《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》もう一つの語.27
「おはよう。リン」「リン様。おはようございます。」「おはよう。ミル。アデレード。」
リンは、二人に起こされた。二人共、まだリンの腕を抱きしめた狀態だ。
リンにおっぱいを押し付けているのが解る。
(ミルの方がすこし小さいのかな?)
「リン。何か失禮な事考えなかった?」「何って、何も考えていないよ。起きるよ。」「むぅ・・・リン。”おはよう”のキス!」「第一夫人にするのなら、第二夫人の妾も”おはよう”のキスを求めます。リン様。」
「はぁ・・・。」
リンは、軽くため息を著いてから、腕を二人から開放して、まずはミルを抱きしめて、キスをした。その後で、アデレードを抱きしめて、同じようにキスをした。二人ともまさか本當にキスされるとは思っていなかったのか、照れたような仕草をした。
「ほら、起きるよ。今日は、忙しいからね。」「うん」「はい」
3人は、昨日作ってもらったスープを溫めて、朝食を取ってから、ニグラの屋敷に向かった。「リン様。おはようございます。」
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家令スチュワードのモルトが挨拶をしてきた。「あぁおはよう。モルト。」
「ドラウ殿が、サラナ嬢とウーレン嬢をお連れになっています。」「ありがとう。応接室に通しておいてください。」「かしこまりました。奧様方はどうされますか?」「一緒に話を聞いてもらうつもりだよ。」「かしこまりました。それでしたら、リン様の奧様に相応しい格好になっていただきたいと思います。リン様も著替えて下さい。」
ミルとアデレードを、メイドが連れて行った。メイド長のニメラが、リンの服裝を整えるようだ。言われるがまま著替えたりしていた。
ミルとアデレードの服裝が整ったという事だったので、3人でサラナとウーレンが待つ部屋に向かった。さすがは、慣れているのか、アデレードは堂々としただ。リンとミルは、お互いに贔屓目に見ても七五三の延長でしかない。
応接室にると、張した面持ちで待っていた二人の顔にすこしだけ安堵の表が浮かんだ。ドラウとナナに挾まれる形で待っていた二人だったが、ここに自分たちの知っている『リン=フリークス』が居るのかと不安に思っていたのだ。
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「二人共、無事で良かった・・・。」「リン君だよね?」「そうだよ。なんで?」「すごく立派になって、それに、奧さんだよね?」「あぁそうだね。り行きでね。」「リン。り行きって酷いな。ミトナルといいます。気楽に、ミルと呼んでください」「そうですよ。リン様。妾は、兎も角ミル奧様をり行きとは・・・。あっサラナ殿。ウーレン殿。はじめまして、アデレードといいます。気楽に接していただければ幸いです。」「え?やっぱり、アデレード様ですよね。え?リン君。どういう事?」「あぁぁぁ二人の事は取り敢えず。後で話をするけど、最初に、ポルタ村で何が有ったのか教えてしい。辛いだろうけど・・・そこから始めないと・・・。」「うん。そうだね。あの日は・・・。」
二人がお互いの記憶をすり合わせるように語り始める。
サラナとウーレンは、パシリカが終わってから森にって、採取を行っていた。サラナが得たスキルが、自地図作オートマッピングで、ウーレンには、鑑定のスキルが現れた。二人で、森の中を歩きながら、採取する事にしている。魔に対応する事も表層部分に出てくるような魔なら対処出來るようになっていた。あの日もいつもの様に採取を行っていたら、村の方がなんか騒がしくなっているのに気がついて、急いで戻ることにした。村を囲むように完全武裝した守備隊が居て、村の中にはウォルシャタを筆頭に7名が、村長と何かを話していたようだった。
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その中の一人が、サラナとウーレンに気がついて、追いかけてきた。そこで、ユウが現れて、二人を連れて、自分の家に逃げ込んだ。最初は、サビニが対応していた。ニノサが追ってきた一人を家の外まで連れて行った。この時に、裏口から、サラナとウーレンは逃された。必死に、森の中を逃げる二人だったが、後を追ってきた奴らに見つかりそうになった所を、ドラウとヒューマに助けられた。
これが、サラナとウーレンの知っている事だ。実は、二人が見たのはこれだけではなかった。
二人は、村長が殺される所や自分の親を笑いながら斬り殺すウォルシャタ達を目撃している。村人が殺されていく所が怖くなって逃げた自分達をリンが許すとは思っていなかった。リンの家族も見殺しにしているのだ。自分たちが素直にウォルシャタ達に捕まっていれば、リンの家族は死ななかったかもしれない。そう思うと、どうしても言えないでいた。
「サラナ。ウーレン。ありがとう。」「え?」「二人まで死んでしまったら、僕は自分が許せなくなる所だった。」「そんな・・・。」「ううん。ウォルシャタ達は、村長やおじさん達を殺したのだろう?」「・・・・うん。」「辛かったね。ゴメンね。」「ううん。リン君。聞いて、奴ら、私達二人以外にも何かを探していたみたいだよ。」「そうなの?」「うん。村長に向かって、『書類が有るはずだ』とか『誰が持っている?』とか言っていた・・・よ。」「あぁアデレード。間違いないよね」「そうじゃな。間違いなく、あの書類だな」「リン君知っているの?」「うん。知っている。知っているってよりも、ニノサが持っていた。」「え?そうなの?」
二人は、村人が殺されているのを見て怖くなって逃げようとしたが、うまくけないでいた。そこに、同じく村の様子を見に來たユウが二人を家まで導した事になる。
「ねぇリン君。ニノサさんやユウ君は?」「殺された。サビニと一緒にね」「・・・ゴメン。本當に・・・ゴメン。」「サラナ。いいよ。だから、気にしないで・・・。悪いのは、ウォルシャタ達だから・・・ね」「でも・・・でも・・・私達が、リン君の家に逃げたりしなかったら・・・。」「それは違うよ。二人が逃げ込まなくても、遅かれ早かれバレていただろうし、結果は変わらなかったと思うよ。」「でも・・・。」「いいよ。そうだ、二人。行く所がなかったら、僕に雇われない?」「リン君に?」「うん。」
それから、リンは二人に簡単に神殿の事を説明した。二人さえよかったら、ナナに協力してしいとお願いした。二人は、すこしだけ考えてから、リンの要に応じてくれた。その後で、二人をナナに引き合わせた。ナナは、喜んで二人を向かいれてくれた。
そして、ナナから一つの提案がされた。ニグラのアデレードが貰った屋敷を商店にしていいかという事だったので、アデレードに聞いたら、リンの好きにして良いということだったので、ナナに任せる事にした。魔の素材や採取をマガラ神殿ないでも売るが、ニグラで売った方が最初は効率が良いだろうということだ。店番には、ゴルド連れてきたエルフがあたる事になるようだ。サラナとウーレンは、マガラ神殿ないでの採取の役目を行う事になる。後々は、マガラ神殿の魔の村やエルフの里との連絡係を務める事になる。
その後は、ナナに任せるとして、二人が退出した。「リン君。二人をどうするの?」「ナナの好きにしていいよ。」「そうなの?てっきり、リンの側にするのかと思ったわよ。」「は?そんな事・・・考えても居ないよ。二人には幸せになってしいからね。」「それが、リン君の側になることだとしたら・・・。」「要相談だね。僕は、ミルとアデレードで手一杯だよ。」「ハハハ。そうね。わかったわ。ドラウ殿。できれば、二人に護衛を付けないのだけれども、いい人いないかしら?」「リン様のお許しが出れば・・・ワーウルフに名前を頂いて、二人の護衛として、付き従うように命令していただければと思います。」「そんな事でいいの?」「はい。名を頂けるのなら、絶対の忠誠を誓う事になります。」「わかった。それなら、貓系の魔が居たら數名と、犬系を數名連れてきてしい。」「解りました。その者たちは?」「あぁミルとアデレードの護衛かな。ミルは貓系がいいだろう?アデレードは貓系と犬系かなって勝手に思っただけ、だけどね。」「え?いいの?」「ありがとうございます。リン様」「ドラウ頼むね。」「はい。かしこまりました。」「こういう事が、サラナとウーレンが出來るようになったら嬉しいのだけどね。ナナとドラウとゴルドには、これから神殿の管理をお願いしたいからね。」「リン君。それはどういう事?」
丁度良かったので、ナナとドラウに、しばらくマガラ神殿でアデレードの鍛錬を行ってから、後最低でも二つの神殿を攻略する事を告げた。場所は、マヤの話では、北方連合國ノーザン・コンドミニアムとマカ王國だという話だ。詳細は追って連絡する事にして、ナナとドラウが部屋から出ていった。
リンとミルとアデレードは、ニグラ街に逝って、武防を整える事にした。アデレード向けの武や防を整えるのが主な目的だ。後、サラナとウーレンもって、陣で下著や普段著も購させたいと思っていた。まず、アデレードが戦闘向きなのかを考えるが、転生者の恩恵がない分だけスキルに頼ったりする事が出來ない。地道なレベルアップしか方法がなさそうだ。補助魔法や一部攻撃魔法が使えるという事だが、正直それならミルが攻撃した方が強い。守られるだけではイヤだという事だったので、アデレードに短杖と弓で遠距離からの攻撃と戦況把握をお願いする事にした。短杖はサビニのでいいのがあったので、それを渡したが、アデレードが使えそうな弓がなかったので、ニグラで探す事にした。アデレードの気にった弓はすぐに見つかった。防も一揃え出來た。それを見てから、サラナとウーレンを呼びに行かせて、陣だけで、服や日用品なんかも揃えてもらう事にした。
リンは、ニグラの街をプラプラ歩いている。
「何すんのよ!」「おいおい。怒るなよ。やっと見つけたのだからな。なんなら、ここで殺してもいいぞ。」
(なんか逃げたくなるような會話だな。)
爭っている男が居る。の後ろには、子供が6人ほど固まっている。リンは、鑑定を使って確認して見る。
(やっぱりな。男は、三塚マニュエルのようだ、は韮山タシアナだな。)
「おいおい。韮山。お前が俺に勝てると思っているのか?いいから、中里がどこに居るのか教えろよ。」「教えるわけ、ないじゃない。あんた、こっちでも、沙菜につきまとうつもりなのでしょ!」「酷い言い方だな。俺と中里はし合っているのだぞ。」「はぁ気持ち悪い男だね。沙菜があんたなんかに惚れる訳無いでしょ!勿論、私もよ!」「この・・・。まぁいい。どうせ、お前たちは、立花に殺されることになるのだし、今のうちに俺たちに著いておいたほうがいいぞ。」「何言っているの?」「はぁまだわからないのか?立花は王になるのだからな。そうなったら、もう誰にも勝てないだろうな。ハハハ」
「それは、すごく面白い話だな。」「誰だ!」「通りすがりの年ですが何か?」「だから、お前は誰だって聞いている!」「そんなことより、さっきの話、もうし詳しく教えろよ。マニュエル!」「なっなんで俺の名前を・・・。死にたいみたいだな。」「いいぜ、出來るのならやってみればいい。」
「後悔するなよ。その辺の奴らと一緒にするなよ」三塚マニュエルが、剣を抜いた。
「騒だな。レウス。レイア。」「はっ前に。」「なっ」「お前たちは、そこのと子供を守れ。」「かしこまりました。」
レイアとレウスが、三塚マニュエルと韮山タシアナの間に割り込んだ。突然の援軍に、三塚マニュエルは慌てたようだ。
「おま、卑怯だぞ。」「知らないよ。そんな事。それよりも、來ないのなら、こっちから行くぞ!」
リンは、刀を抜いて、駆け出して、三塚マニュエルの足を切った。切られた足は、三塚マニュエルのスキルなのか、再生されていく。
(っち厄介だな。まぁいい。)
「なんだ、その程度か・・・」
三塚マニュエルは、相手の力量を見る事が出來ないようだ。ステータスは一般男よりも高いが技量が追いついていない。楽してレベルアップしていた証拠だ。
(余裕だな。)「主様。我達もお手伝いいたしますか?」「いい。こんなカスにお前達の力を使う程じゃない。それに、お前たちは、そこの7人をしっかり守っていてくれ。まだ、二人ほど隠れているかもしれない。」「なに!ゴミの分際で、俺様をカスだと。力の差を思い知らせてやる。」「いいから、早く來いよ。腰巾著!」
三塚マニュエルは何の工夫もなく、剣を構えて振り回している。リンはそれに刀の刃を合わせないようにいなしている。見た目には、三塚マニュエルがリンを押しているように思える。
「ねぇ私達の事はいいから、彼を助けてあげて」「あっ大丈夫です。もう決著が著くと思います。もうし見ていて下さい。」
レイアの言葉どおり、疲れが見え始めた。三塚マニュエルが上段に構えた瞬間。間合いを詰めて、首筋に刀を突きつける。
「あっ」韮山タシアナから言葉が溢れる。後ろで見ていた子どもたちも驚きの表を見せている。
「どうする。まだやる?」「悪かった、許してくれ・・・昔の知り合いに會ってつい嬉しくなって・・・な。許してくれよ。」「おいおい。いきなり命乞いか、けないな。なぁ里穂もそう思うだろう?な、立花の取り巻きの、三塚浩市君。」「なっお前は・・・誰だ。」「さぁな。それよりも、どうする?降參するのなら、白い部屋に戻らせてもいいのだけどな。まだやる?」
『レウス。レイア。後ろの角にを潛めている二人を捕まえろ。』『了解。リン様。ワクにやらせるのが良いかと思います。』『そうだな。ワク。頼む!』『はぁい。あるじさま。食べちゃダメ?』『”おいしくない”からやめておけ。抵抗するようなら、腕や足位なら溶かしていいからな』『はぁーい』
「ゆるしてくれよ。」
三塚マニュエルは、後ろから仲間が來ている事を察していた。あとすこしすれば形勢逆転だと思っているようだ。口元がすこしだけ緩むのが解った。
「あぁ後ろの二人な。今、俺の仲間が捕えたからな。何か期待しても無駄だぞ。」「なっそんなわけ。」
「あるじさま。これでいい?」
ブラックスライムに首と両手と両足を拘束された二人が連れてこられた。武や防はすでに、ワクが溶かしてしまったのだろう。著だけしかに著けていない。ワクは空気を読んで、全にしなかった事を後で褒めてあげようと、リンは考えた。
「なっ」二人が拘束されて、気絶させられている所を見て、三塚マニュエルは一歩下がって、リンに切りかかった。リンは、それを予知していたかのようにいて、三塚マニュエルの腕を切り飛ばした。
「馬鹿だな。かなければ、痛い想いしなくて済んだのにな」
リンは、韮山タシアナと出會って、三塚マニュエルと他二名を捕まえる事に功した。
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