《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》もう一つの語.24

部屋の片付けは概ね終わっている。ドラウとガルドが、魔とエルフに頼んでくれていたようだ。

壊れていたも修復できそうなは修復してくれている。

マヤと家にってまず行った事は、風呂の改裝だった。リンは、自分では風呂にそれほどこだわりが有る方だとは思っていなかったが、こっちの世界の風呂はそれでも我慢出來なかった。その為に、自分の家には必ず大きな風呂を作ろうと考えていたのだ。

リンは、マガラ神殿攻略と共に得た新しい古代魔法が風呂づくりで憾なく発揮された。”建築魔法”と”造形魔法”だ。この二つを使って、作りたいを思い描けば、魔法陣が浮かび上がる。そこに素材をれていけば、組み上がるというだ。この実験を行いながら、リンは家の近くに二人だけで使うには贅沢すぎる風呂を作する事に功した。

出來上がったばかりの風呂に、リンとミルでっていると、マヤが妖の姿で、トリスタンが竜で、ロルフが貓の姿でってきた。ミルが許可を出したので、リンとしては逆らう事なくれる事にした。全員の子だし・・・・という淡い期待を持っていたが、ミルの冷たい目線をじて、その考えを口にだすことがなかったのは、懸命な判斷だったのだろう。でも、一つリンは勘違いをしていた。ミルは、リンがめばそれを許可出したのだ。ミルから言い出す事は無いが、リンが言えば認める考えを持っていた。リンは、その考えを言わないまま風呂にっていた。ミルは順番にマヤ・トリスタン。最後に念りに、ロルフを洗って満足していた。

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みんなでお風呂にってから、リンとミルは、リンの部屋にった。マヤとトリスタンとロルフは、地下室がいいと言って、地下室に寢を持ち込んで寢るようだ。

気がつけば、リンとミルはまた全で抱き合っている。行為自をしたわけではないが、何故か一緒に寢るときには、全になっている。「ねぇリン。」「なに?」「大好き!」「・・・ミル。」「なに?何か有るのだろう?」「うん。リン。とか変わりない?何か違和が有ったり、痛かったり、したらしっかり言ってね。」「あぁ大丈夫だよ。ありがとう。何も変わらないのがすこし不安だよ。」「そうか・・・良かった。」「うん。ありがとう。今日は、もう寢よう。」「うん。おやすみ。ねぇリン。キスして!」「いいよ。おやすみ」

そう言って、リンはミルを抱き寄せてキスをしてからまぶたを閉じた。

◆◇◆◇◆◇◆◇

「アスタ殿?アスタ殿?」「何度言えば解るのですか?私は、ナナでアスタではありません。」「はぁ・・・。」「それで、どうかしましたか?」

「あっはい。ミヤナック伯爵とウォード伯爵には話が付きまして、お會いになるそうです。」「そうですか、ありがとうございます。」「はい。場所は、食堂『夜の蝶』になります。」「解りました。」

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ナナとアルドは、著いた初日に切り札と思われる。カードを切った。ミルから託された手紙だ。グズグズしている時ではない。アゾレムが何か行う前に、こちらの味方になりそうな貴族に當りを付けておく必要がある。ゆっくりする必要もない。使えそうな札はさっさと切るに限る。そういう思いから、ナナは確実だとは思っていなかったが、切り札にはなり得るだろうと思っていた、カードを切った。それが劇的な効果を示している。

ナナとアルドは、リンの力を利用して、ニグラ近くまで移した。「何度経験してもなれないな。今までの移が馬鹿らしく思える」

そんな想をらしながら、ニグラにった。ニグラの街で、ナナ達はすぐに『夜の蝶』に向かった。ナナとアルドはそう話し合って決めていた。

「ご主人。」

店長らしき人に、ナナは話しかけた。

「見ない顔だね。この辺りの人間じゃないね」「あっはい。アロイから來ました。」「そうか、この店には?」「知り合いの、ミトナル=セラミレラ・アカマースが進めてくれたのですよ。ここのお嬢さんのフェナサリム嬢と知り合いだとかで・・・。」「そうなのか?おい。フェム。フェム。」

「なぁに。お父さん。私、いろいろやる事が有るのだけど・・・。」

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二階から降りてきたのは、茶い髪のを後ろで縛ったの子で、ミルと同じ位のだ。野味をじさせるミルとは違って、頑張っている雰囲気がある。あの子が、ミルちゃんが言っていた、フェナサリムで間違いなさそうだ。

「あぁミトナル嬢のお知り合いが來ているぞ!」「え?ミルの?」「あぁこの方たちだ。」

ナナとアルドが立ち上がって一禮する。フェムもそれにつられて一禮して答える「はじめまして、アロイで店をやっています。ナナといいます。気楽にナナと呼んでください。こっちが、私の護衛をしている、アルドです。」「アルドです。姉さんには護衛は必要ないのですが、護衛という役割で來ています。以後よろしくお願いいたします。」

フェムも、挨拶をして、座席に座る。「早速ですが、ミルは元気ですか?」「えぇ元気です。探していた人とも無事會えたようです。」「え?そうなのですか・・・。よかった・・・。」「はい。私は、ミトナル嬢よりも、ミトナル嬢が探していた人の知り合いです。このアルドも、同じで、探していた人の方の関係者です。」「え”・・・なんで、それを、私に?」「はい。すこし込みった話しになります。どこか落ち著いて話ができる所があれば、できれば、フェナサリムさんのお知り合いの方々も同席していただければと思います。」

そう言って、ナナはフェムに対して、ミルが書いた。日本名が書かれた紙を見せた。「え”解りました。今日の営業が終わってから、店に來て下さい。全員は無理だと思いますが、何人かには話をしておきます。」「ありがとうございます。」

それから、ナナとアルドは宿を決めて、一旦ダメ元でミヤナック家に行く事にした。ニノサの名前とサビニの本名を出せば面會位はできるかもしれないが、それでは事の順序が違ってしまう。

やはり、ミヤナック家の誰とも會うことは出來ながったら、伝言はしてくれるようだ。アルドが元アゾレムの守備隊隊長である事で、アゾレムの報を握っていると話したからだ。ナナとアルドは、屋敷から二人を視認する気配をじては居たが、それは無視する事にした。

「ナナ。これからどうする?」「そうね。リン君から頼まれたもう一つの事をやっておこうと思うけど、いい?」「あぁ俺は、リン様についていくと決めたからな。その方の頼み事なら斷る事はない。」「あっそう。」

二人の間に微妙な溫度差はあるが、方向は同じだ。リンの頼み事は、ニグラで拠點になりえる場所の確保だ。まだレイン的に厳しい狀況ではあるが、魔の村やエルフの村からもたらされた素材を売る事である程度のまとまったレインを用意する事は出來ている。そえで、街外れでいいので、一軒家を確保したいといわれていた。

ミルとアルドは、不産を扱っている商人を紹介してもらって、いくつかの家を紹介してもらった。そのなかから、最終的にリンが決めれば良いと思っていた。

あとは、市場調査を行って、宿で時間まで待機する事にした。店が閉まるすこし前にナナとアルドは『夜の蝶』に向かった。まだ客は居たが、もう酔いつぶれている狀態だ。店主が、ナナとアルドを見つけると「おぉ來たか、飯は?」「そう言えば、食べていなかった。」「そうか、フェム達はもうししたら集まってくると思うから、それまで飯でも食べて待っていてくれ」「ありがとうございます。」「いいって・・・。」

そういって、店主はいくつかの料理を運んできた。見たことがない料理だった「店主。これは?」「あぁフェム達が作った試作品だ、食べてくれ」「あっはい。」

ナナとアルドはお互いの認識をすり合わせようとしていた。彼たちは、ミルとリンと同い年である事が、ミルの話しから解っている。という事は、今年パシリカをけたばかりで間違いない。それを目の前に出された料理を作られるとは思えない。それほど、しっかりした”料理”だ。しっかりしたというのがおかしく思える料理でもある。見たことがない料理である。

「あぁ食材は、この辺りで取れる野菜や魔がメインで、後は、フェムの友達の商人が仕れていたを使っているぞ!俺も食べてみてびっくりした。」

そう、奧から店主の聲がした。ナナとアルドは恐る恐る料理に手をのばす。まずは、大丈夫だろうと思えるパンだ。

「なっ!」「おい。ナナ。なんだ!これ?パンなのか?」「・・・あぁ匂いはパンに似ている。」

発酵などされていなかった固い黒パンではなく、発酵された日本ではまだいと表される出來のパンだが、この世界では異次元のらかさだ。「あぁぁこれは、味いな。なんてらかさだ。パンだけで何個でも食べられそうだ。それに、甘い。なんで、パンが甘い!」

「そうだよ。俺もびっくりしたからな。まだ數は出せないが、俺の一押しだ!そのパンを、その黃につけて食べてみろ、びっくりするぞ!」

店長がナナとアルドを見ながらニヤニヤしている。店長が言ったように、パンをすこしちぎって、黃につけて食べてみる

「辛!なんだ!これ・・・あぁでも味い。なんで、香辛料か?」「お!香辛料を知っているのだな。そうだ。それは、數種類の香辛料を混ぜ合わせて作ったカリーだ。あと引く旨さだろう。」「あぁ辛いが味い。それに、パンに染みて、パンもうまくなる。」「ぉ解ってくれるか。フェム達は、まだまだっていうけど、十分味いよな。」「あぁ店主。驚きだ。」

それから、の塊だと思っていたにナイフをれたアルドが、らかさにびっくりして、そのを食べてみると、口の中に広がる旨味に驚いていた。ハンバーグとかいう料理らしい。店主は、作り方も難しくないからと教えてくれた。を數種類用意して、細かく切り刻んでから、普通に売っている黒パンを乾燥させたを牛ですこしらかくしたを混ぜて、後は、食がある野菜を同じ位に刻んでから混ぜてこねて固めたものを焼けば出來上がるという事だ。ソースに関しては、伝のソースだと笑っていた。

変わった料理ばかりだが、味もしっかりしているし、何と言ってもうまかった。食事に満足していた所に、フェムが何人かのを連れて戻ってきた。

「あっもう來ていたのですね。どうぞ、上に!お父さん。また使うね。」「はいよ。」

「店主。ごちそうさまです。それで、お代は?」「いいって、そうだな。飲んだ酒の分だけ払ってくれ。5,000レインでいい。」「店主。それは・・・あれだけの料理なら、銀貨で10枚と言われても・・・。」「いい。こんな場末の料理屋の料理だからな。でも、アロイの街の裏の元締めのアスタさんと、アゾレム守備隊の・・あぁ元だったな、アルドさんに認められたのなら、嬉しい。これからも食べに來てくれよ。」「・・・解りました。裏の元締めやアゾレム守備隊など知りませんが、店主の料理は気にりました。また寄らせてもらいます。」「あぁそれだけで十分だ。娘の事もよろしく頼むな。」「・・・。私にできる事なら。」

ナナは、銀貨3枚をテーブルに置いて、二階に上がっていった。

二階の奧の部屋のまで、フェムがナナを待っているようだ。「ゴメンなさい。お父さん。昔の仲間に聞いたみたいなの・・・。大丈夫だって言ったのに・・・。」「いえ、私も、いわなかったのでご心配になったのだと思います。気にしていませんから大丈夫です。」「そういって頂けると助かります。どうぞ、中に!」

中には、5名のの子が座っていた。フェムをれて6名になる。円卓があって、各々飲みを飲んでいた。

「ナナさん。端から、サリーカ。ルアリーナ。イリメリ・タシアナ。フレット。です。よろしく。それで、ミルから何をいわれたのですか?」「ナナさん。それよりも、リン君は、リン君はどこに居るのですか?」

イリメリと呼ばれたが立ち上がって、いきなりんだ。

「イリメリ。落ち著きなよ。」「だって、リン君。いくら探しても見つけられなかったのだよ。」「ほら、でも、順番ってが有るでしょ。まずは、ナナさんとアルドさんの話を聞こうよ。それからでも遅くないよ。」

ルアリーナと呼ばれたがそう諭している。

「すみません。」

そう謝罪の言葉を告げて、イリメリは座った。

「ナナさん。アルドさん。まずは、ミルから何か話をされたと思いますが、どう話を聞いたのか教えていただけますか?」フェムが、ナナに問いかけた。

「解りました。まずは、これを読んで下さい。私とアルドは中を見ていません。それは信じていただくしかありませんが、ミトナルさんから、これを、『夜の蝶』のフェナサリムに渡せば解ると言われています。もし、不都合が有るようでしたら、私とアルドは一旦席を外して、一階に居ます。再度お呼びいただければと思います。」

手紙をフェムに差し出しながら、ナナは一気に話をして、立ち上がった。アルドも一緒に立ち上がって、部屋から出ていこうとした。「解りました。10分ほど下さい。申し訳ありません。」「いえ、大丈夫です。下で待っています。」「わかりました。」

ナナとアルドが部屋から出ていった事を確認して、フェムが會話を遮斷する魔道を起し直した。

「フェム・・・。」「どうしたの?」「いいから読んでみて!」

そこには、”日本語”で『凜君と合流出來た。靜川さん。韮山さん。中里さん。重久さん。熱川さん。僕が一歩リード!』

「なっ!これ何?どういう事?」

文章は続く『凜。いや、リンの、こっちの両親と弟も、立花達に殺された。直接なのか間接的なのかは解らない。そして、韮山さんのこっちの両親がもし、”ブラウン”という名前で、ナナが持っている書類にかかれている名前だとしたら、韮山さんのこっちの両親も、立花達に殺されている。』

「え?どういう事」「解らない。でも、ミルは何かを摑んだみたいね。タシアナの両親って死んでいるの?」「・・・うん。孤児だって事は話したよね?私のこっちの両親も日本の両親も死んでいる。こっちの両親は、”正確には死んだ事に、なっている”だったけど、ミルが何か・・・・。」「タシアナ。無理しないでいいよ。」「うん。ありがとう。でも、これで、私にも立花達を憎む機が出來た!」

まだ話が続いている『今、リンは、自分のレベルアップの為に、”僕と一緒”にマガラ渓谷の奧にっていく事にした。それは、立花達を”捕らえる”為。殺すだけなら、今のリンならできるだろうけど、心を折って全部を吐かせる事はできそうにない。その為に、リンは強くなる事にしたようだ。そして、これは信じてくれなくてもいいことだけど、僕のこっちの両親も、立花達に殺されている。正確には、アゾレムの人間に・・・だけどね。そして、靜川さんなら気がついたと思うけど、僕とリンの日本の両親とこっちの両親。両方とも、”立花に関係する人間”に殺されている。証拠は何もないけど・・・ね。』

「え?どういう事?」「そこまでは書かれていない。」

『あっ長くなるから説明は省くね。でも、一つリンと話をしていて確信めいた事がある。この世界に飛ばされた、21名ってリンと立花ウォルシャタを中心に構されているように思える。皆も、小學校の時や中學校のときの事を思い出して見て、今から書き出す10名が立花ウォルシャタで、こっちの名前も明記しておくから・・・。』『それから、ナナさんには、僕達の事は”人”だって説明しているからね。そして、皆の事は知り合いだって言ってある。話の流れ的に、転生者である事は話していないけど、ナナさんは何か気がついているみたいだよ。転生者である事を話す/話さないは、皆に任せるよ。』『あっそうそう、リンのスキルが凄まじくチートだったよ。なんと、真命やジョブの書き換えもできるよ。だから、皆と探していた時に、凜君が見つからなかったのだよ。勿論、立花達にもね。』『それじゃナナから話を聞いて、協力してね。リンの頼み/願いでもあるよ。』

「なっ!人って・・・ミル。」「イリメリ。食いつくのは、そこじゃないと思うけど・・・」「ううん。一番大事な事。」「タシアナやサリーカまで・・・。それで、どうする?」「どうするって?」

冷靜なのは、ルアリーナとフレットだ。それ以外は、リンとミルが人宣言している事が気になってしょうがないようだ。

「ルナはどうしたらいいと思う?」「そうだね。ほら、皆落ち著いて!この世界は、一夫多妻も認められているのだから・・・ね。」「あっそうだ。それに、これから逆転も・・・。」「ううう。私は、マイナスからだよ・・・。」

「コホン。そうね。まずは、ナナさんの話を聞きましょう。ミルの話からも、ナナさんは何か気がついているけど無闇に突っ込んで來ないみたいだからね。」フレットが、話が進まない事を憂慮して進行を行っている。

「そうね。まずは、話を聞いてから判斷しましょう。ナナさんと凜君との関係も気になる所だけどね。」「イリメリはそればっかりだね。日本に居た時に、その積極があったら、違ったのだろうね」「それは言わないで、私だって、こんな気持だって知ったの、こっちに來てからなのだから・・・。」フェムの一言からまた橫道に逸れてしまう。

「はい。はい。それは、ミルと凜君に合流してからにしましょう。」

「それじゃナナさんとアルドさんを読んでくるね。」最後は、フェムがそう言って、魔道を切ってから、下で待っているナナを呼びに立ち上がった。

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