬鹿でかい聲出さないでも聞こえているよ。」「うるさい?おまえが聞こえないふりするからだろう?」「だって君の話面白くないんだよ。」「なっおまえ・・・。まぁいい。それよりもだ。エリフォスの所の奴らおかしくないか?」「おかしい?なにが?」「なにがって、おまえの予測とは違いすぎるんじゃないかってことだよ。」「そりゃぁそうでしょう。向こうには、マノーラが付いたんだからね。」

パーティアックは驚いた様子だ。エリフォス神だけなら、戦闘に特化した自分が負けるとは思っていなかったのだろう。一神教を唱えているパーティアックとしては、多神教を唱えているエリフォス神やマノーラ神は許すことが出來ない存在なんだろう。細かい事は置いておくとしても、この戦いでパーティアックが負ければ、多神教の方が統治する時に有効だという事が証明される。一神教は、世界の形が未な時ならいいが排他的な存在になりやすくなってしまう。多神教なら種族が多數存在する様な場所でも比較的容易に統治出來るが決定までの時間がかかってしまう。どちらがいいのか決めようなどといい出さなければ、こんな面倒な事をしなくて済んだはずだ。

「アドラ。マノーラだけでも引かせる事は出來ないのか?」「無理だね。君も手を引くのなら渉出來るけど、君は影響を強めるつもりなんだろ?」「あぁそのつもりでおまえの所に來た。」「それで?」「それで?とは?」「君はどうするの?僕は、観測しか出來ないよ。」「あぁ子どもたちを騙しているのを気にしているのか?」「いや別に、そんな事は気にしていないよ。」

パーティアックはすこしだけ考える”フリ”をしている。観測者の僕を甘く見ないでしい。そのくらいの事は能力を発しなくても解る。

「アドラ。子どもたちには後何年殘っている?」「えぇ~計算が面倒だよ。」「大で構わない。」「それなら、12年とちょっとだよ。」「そうか・・・アドラ。俺は、この領域を失うと、本世界しか殘されない。なんとしても死守したい。」「そんな事僕には関係ないよ。君達が橫柄だったのがいけないんでしょ。」「・・・対立軸は當初の予定通りだけど、それ以外の戦力差が大きすぎる。」「そうだね。君の干渉が失敗したんでしょ?」「そんな事はない。」「だからどうしたいの?」

この神は自分が負けている時に饒舌になる。この神々の遊びに関しても、こんな規模になるはずがなかった。

「・・・。」「早くしてよね。戦力の均衡化はもう無理だよ。君が一つの國を潰したから、やり直したんだよ。もう差し出すは無いでしょ?」「あぁそうだな。12年。アドラ!」「だから何?」「10年。イヤ、7年でいい。エリフォス/マノーラとパーティアックの間で停戦條約を結べないか?」「それは、僕が決める事じゃないけど、それなら渉出來るんじゃないかな?」「その間に、子どもたちに戦力を集めさせる。」「いいけど・・・・。戦力差知っているの?」「あぁ?なんとかなるだろう?」「君がいいならそれで渉はしてみるよ。」

脳筋だな。停戦の間、相手が何もしないと思っているのかな?既存の戦力差を考えれば、明日にもで全面攻勢に打って出て、その上で奇跡がダース単位で起こらないと勝ち目は無いのに・・・。まぁ僕は頼まれごとをすればいいだけだよね。

使い魔に、エリフォスとマノーラを呼んできてもらった。「アドラステーア。何か様なのか?」「あれ?エリフォスは?」「あぁ面倒だからって言って、僕に役目を押し付けた。」「それは災難だったね。」「いいよ。凜兄の事で骨を折ってもらっているからね。それで何か用事?エリフォス絡みの事?」「あぁパーティアックから泣きがった。」「へぇ・・・もう遅いと思うけどね。やり直しは許可しないよ。今の凜兄の方が僕は好きだからね。」「君ならそういうだろうね。本題にっていいかな?」「いいよ。」

パーティアックから、7年間の停戦の申しれがあった事を伝えた。現狀、どこまで把握しているか解らないので、現在までのエリフォスでの出來事を伝えた。

「いいけど、そのためには條件を幾つか付けたいな。」「條件?」「當然の権利だと思うけど?」「そうだね。それでどんな條件を付けるの?」

僕は、マノーラを観察しているが、マノーラは表を崩さない。にこやかな顔をしているが、かなり怒っているのが目から解る。

「アドラ。僕から出す條件は・・・」

1.やり直しはこれで最後にする2.勝者は、死にゆく者を際限なく決められる3.停戦を伝えるのはアドラの役目とする。4.停戦は、パーティアック対トリーア(エリフォス)とパーティアック対マノーラの間で行われる。

「この4點を了承してしい。あとは、過度や干渉を控えるようにかな。」「了解。それくらいなら、パーティアックも飲みやすいだろう。」

「ねぇアドラ。」「なに?」「いや、いい。それよりも、停戦をするのなら、早く言った方がいいと思うよ。凜兄なら今の狀況が解らないほど愚かじゃないと思うからね。」「そうだね。」「あぁエリフォスには僕から言っておくよ。」「お願い。」

パーティアックを呼び出して、マノーラからの條件を伝えた。それで問題ないといわれたので、早速マノーラに伝えた。

これで、神々の遊びも暫くは停滯するだろう。その間にどれだけ戦力の増強が行えるかが勝負だろうけど、既存の戦力差を埋められるとは思えない。

マノーラは気がついただろうね。停戦をけて徳をするのは、マノーラ側だって事が。有名になるという事が條件なら、マノーラ側のやり方は見事としかいいようがない。國王になる事だけど、敵対組織を個人名ではなく団の名前にしている事だ。條件に照らし合わせれば、マノーラ側の圧勝になるだろう。それでは、パーティアックが納得しないから、最後の一戦をマノーラ側にお願いする事になるだろう。できれば、その前にパーティアックが負けを認めてくれればいいけど、認めないと面倒な事になりそうだよな。パーティアック神が自ら降りていかなければいいんだけどな。まぁそうなったらったで面白そうだけどな。

さて、僕は舞臺を整えるとしよう。白い部屋に全員一度に集めてもいいけど、狀況が伝わってしまうからな。それは、僕としては本意ではない。ここに知らせるしかないかな。すこし面倒だけど・・・。

「おい。アドラ!」

パーティアックかうるさいな。

「なに?今から子どもたちに伝える所なんだけど?」「そうか、悪かったな。」

悪いなんて一切思っていなさそうだな。

「それで何?」「あぁ俺の所の子には、俺から話をしたいけどいいか?」「いいけど、凜君達の事を言うのはナシだよ。匂わせるのもナシだからね」「解っている。そんな事しない。パーティアック教の奴らに神託として出すだけだからな。」「それならいいよ。でも、ここに呼ばなくていいの?」「あぁ」「解った。神託の容は?」「そういうだろうと思って持ってきたぞ」

パーティアックが神託で出す言葉が書かれている。『トリーア/マノーラと7年間の不可侵條約を結べ。』

「マノーラじゃなくて、テルメン家の方がいいと思うよ。」「そうか、それで神託を出すからな。」「了解。」

半分はこれで終わったのかな?凜君達ならそんなに困らないだろうから、だいぶ楽になった。

トリーアには神託でいいだろうな。テルメン家のメンツは白い部屋に呼んで説明してあげるほうが良さそうだな。

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